2021.01.19
驚きの調理モード搭載「最新多機能トースター」|よだれ鶏、ローストビーフ、焼き芋も作れる!
調理もできる多機能トースターを紹介します。左からテスコム「低温コンベクションオーブン TSF601」、バルミューダ「BALMUDA The Toaster K05A」、パナソニック「オーブントースター ビストロ NT-D700」(筆者撮影)
パンをトーストするだけでなく、おかず作りの補助、焼き芋などのおやつ作りにも活用できる便利なトースターが登場しており、人気を集めている。狭いキッチンスペースに置く家電を有効活用できる、便利な最新オーブントースターを紹介する。
サラダチキンが作れる低温コンベクションオーブン
2019年11月に発売されたテスコム「低温コンベクションオーブン TSF601」(実勢価格1万4300円)は、1台6役のマルチオーブン。
テスコム「低温コンベクションオーブン TSF601」は、ジップロック公認の低温調理ができるユニークなトースター(筆者撮影)
ジップロックに入れたままの低温調理ができるユニークなトースターで、2020年には生産が追い付かず、品切れになったこともあるほどで、話題となった製品だ。同社によると、2020年の年間販売計画に対し、120%という実績で、今も売れ続けているという。
オーブン調理、トースト、ノンフライ、発酵、乾燥、低温調理ができる。中は広く、食パンは同時に4枚トーストでき、25cmのチルドピザをそのまま焼くことができる。
ジップロックを使って付属レシピにあった「よだれ鶏」を作ってみた。1時間ほど下味をつけておいてから、ジップロックの袋タイプに入れて低温調理を行う。ジップロックのサイズは「中」、鶏ムネ肉がちょうど1枚入るサイズだ。
温泉卵やよだれ鶏も、オーブントースターで簡単にできた(筆者撮影)
低温モードは最長12時間まで設定可能。低温モード、温度設定は70℃を選び、2時間加熱する。このような加熱ができるのは、低温モードで調理できるから。しっとりとしたやわらかいサラダチキンに、醤油、酢、花椒などを入れたタレをかけて本格的なよだれ鶏を作ることができた。
なお、ジップロックの袋タイプはMサイズまでが対応となり、調理できる量は少ない。今回のように鶏ムネ肉1枚という分量になるので、お酒のおつまみや、少人数世帯向けといった印象だ。アルミホイルなどを使った調理方法では鶏ムネ肉2枚まで一度に調理できるので、4人家族でもおかずのメイン料理として足りる分量になる。ただ、ジップロックを使ったほうが手軽でカンタンだった。
温泉卵もできる。網には溝があるので、置いても卵が転がらず、安定する。そのまま低温モードの80℃で40分加熱したところ、プルプルの温泉卵ができていた。オーブントースターに置くだけで、簡単に温泉卵ができたので驚いた。
ほかにも、果物や野菜を切って並べて自家製ドライフードを作ったり、ヨーグルトや甘酒を造ったり、ヘルシーなノンフライ料理もできる。同社によると、乾燥機能を使ったジャーキー作りなども人気だという。
ローストビーフも作れるバルミューダのトースター
高級トースターブームの先駆けといえばバルミューダの「BALMUDA The Toaster K05A」(実勢価格2万5850円)だ。この製品が登場し、2万円を超える高級トースターが各メーカーから発売されるようになった。乃が美など高級食パンのブームにより、家で外側パリッと、中はふんわり焼き上げられるトースターは、依然人気がある。
「BALMUDA The Toaster K05A」は、水を毎回入れてパンを焼く。水分を閉じ込めてから一気に焼き上げ、中はしっとり、外はこんがりとした香ばしいサクッとしたとしたコントラストを楽しめるトースターだ。
発売されてから5年目の2020年9月に新モデルが登場した。温度制御がより緻密になり、さらに香ばしさが際立ち、サクッとした焼き上がりを実現。デザインはこれまでの印象はほぼそのままに、文字のサイズ、窓の奥行きなどが変更された。ダイヤルが少し大きくなり、電源ON/OFFボタンが追加され、モードの選択がよりわかりやすくなっている。さらに扉の持ち手の幅が若干広くなっており、脚の底面にゴムが装着され、滑りにくくなっている。
バルミューダの「BALMUDA The Toaster K05A」でローストビーフを作ってみた(筆者撮影)
また焼きアミも取り外しやすい機構に改良され、手入れもしやすくなった。カラーはホワイト、ブラックに新色ベージュを加えた3色展開に変更されている。
同トースターは、食パンのほかにも、チーズや卵を乗せたパン、惣菜パン、クロワッサンとフランスパンのあたためなどが得意だ。どれもおいしく、満足度が高い。
「パンを焼く」イメージが強い「BALMUDA The Toaster K05A」だが、本格的なローストビーフも作ることができる。
真っ赤ではなくロゼ色に調理できたローストビーフ。しっとりとしていて口当たりがやわらかい(筆者撮影)
ローストビーフは牛肉に塩胡椒をすり込み、フライパンなどで焼き目を付けてから調理を行う。焼けた肉をアルミホイルにのせてフランスパンモードで10分加熱するだけ。アルミホイルは、肉に添わせてサイドを1cmほど立ち上げた容器状にすると、肉汁がこぼれない。その後、アルミホイルで肉を包み10〜30分置けば完成だ。
短時間で、ローストビーフができたので驚いた。レシピでは300gの赤身肉だったが、時間を調整すれば量の増減ができそうだ。やわらかくジューシーで、ちょっとしたご馳走にもなる。
ラザニアやミートソース&マッシュポテトを組み合わせたコテージパイなどのレシピも紹介されている。ただ、庫内は狭いので一度にトーストできるのは食パン2枚、料理なども2人分までと、少人数向きとなる。
「焼き芋」に感激したパナソニック
2月1日発売予定のパナソニック「オーブントースター ビストロ NT-D700」(実勢価格2万7500円)だ。約20年ぶりにフルモデルチェンジが行われ、デザインが刷新された。前モデルにはボタンがたくさん配置されていたが、新モデルはボタンを極力抑え、ダイヤルキーでモードの選択を行うシンプルな仕様に。オーブントースターとしては初となるフルドット液晶も採用された。
パナソニック「オーブントースター ビストロ NT-D700」はデザインが刷新され、フルドット液晶が搭載された(筆者撮影)
このトースターは「遠近トリプルヒーター」と「インテリジェント制御」が特徴で、トーストは遠赤外線ヒーターが表面をこんがりサクッと焼き上げ、近赤外線ヒーターが中をふんわりとあたためてくれる。遠近両方のヒーターが3本搭載されているのはめずらしい。
同モデルの特徴は「冷凍食パン」モードだ。凍った冷凍食パンも、常温のパンと遜色なく自動で焼き上げてくれる。冷凍食パンの加熱は温度や時間の設定が難しく、焦げてしまったり、パサパサになったり、中が冷たいままということが起きるが、おまかせできるので手間がかからない。高級食パンを買って冷凍しておいても、いつでもおいしく食べられるのはうれしい。
もう1つ、ぜひ試してほしいのは「焼きいも」モードだ。昔からおやつなどで親しまれている焼き芋。ドウシシャから焼きいもメーカー「SOLUNA Bake Free WFS-100」が発売されているが、「焼きいも」モードが搭載されたオーブントースターも増えている。
「オーブントースター ビストロ NT-D700」は「焼きいも」モードが2種類用意されており、その中で新たに搭載された「じっくり焼きいも」は、とくに気に入っている。
香ばしく、甘い焼きいも。トーストもおいしいが、焼きいもも絶品だ(筆者撮影)
サツマイモは一度に4本まで。品種がわからない場合やベニアズマなどでは「焼きいも」モード、安納芋などのねっとりとした食感のものは「じっくり焼きいも」が適している。
「じっくり焼きいも」は1時間近くかけてじっくり加熱する。遠近トリプルヒーターによる加熱は、さつまいもとの相性が抜群。皮がパリッとしていて香ばしさがあり、中はとても甘い。石焼きいも屋で買った焼きいもと遜色なく、感激した。
これだけのために購入してもよいと思ったほどで、さつまいもを買ってきて何度も作って楽しんだ。子どもたちにも大好評で、おやつの定番になっている。市販の砂糖や油分がたっぷり入ったお菓子より、自然のおやつを食べさせたいという親御さんにも、ぜひおすすめしたい。
「場所をとるからトースターはいらない」という方も多いが、最新オーブントースターは進化しており、おかずやおつまみ作り、焼きいもなど、さまざまな使い方ができるようになっている。得意なメニューは異なるので、ぜひ自分に合った1台を見つけてほしい。
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提供元:驚きの調理モード搭載「最新多機能トースター」|東洋経済オンライン