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2020.04.17

穀雨(こくう)/不調が多い時期、体内の水分と気持ちを上手にコントロール


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湿度の高さでからだの不調を感じることも

穀雨は4月20日~5月4日の時期で、穀物を成長させるために潤す春雨が降るのが特徴です。春に芽吹いた草花が成長をはじめ、水分を得てグングンと大きくなっていく時期です。

この時期は春の土用の時期と重なり、根を張り始めた植物の成長を妨げることから、昔からむやみに土を掘り起こさない方がよいと言われています。

雨が降り、穀物にはとてもよい季節ですが、人間にとっては湿度が高く、体調を壊しやすい時期です。体内に湿気を貯めこむと、外界の水分とも重なり、からだが重だるくなり、むくみやすくなります。そのため、この時期は水分コントロールがとても重要なのです。また、湿度が高く暖かいことで、食中毒も発生しやすく、胃腸を壊しやすい時期でもあります。からだが熱くなったからといって冷たいものばかり飲むと、さらには胃腸の調子も悪くするので要注意です。

舌をチェックして水分コントロール

この時期は春の疲れがたまり、心身ともに不調を起こすことから、思い悩みやすい時期でもあります。元々ストレスは胃腸を壊すことから、身体だけでなく、心の状態をコントロールすることが何よりも大切です。

そのため、この時期で大切なことは、水分コントロールとストレス解消です。水分の取りすぎに注意したいところですが、体内の水分状態は舌の上に生えている苔の状態でわかります。正常では苔(こけ)は認められませんが、体内に水分が多くたまっているときは苔が多くなります。特に、黄色い苔はストレスにより胃酸分泌が過剰となり、胃腸に熱を持っている状態、白い苔はストレスが長期間続くことで全身の筋肉が硬くなり循環が悪くなるとともに、からだが冷えている状態を表しています。毎日、舌の苔の状態を確認し、黄色い苔は心の管理を、白い苔はからだの管理を行ってください。

内関(ないかん)のツボで気分を落ち着けて

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穀雨を乗りきるためのおすすめのツボとして、「内関」があります。内関は、手首の内側のしわ中央から指3本分ほど離れた部位で、吐き気やむかつきなどの胃腸のコントロールに用いられるとともに、気分を落ち着けたり、安定させる作用もあります。なお、内関はつわりや抗がん剤による吐き気、乗り物酔いなどにも用いられることから、様々な吐き気の軽減に有効です。内関を5〜10秒程度ここちのよい程度に圧迫してみましょう。

伊藤和憲(いとうかずのり)

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鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。

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提供元:穀雨(こくう)/不調が多い時期、体内の水分と気持ちを上手にコントロール|ワコール ボディブック

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