2019.06.05
朝起きられない人必見!目覚めをスッキリさせる16の方法
目覚めが悪いと、一日中ずっと眠たくなってしまうなんてことありませんか?今回は爽やかな目覚めが得られるよう「目覚めをスッキリさせる」方法をご紹介します。
気づいたら目覚まし時計が止まってる…なんていうことが日常茶飯事のフミナーズ読者も多いはず。そろそろ起きないと大変!と思って身体を起こしてみても眠気が激しく、何もする気になれない、毎朝睡魔と格闘し一日のはじまりからヘトヘトに疲れてしまう……。そんな悪循環に陥ってしまうと、日中のパフォーマンスもなかなか上がりません。
朝スッキリ目覚めて、おいしい朝ごはんを食べて、新聞を読んでさわやかな気持ちで出社する、そんな理想の朝を迎えるために「目覚めをスッキリさせる」方法を調べてみました。
目次
-朝は眠くて当たり前。人が朝起きるのがツラい理由
-眠たい朝でもスッキリと目が覚める16の方法
-おわりに
朝は眠くて当たり前。人が朝起きるのがツラい理由
まずはじめに、そもそもなぜ朝は眠いのでしょうか? スッキリ目覚められない理由は、 “睡眠慣性” という身体の習性が影響しています。
目が覚めても眠い状態「睡眠慣性」とは
目が覚めても眠気やだるさが残り、ボーッとしてしまう状態…これは「睡眠慣性」と呼ばれ、身体は起きていても脳がまだ眠っている状態を指します。質の高い睡眠がとれているときは、起床後数分で睡眠慣性はなくなります。
しかし、脳が深い睡眠に入っているときにアラームで強制的に目覚めたり、睡眠の質がそもそも悪い状況だと、強い睡眠慣性が働き、起床後数十分以上も眠気が続く状態になってしまうのです。
「寝る前」と「起きた後」別で改善方法がある
朝スッキリ起きるためには、この睡眠慣性をいかに早くなくすか、ということがポイントになってきます。その改善方法は大きく分けて2つ、「寝る前」と「起きた後」での対策にあります。
「寝る前」の対策としては、一般的によく言われる、
●寝る前にコーヒーなどの刺激物を摂取しない
●スマホやパソコンなどの強い光を浴びない
●睡眠時間を確保するために早く寝る
●身体のリズムに合わせた時間にアラームをセットする
●などが挙げられます。
こうした対策はすでに実践されている方も多いかもしれませんね。一方で、朝起きた後の対策は、そもそも朝眠くて何もできていない…という場合も多いはず。
そこで今回は、朝起きたときに睡眠慣性を早くなくし、スッキリ目覚めるための方法をご紹介します。
眠たい朝でもスッキリと目が覚める16の方法
朝起きてすぐに睡眠慣性をなくすためには、眠っている脳に適切な刺激を与えることが大切。そこで脳を覚醒させ、スッキリとした朝を迎えるために行いたいのが、次の16の方法です。
1.朝日を浴びる
睡眠慣性を早くなくすためには、朝日を浴びることが効果的です。光の強さの単位である「ルクス」でいうと、2,500ルクス以上の光を浴びることで目覚めがスッキリします。
曇りの日でも5,000ルクス以上の強さがあると言われているため、曇っていても目を覚ます明るさは十分にあります。朝起きたらすぐにカーテンを開けて、太陽光を取り込むようにしましょう。
2.手をグーパーグーパーし、血行をよくする
朝日を浴びましょう、と言っても、そもそも布団から出られなければ意味がないですよね。カーテンを開けっ放しにして寝るのもちょっと抵抗があるし……。
そんなときに実践したいのが、目が覚めたら布団の中で、手をグーパーグーパーすること。布団から腕だけを出して、横になったまま両手を天井に向けてグーパーグーパー。これを2〜3分繰り返します。すると血流が良くなり、体温が上昇、脳が活性化してスッキリ目覚めにつながります。
3.好きな音楽を聴く
それでも、まだ布団から出たくないというとき。好きな音楽を聴きましょう。好きな音楽を聴くことで、脳内で快感伝達物質であるドーパミンが分泌されることがわかっています。ドーパミンが分泌されることで、血圧と体温が上昇。脳の活性化をサポートしてくれます。
4.覚醒系のアロマオイルを嗅ぐ
そして覚醒系のアロマオイルで優雅に目覚めるのも効果的。鼻からの刺激は脳にダイレクトに届き、覚醒を促します。香りの刺激が脳に届く時間は、なんとわずか0.2秒以下だそう。
レモンやオレンジといった柑橘系の香り、またミントやローズマリーなどはすっきり目覚めをサポートしてくれます。お気に入りの音楽を聴きながら、アロマテラピーなんていうのも朝から素敵ですね。
5.眠気を覚ますツボを押す
布団からまだ出たくないのであれば、布団の中にいながら目覚めのツボを押しましょう。やり方はカンタン。頭のてっぺんにある「百会」(ひゃくえ)というツボを心地よく感じる強さで押す、ただそれだけ。百会はすべての神経とつながるツボとして知られ、血行促進や自律神経の安定に働きます。
6.グラス1杯の水を一気飲み
睡眠中は冬でも汗をかきます。起床時、身体は水分不足気味の状態になっているので、グラス1杯の水で朝の水分補給を。内臓が活発になるため、身体の中から目覚めを促してくれます。朝起きてから水を汲みにいくのが面倒な方は、就寝前にベッドサイドに置いておくといいでしょう。
7.苦いチョコレートを食べる
水だけでなく、内臓を目覚めさせるために食べたいのが、苦いチョコレート。カカオ80%以上がオススメです。
意外に思うかもしれませんが、カカオは昔から滋養強壮に効果がある食べ物として重宝されてきました。アステカ文明では、カカオをすりつぶして薬として服用していたほど。朝にコーヒーを飲む方は多いかもしれませんが、あわせてチョコレートをお供にしたら幸せな気持ちになれそうです。
8.ミントタブレットを食べる
食べ物系の最後に、ミントタブレットを数粒。アロマ同様、ミント自体が目覚めを促進させます。さらに口の中がスースーすることで、鼻腔から脳へ刺激が伝わり、一気に目がシャッキリします。噛んで食べれば咀嚼によりさらに脳も刺激されます。舐めるのではなく、噛んで食べるとより効果的です。
9.テレビをつける
人間の脳には、黒質/腹側被蓋野(SN/VTA)と呼ばれる領域があります。SN/VTAは「新しい情報を処理」する役割を持っており、これまで見たことがない画像や知らない情報を脳が探知したときに活性化します。それに伴い、体温を上昇させるドーパミンが分泌されます。
寝る時にリモコンをベッドのそばに置いておき、朝から最新の情報を収集する環境をつくるのも1つの手。
10.熱い蒸しタオルで顔を拭う
手と顔にはたくさんの神経が集まっています。つまり、手と顔に適切な刺激を与えれば、脳への刺激もより効果的になるということ。
そこで実践したいのが、熱い蒸しタオルで顔を拭くことです。やり方はカンタン。水を含ませて濡らしたタオルを、電子レンジでチンするだけで蒸しタオルが完成。一気に手と顔に気持ちの良い刺激が広がります。
電子レンジに入れる時間は、使う電子レンジの機種や温まり方によって調整してください。熱々すぎると手や顔のやけどの素になるので、心地良いと感じる温度まで冷まして使いましょう。
11.歯磨きをする
蒸しタオルと同じく、顔と手に刺激を与える方法として、歯磨きもおすすめです。歯ブラシを動かす手の動きや歯磨き粉・歯ブラシの刺激が、身体を目覚めさせてくれます。
寝ている間は唾液分泌量が減るため、起床時の口腔内は雑菌が増えた状態。オーラルケアとしても目覚めの歯磨きは習慣づけたいですね。
12.オレンジジュースを飲む
アロマ同様、柑橘系の香りには覚醒効果があると言われています。さらにオレンジジュースには「フラボノイド」という成分が含まれており、脳への血流をよくする効果も期待できます。
オレンジジュースを飲んでから6時間近くも集中力が続くという実験結果もあるため、午前中の仕事を捗らせたい方はぜひ朝食にオレンジジュースをプラスしてみましょう。
13.40℃以上のシャワーを浴びる
目覚めて、歯磨きなどをしてもまだボーッとするようなら、睡眠慣性がまだ働いている状態。そこで血圧などを司る交感神経を刺激するために、シャワーを浴びましょう。
ここで注意すべきはシャワーの温度。夜寝る前のお風呂の温度はぬるめがおすすめですが、目覚めのためには40℃以上のシャワーを。交感神経が反応しやすくなります。朝の数分のシャワーが身体も気分もすっきりリフレッシュさせてくれます。
14.二度寝を許す
朝頑張って起きようと思っているとき、「二度寝は悪だ」と思っていませんか?しかし、気持ちのいい二度寝は脳内でアルファ波が出ている状態。アルファ波によりエンドルフィンという快感を得られるホルモンが分泌され、気持ちのいい目覚めを促進します。いい二度寝なら、目覚めにもOKです。
ただし、長時間の二度寝は深い睡眠に入ってしまい、睡眠慣性が強まってしまうため厳禁。また、一度起きてそのまま二度寝に入ってしまうと、体内時計がリセットされるタイミングを逃してしまうので、リズムを狂わせる原因になります。
そこで、気持ちの良い二度寝のためには、一度起きて太陽の光を浴びたり、グラス1杯の水を飲んだり、カカオチョコレートを食べたりなどの目覚め対策を少しでもしてから、ご褒美として二度寝をすることが理想。罪悪感のない気持ちのいい二度寝を味わえます。
15.スヌーズ機能を使わないと決める
いい二度寝なら目覚めに効果的に働いても、スヌーズ機能はスッキリ目覚めるためにはNG。スヌーズ機能は、例えるならストーブをつけたり消したりしているようなもの。身体に大きく負担をかけ、ストレスの原因になります。スヌーズがあるからもうちょっと眠ろう…と思っていると、いつの間にか本格的な二度寝に突入してしまうことも……。
スッキリ起きるためには、いい二度寝を許す代わりに、決めた時間にきっちり起きることが大事です。
16.ベッドとの戦いに勝つ!と唱える
最後にご紹介するのは、意志による解決策。そもそも「起きよう」という意志がなければ、どんな対策をしてもベッドから出られずに眠ってしまいますよね。
しかし、どう考えてもズルズル眠るより気持よく起きられたときのほうがのメリットはたくさん。そこで朝の目覚めは “ベッドとの戦い” と考えて、「ベッドとの戦いに勝つ!」と唱えるのです。「起きよう」というマインドに切り替わるだけでなく、意志を強く持つことでドーパミンが分泌され、目覚めを促進させてくれます。「ベッドとの戦いに勝つ!」
おわりに
昔から「早寝早起き」が健康的なリズムの象徴のようなイメージがありますが、実は「早起き早寝」、つまりちゃんと朝起きて、一日を有意義に過ごして、そしてその分早く寝るという意識に切り替えていくことも大切です。
朝に弱い体質だから…とあきらめてしまわずに、自分の生活スタイルに合わせて最適な目覚め方法を見つけていきましょう。
みなさんも、できるところからぜひ実践して、理想の「Good Morning」を迎えてください!
※体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。
編集部内で信頼できると判断した情報、並びに医師や専門家への取材を元に信頼性のある情報提供を心がけておりますが、自己の個人的・個別的・具体的な医療上の問題の解決を必要とする場合には、自ら速やかに、医師等の適切な専門家へ相談するか適切な医療機関を受診してください。
坪田 聡
医師として睡眠障害の予防・治療に携わる一方で、睡眠改善に特化したビジネス・コーチとしても活躍中。「快適で健康な生活を送ろう」というコンセプトのもと、医学と行動計画の両面から睡眠の質を向上させるための指導や普及に尽力。総合情報サイトAll about 睡眠ガイド。 「睡眠専門医が教える! 一瞬で眠りにつく方法」(TJMOOK 宝島社)、「パワーナップ仮眠法」(フォレスト出版)他、監修・著書多数。