2019.04.30
【特集/いい汗悪い汗】 漢方薬剤師・樫出恒代さんのいい汗をかく10の秘訣<前編>
ひとりひとりのからだと心をより良くするために、漢方を用いたカウンセリングやケアを行う樫出恒代(かしでひさよ)さん。健康なからだと汗との関係について、漢方的な視点を含めてレクチャーします。いい汗がかける秘訣も、前後編でお届けします!
Secret1 汗は元気のバロメーターです。
「カウンセリング時に不調を訴える人には『どんな汗をかく?』ということを必ず聞きます。汗は出ればいいというわけでなく、元気・気力のバロメーターになるのです。寝汗や冷や汗をかいていませんか? 汗を頭から、手の平から、かいていませんか? そんないつもと違う汗は要注意です。いつもはなに気なくかいている汗に意識を向けると、からだの変化に気がつくことができます」
Secret2 運動でかく汗が、いちばんいい汗
「どんな汗が理想かというと、運動して筋肉を使い、からだが温まったときにじんわり出る状態がベストです。気力や体力が充実していれば、ちょうどいい分量の汗が出るんです。そして、いつまでも汗が出続けないで、さっと引くことも大切です。熱いものや辛いものを食べたときに汗が出て、代謝がよくなった気になるのは勘違い。ただ単に、からだを冷やすための作用で汗が出ているだけです」
Secret3 どの部位から汗をかくかで、意味が違います
「汗をかきやすい箇所はどこですか? もし、首から汗をかきやすいなら、解毒をうまくできてない証拠。そういう人は、イライラがたまっていて、肌荒れ、ニキビの悩みも同時に抱えているかもしれません。頭からの汗は、胃腸系が弱っている証拠。大食いタレントが食事中、頭から汗をかいているシーンをときどき見ます。あれは、おなかが弱って冷えているので、からだの熱が頭に上がっているから。手汗は緊張やストレスがかかりすぎて、交感神経が優位になっていることの現れです」
Secret4 汗をまったくかかないのは冷えている証拠
「普段汗をまったくかかない人は、冷えがかなり進行している状態です。自分で体温を閉じ込めていないと生きていけないから、汗腺もきゅっと閉じてしまっているのです。そうすると血液もドロドロとして、からだの巡りも悪くなってしまいます。また、いつも汗をかかない状態だと、匂いもきつくなってしまう傾向にあるようです」
Secret5 ドライブラッシングで血行促進を!
「最近、私自身でも取り入れている健康法が、天然素材のブラシでからだをなでる"ドライブラッシング"。昔は乾布摩擦と呼んでいましたね。スーパーモデルが実践していることでも話題になりました。お風呂の前に、手や足を軽くブラッシングすると、血行が促進。お風呂に入るとすぐに汗がじんわり出てきます。冷え症さんにもおすすめの療法です。ナイロン性のものを使わず、必ず天然素材を選びましょう」
樫出恒代(かしでひさよ)(漢方薬剤師、漢方ライフクリエーター)
漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。『漢方カウンセリングルームKaon』の代表でもあり、『Kaon漢方アカデミー』の代表兼講師としても活躍。「漢方をもっと身近に。もっと自分らしく」というテーマの元に行うきめ細やかなカウンセリングや施術には定評が。また、スクールやセミナーでは講師としての一面をもち、心身ともに元気になるための"漢方ライフ"の普及に力を注いでいる。
『漢方Kaon』 http://kampokaon.com/ ※外部サイトに遷移します
語り/樫出恒代さん(漢方薬剤師、漢方ライフクリエーター)
取材・文/川口夏希(ライター)
撮影/長谷川 梓
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
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提供元:【特集/いい汗悪い汗】 漢方薬剤師・樫出恒代さんのいい汗をかく10の秘訣<前編>|ワコール ボディブック