2019.03.08
【特集/食とエイジング】 カフェインのとりすぎにご用心
コーヒーと言えば、カロリー0(ゼロ)! 太らないし、癒しになるし、眠気覚ましになるし、と毎日飲まれる方も多いでしょう。ここで気になるのが、そのコーヒーに含まれる「カフェイン」。どれくらいの量までとってもいいものなのか、気になりますよね。今日は、カフェインにスポットを当ててみましょう。
率直にどれくらいまでとっていいのか? ですが、これは残念ながら明確な数字がありません。カフェインの急性作用として、「中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症で、消化管系の興奮状態は下痢、吐き気をもたらすことがある」とされていますが、その目安となる量については、現在のところ示されていません。
しかし海外においては、「世界保健機関(WHO)」が数値は定めず、「コーヒーはカップ3~4杯まで」と示していたり、「カナダ保健省(Health Canada)」はカフェインの1日あたりの悪影響のない最大摂取量を、「健康な人で400㎎/1日(コーヒーマグカップで3杯程度)」と示しています。また、「妊娠可能な女性は300㎎/1日」としています。
日本の食品安全委員会(内閣府に設置)もカフェインの摂取について、「食品健康影響評価を実施していない」としながらも、これらの情報を掲載し、また今後国内外の丈夫を収集していくとしていますので、今のところは、この情報に準じた生活を送るのがよいのではと思います。
では、カフェインっていったいどんなものに含まれているのでしょうか? 大まかにいえば、「コーヒー」や「お茶」になりますが、ほかにもココアやコーラ、エナジードリンク、栄養ドリンクなどにも含まれます。各食品のカフェイン量は下記のとおり。 ペットボトルが習慣になった現在では、お茶からの摂取量も少なくありません。
また働き盛りの社会人の方は、知らず知らずにエナジードリンク、栄養ドリンクでカフェインをとっていることも多いようです。
【カフェイン含有量】
●コーヒー 60㎎/100ml →缶コーヒー1本(185㎎)で92.5~159㎎
●紅茶 50㎎/100ml
●玉露 160㎎/100ml
●せん茶 20㎎/100ml →ペットボトル1本(500ml)で100㎎
●ほうじ茶 20㎎/100ml →ペットボトル1本(500ml)で100㎎
●ウーロン茶 20㎎/100ml →ペットボトル1本(500ml)で100㎎
●純ココア 24㎎/大さじ1杯
●コーラ 14㎎/100ml →ペットボトル1本(500ml)で70㎎
●エナジードリンク →1本70~180mg (※商品により異なる)
●栄養ドリンク →1本50㎎ (※50㎎までの添加が認められている)
急性症状までいかなくとも、なかなか寝付けない、眠りが浅いなどの症状がある人は、一度カフェインの量を疑ってみるのもよいでしょう。コーヒー以外のところで意外とカフェインをとっているかもしれませんよ!
カフェインを控える生活をしたら眠りがよくなり、体調がよくなったという方もたくさんいらっしゃるようです。
カフェインの入っていない飲み物も、あげておきましょう。
【カフェインの入っていない飲み物】
●麦茶 ●黒豆茶 ●甜茶 ●どくだみ茶 ●そば茶 ●ごぼう茶 ●たんぽぽコーヒー ●爽健美茶 ●十六茶 ●ルイボスティ ●カモミールティ
などがあります。 無印良品のHPでは、「飲料」の種類別の項目に「ノンカフェイン」という項目もあり、最近はノンカフェインの商品も多数出ていて、選択肢も増えています。
またコーヒーでも「デカフェ」といって、本来カフェインを含んでいる飲食物からカフェインを取り除いたり、通常はカフェインを添加する飲食物にカフェインの添加を行わないことで、カフェインを含まなくなったものがあります。最近、大手のコーヒーチェーン店などでは取り扱っているところが多く、コーヒー豆も販売されているので、おうちでも外でも手軽にカフェインを控えることができます。通常のコーヒーは150ml中にカフェインが90㎎ですが、デカフェになると、2~3㎎の含有量になります。
メニューに記載はされていなくても、「デカフェで」と言えば用意してくれるところもあるようです。カフェイン量が気になる方は、トライしてみるのもひとつの手かもしれません。
文/おくだじゅんこ(管理栄養士)
広島生まれ。国立病院勤務の後、8年間にわたり株式会社ワコールに勤務。陸上選手から社員まで幅広く健康管理に携わる。2012年に再び地元広島へ戻り診療所の栄養士に。
自身が根っから食いしん坊☆自分自身の栄養管理に日々奮闘中!
イラスト/いしわたりきわこ
東京生まれ。テキスタイルデザイナーを経て、コピーライター、ライター、イラストレーターに。渾身の著書「駅弁の旅」、「ぜいたくはひとりごはん」共著に「東京ナチュラルスイーツ」、「おいしいごはんの店~自然派レストラン全国ガイド」などがある。
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。
【あわせて読みたい】 ※外部サイトに遷移します
【特集/食とエイジング】 アンチエイジングの大敵「糖化」とは?
【特集/食とエイジング】 大事なのは、食べるタイミングと組み合わせ!
提供元:【特集/食とエイジング】 カフェインのとりすぎにご用心|ワコール ボディブック