2020.03.18
睡眠中にダニの糞を吸い込んでない?健康的な睡眠には布団のメンテナンスも重要です
布団のメンテナンス、しっかりできていますか?
仕事で忙しいときは、ついつい家事がおろそかになりがち。とくに布団の掃除は部屋や水回りの掃除や洗濯に比べて優先度が低く後回しにしてしまいますよね。
しかし布団は想像以上にダニやカビの温床になっています。しっかりとクリーニングをしないとアレルギーを起こすなど健康被害に繋がる恐れも。
そこで健康的な睡眠をとるために必要な寝具のクリーニング方法を調査しました。
寝具を定期的にクリーニングをしていないと起こること
ダニが大繁殖する
布団の中にダニはどのくらい潜んでいると思いますか?
日本環境衛生センターによると、半月洗濯しなかったシーツには、表面部だけでも約2千匹のダニが検出されたそうです。布団の内部では数万匹〜数十万匹にものぼるという報告も。
ダニは温かくてジメジメした環境を好んで繁殖します。とくに梅雨の時期から8月頃にかけて急激に増殖。1日1個の卵を産んで増え続けるそうです。
そして死骸や糞は10月にかけてピークを迎えることに。クリーニングをしないと、死骸や糞を大量にためこんだ布団に包まれて寝る状況になります。
ダニが大繁殖することによって起こること
ではダニが増えると人間の身体にどんな影響があるのでしょうか。
主に以下の3点があります。
1. 睡眠中にダニに刺される
ダニの中には人間や動物に噛み付いて体液や血液を吸う種類があります。
この種類のダニに刺されると、ひどい腫れやかゆみが発生。患部をかきすぎると、細菌感染してしまうケースもあります。
2. 寝返りを打つたびに咳やくしゃみが出る
ダニの死骸や糞も要注意。
これらはダニアレルゲンの元になり、アレルギーの原因になります。毎晩寝返りを打つたびに咳やくしゃみが出るのなら、布団の表面についたダニの死骸や糞がまうことでアレルギー性鼻炎になりかけているのかも。
3. 慢性的な皮膚炎や気管支喘息になる可能性も
ダニアレルゲンは鼻炎の他にも、かゆみや湿疹が出るアレルギー性皮膚炎を引き起こします。また、気管支喘息やアレルギー性結膜炎など、重い症状が続いてしまう可能性も。
健康的な睡眠に必要な布団の掃除メニュー
ダニのいないきれいな布団を保つためには、定期的にダニと人間の皮脂を除去することがポイントです。
ダニの対処方法
従来の一般的なダニの対処方法は天気のいいときに天日干しをして、部屋に取り込む前に布団を叩くことでした。
しかし、この方法ではあまり効果がないことがわかってきました。なんと4時間干し続けても死滅したダニはいなかったとの衝撃的な調査結果も。
確実にダニを除去する正しいステップをご紹介します。
ステップ1. ダニをおびき出す
ダニを退治するためには、ダニをアプローチしやすいところにまで移動させる必要があります。
ダニは夜行性。明るい環境だと布団の奥深くの暗い部分に潜り込んでしまいます。
そこで掃除をスタートする1時間程前から部屋を暗くしておきダニを表面におびき出しましょう。部屋を明るくしたらすぐに掃除に取り掛かれるように、掃除道具を準備しておくことも忘れずに。
ステップ2. ダニを殺す
ダニを生きているまま掃除機などで吸っても、あまり効果がないのだとか。これはダニがしっかりと繊維に脚を絡ませ、吸い込まれないように踏ん張るためだそうです。
しかもダニは意外と生命力が強い生き物。生半可な攻撃では退治ができません。そのため50度以上の高温を20分以上継続させる方法がおすすめです。
効果的なのは布団乾燥機を活用した方法です。布団乾燥機は家電量販店などで1万円前後で購入できます。機種によっては「ダニ退治モード」があるものも。機械を布団にセットして、ボタンを押すだけでいいので楽に退治できます。
なお、アイロンを使った方法もあります。
まずは布団に掃除機をかけて、表面のフケや髪の毛を取り除きましょう。。
水で濡らして固く絞ったタオルを当て布にして、最も高温となる設定にしたアイロンを枕側から、一か所につき40秒ほどのゆっくりとしたペースで全体にかけてください。
なお、布団の素材がどのくらいの高温まで耐えられるかは必ず事前にチェックをしてください。
ステップ3. ダニの死骸・糞を除去
今度はステップ2で退治したダニを、布団の外に出す作業をしましょう。
従来は布団を叩くという方法がメジャーでした。
しかし、叩くことで死骸や糞が粉々になり、空気中に舞ってしまうことになりかねません。叩いている途中に大量に吸い込んでしまったり、部屋中に充満してしまうリスクも。
ダニの死骸や糞をしっかりと処理するためには、掃除機をかけて吸い取るのがベスト。掃除機のヘッドを布団に押し付けながら、ゆっくりとまんべんなく吸い込ませてください。
掃除機で布団を巻き込んでしまいゴミだけを吸い取るのが難しい場合は、布団専用のクリーナーを購入しても◎。温風が出るものや紫外線が出るもの、振動するものなど様々な機能がついている商品があります。以下に布団用クリーナーの一例をご紹介します。
布団用クリーナー
お医者さんが開発した、アレルギー予防のための布団クリーナー。
「紫外線(UV‐Cランプ)」が備わっている商品です。レイコップが2015年に発表した研究報告によると、UVランプを繰り返し照射することでダニの退治や卵の孵化率を低下させる効果があったのだそう。
「ダニちりセンサー」がついている点がユニークなクリーナー。
どの箇所にどのくらいダニがいるのか、どれだけキレイになったのかが実感できるのが嬉しいですね。布団だけでなく、ソファーやカーペットなどにも使用可能です。
モーターの強さと吸引力の持続性が特徴的なダイソン。
同社は13年も前から微生物研究所を設立し、ダニの習性やアレルゲンの発生過程を研究しているそうです。布団内部の繊維にしがみついているダニは振動では叩きだすことができないとし、パワフルな吸引力で直接吸い取るのが最善の方法だと報告しています。
紙パック式なので、ゴミを捨てるときにゴミが舞い上がるのを防いでくれるクリーナーです。
機械の内部に直接ゴミがたまる形のクリーナーは、紙パックを取り換える必要がないので便利といえば便利。しかし、ゴミを捨てる時にどうしてもほこりが舞い上がってしまい不快ですよね。こちらの製品は布団クリーナー業界ではじめての紙パック式を採用したそうです。
徹底したダニ研究から開発された製品。
モーター熱による40度の温風でダニを死滅させ、サイクロンモーターで吸引する「ヒートサイクロン」方式を導入しています。またプラズマクラスターイオンを放出してニオイも消臭。快適な眠りを演出してくれる頼もしい掃除機です。
おわりに
ダニは目に見えないだけに対策を怠ってしまいがちですが、実際は健康に被害を及ぼすほど危険な存在。布団は生涯の1/3の時間を過ごす場所なので、常に清潔に保っておきたいものですよね。
ちなみにダニの卵が成虫になるサイクルは1〜2週間程度だといわれています。数を増やさないためには週に一度、クリーニングを実施することをおすすめします。
提供元:睡眠中にダニの糞を吸い込んでない?健康的な睡眠には布団のメンテナンスも重要です|Fuminners