2018.08.20
健康診断では見つからない「食後高血糖」にご注意!
健康診断を受けていてもダメ?
こんにちは、クラブサンスター運営スタッフのヒカルです。
ヒカル
私も家族も、年に1度の健康診断を必ず受けているから、健康状態はバッチリ把握できているはず!と思っていたら、健康診断では見つからない「食後高血糖」という症状があるのだとか。健診で見つからないならどうすればいいの?予防はできるの?
疑問を解決するべく、サンスター研究員で博士(医学)でもある石角篤さんにうかがいました!
サンスター研究員・博士(医学)石角篤さん
ヒカル:食後高血糖とはどのような症状なのでしょうか?
石角さん:食事をすると、誰でも血糖値が上昇します。インスリンの分泌機能が正常なら、上昇の程度はゆるやかで、すぐに正常値(110mg/dl未満)に戻ります。けれどもインスリンの分泌機能が落ちていると、上昇した血糖値がなかなか正常値に戻りません。食後2時間の血糖値が140mg/dl以上になると、耐糖能異常と診断されます。
ヒカル:血糖値は健康診断で測るのに、食後高血糖が見つからないのはなぜですか?
石角さん:健診で血糖状態を測る値として「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」があります。HbA1cの値が高い=高血糖ですが、HbA1cは血糖値の平均をしめすため、食後の血糖値はわからないのです。
また、食後高血糖は自覚することもできません。
ヒカル:気づかないうちに食後高血糖になっているかもしれないのですね。どんなリスクがあるのでしょうか?
石角さん:まずは肥満のリスクが高まります。そして、食後高血糖は「隠れ糖尿病」とも言われるように、生活習慣が原因の2型糖尿病のリスクが高まります。日本人は欧米人に比べてインスリンを分泌する能力が低いため、軽度の肥満でも糖尿病になりやすいんです。
さらに心筋梗塞、脳卒中のリスクも高まることが知られています。
教えて!診断法と予防策
ヒカル:食後高血糖かどうかを知るにはどうすれば良いですか?
石角さん:病院で「経口ブドウ糖負荷試験」という検査を受ければ、食後高血糖かどうかがわかります。健診でHbA1cの数値が高い方、家族に糖尿病の方がいる場合は、この検査を受けるといいと思います。
また年1回の特定健診でメタボリックシンドロームに該当した方は、特定保健指導を受けることになるので、その際に相談してみるのもいいでしょう。
ヒカル:日常生活で食後高血糖を予防することはできますか?
石角さん:まずは食事や運動など生活習慣を改善して、肥満の解消を心がけてください。食事はゆっくり食べる、野菜から先に食べるなど、食べ方を工夫しましょう。
石角さん、ありがとうございました!
生活習慣の改善は、食後高血糖の予防にもつながるんですね。特定健診や特定保健指導も上手に活用して、健康管理を続けていきたいと思います。
記事提供:クラブサンスター
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