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2018.05.08

入社1年目から差がつく「数字を使う伝え方」|必要な情報を「サンドイッチ」していますか?


周囲の評価が変わる「伝え方」があります(写真:Fast&Slow / PIXTA)

周囲の評価が変わる「伝え方」があります(写真:Fast&Slow / PIXTA)

「数字を使って伝える」

入社1年目で最も大切なことは何か? もしそう尋ねられたら、私はこう即答します。

たとえば、上司に「明日の朝はなるはやで(なるべく早く)出社してくれ」なんて言われたら、あなたは困ってしまいますよね。「明日は8:30までに出社してくれ」であれば何の問題もありません。これは、「数字を使って」伝えているからです。

このように、数字を使うということは特別ではありませんし、少しも難しいことではありません。ですが、数字を使ったコミュニケーションが取れれば、相手に与える印象が変わり、認められ、仕事は楽しくなっていきます。

簡単なのに意外と誰もしていないこと

私はビジネス数学の専門家として多くの企業研修を預かりますが、実は「報告に数字を(正しく)使えないビジネスパーソン」の多さを実感しています。それは入社1年目の新人はもちろんのこと、実はベテラン社員にも当てはまります。ちょっと数字が使えれば、もっと成果を出せるのに知らないのは非常にもったいないことです。

今回は、入社1年目がまず求められる「上司に報告するときの数字の使い方」を2つ紹介します。

誰でもできることなのに意外と意識している人が少ない、きちんとできている人も少ない、そんな技術です。いきなり先輩が驚くようなことをする必要はありません。「簡単なのに意外と誰もしていないこと」を着実に行なっていくことで周囲からの信頼を勝ち取りましょう。

①情報と数字をサンドイッチ形式にして報告する

1つめは、相手の思考回路に沿って報告するということです。

たとえば、入社1年目の新人が、上司に対して前週のウェブサイトのアクセス状況を報告する場面を想像してください。次のような報告に、上司はどのような印象を持つでしょうか?

「前々週よりもけっこう増加しています」

これだけでも状況を報告したことにはなります。もちろんうそはついていません。しかし、いったいどれくらい増加したのかわかりません。こういう場面でこそ具体的な数字を持ち出して説明したいところです。

報告になっていない報告

では、次のような報告だとどうでしょうか?

「第5週の総PV数は約1000。それに対して第6週は1280です」

数字が入ったことで、先ほどよりも具体的になりました。「けっこう」や「たくさん」という言葉は人によって認識がバラバラです。それが、「1280」などの数字で、共通認識を得ることができます。

ですが、これは「数字を使った報告」で最も多い失敗例です。

「前週のウェブサイトのアクセス状況を報告して」と頼んでいるのに、「数字」しか伝えられなければ、上司は「状況」を把握することができません。つまり、これでは報告になっていないのです。

ただ数字を読み上げるだけなら、資料を見れば済むことです。このような報告では、「だから何なの?」「あなたはどう考えているの?」といったツッコミを入れられてしまうことでしょう。

報告になっていない報告はあなたの評価を気づかないうちに下げてしまいます。とてももったいないことです。

そこで、情報で数字を挟んで状況が一瞬でわかるように伝えます。

「順調です。第5週の総PV数は約1000。それに対して第6週は1280。約20%増。トップページのレイアウトを変えたことが奏功したと考えられます」

この報告は、「情報→数字→情報」の順、つまり、2つの情報で数字を挟み込んだサンドイッチ形式になっています。

情報A:まず相手が把握したいこと(順調です)
数字 :それを裏付ける具体的なデータ(第5週の総PV数は約1000~)
情報B:それに対して自分はどう考えているのか(レイアウトを変えたことが奏功した)

では、なぜこのサンドイッチ形式がよいのでしょうか。

「昨日の売り上げはいくら?」といった具体的な数字そのものを尋ねられたときを除けば、報告を求める上司は「数字」が知りたいのではなく、「状況」が知りたいはずです。良いのか悪いのか。できているのかできていないのか。安全なのか危険なのか。いまでなければならないのか後でもいいのか。そういったことが知りたいのです。ですから、まずはその疑問に答えることが必要です。あまりに定番ですが、「まずは結論から」ということです。

しかし、結論だけでは上司は「本当かな?」「理由は?」と思います。そこで、その疑問に対する答えとなるような具体的な数字を説明します。

上司があれこれ質問しなくて済む

状況を数字で正確に把握できた上司が最後に思うことは、「で、それをあなたはどう考えているの?」です。その疑問に対する答えを最後に伝えます。

このように、「情報→数字→情報」のサンドイッチ形式は、相手の思考回路に合わせてつくられた伝わりやすいフォーマットなのです。

あれこれ質問しなくても、欲しい情報を伝えてくれる部下に、上司はきっと好感を持つでしょう。先輩や上司は、あなたが報告するときに、このようなところを見ています。

②「正確な数字とざっくりした数字を使い分ける」

2つ目は、状況に応じた数字の使い方です。ビジネスで報告に使う数字には大きく分けて2種類あります。正確でなければ困るものと、ざっくりで構わないものです。

たとえば、ある製造業の会社の製品に不良品が発生したとします。「不良品の状況はどうなっている?」と上司に尋ねられたとき、「だいたいこの1カ月間でざっくり100個の不良品が発生しました」という報告をしたとします。これでは、取引先の注文に応えられるのか、材料の追加発注は必要なのかなど、どう対処すればよいか上司は判断できません。

その上司が経営層や取引先などへ経緯を報告する際も、“ざっくり100個”では困ります。このように、きちんと正確に調査した結果であるという事実が必要な状況では、正確な数字が求められます。

一方、たとえば営業会議で、上司から「だいたい来月の受注金額はどのくらいか?」と尋ねられたときに、「いま正確な金額を算出できないので後で……」では困ります。上司は「だいたい」と言っているのですから「概算でいいから規模をつかみたい」ということです。ざっくりとした数字で構わないわけですから、その場ですぐに答えるほうが、上司にとってありがたいといえます。

「正確な数字」と「ざっくりな数字」のどちらを求められているのかすぐに判断する自信がない方は、普段から「いまはどっち?」と意識しておきましょう。

たとえば、経費精算はどうでしょう。まさか、「ざっくり5000円くらいでお願いします」なんて申請はしませんよね。精算の担当者は正確に報告してくれないと困ってしまいます。

では、ランチタイムに飲食店で少し並んだときはどうでしょうか。店員に「どれくらい待ちますか?」と尋ねたとき、「だいたい10分くらいでご案内できます」とざっくりな数字を答えてもらえば、このまま並ぶのか、ほかの飲食店へ行くのか決めることができます。この場面で正確な時間なんて必要ありません。

「報告」という仕事の基本に関してはさまざまなノウハウやテクニックがあることでしょう。しかし、入社1年目から細かいテクニックに走る必要はありません。「いま求められているものに答える」。この視点を持って答えることができれば十分です。

いま上司は単なる事実(データや数字)だけ知りたいのか、それも踏まえた状況と考察を知りたいのか。正確な情報が知りたいのか、おおまかに把握できればいいのか。これらを推察したうえで、求められていることだけをその場に適した数字で報告する。その意識さえ持っておけば、相手に信頼されるビジネスパーソンになることができます。

入社1年目で学ぶことは、入社30年目でも必要なこと

今回ご紹介した2つのテクニックは、入社1年目の新人にまずは身に付けてもらいたいことですが、一方でビジネスパーソンならば何年目だろうとつねに使えないといけない技術でもあります。

たとえば、経営者は現場のリーダーに対して当然のように数字での報告や提案を求めます。そんなとき、相手の思考回路に合わせてサンドイッチ形式で報告する。正確な数字かざっくり数字か、TPOに合わせて瞬時に判断して伝える。ということは、必要不可欠です。このように、入社1年目だろうと何年目だろうと、使う技術は同じなのです。

あいさつ、名刺交換、電話応対、来客応対、服装、言葉遣い……。入社1年目のあなたがいま学ぶことは本当にたくさんあります。でもこれらは入社2年目の先輩も使う仕事の基本であり、入社3年目も、入社30年目のベテランでも、間違いなく今日どこかで使っている技術です。「数字で伝える」という技術も、これらと同じくらい大切な基本です。

今日からほんの少しでも「数字で伝える」を意識して仕事に取り組んでみませんか?

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提供元:入社1年目から差がつく「数字を使う伝え方」|必要な情報を「サンドイッチ」していますか?|東洋経済オンライン

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