2025.02.06
朝まで起きない「ぐっすりストレッチ」基本の3つ|眠るタイミングに向けて深部体温を下げる方法
ぐっすり眠るために、ベッドの中でできる簡単なストレッチがあります(LordHenriVoton / Getty Images)
布団に入ってもなかなか眠れない人、夜中に何度も目が覚めてしまう人、朝早すぎる時間に目が覚めてしまう人、目覚めが悪く熟睡感のない人など、不眠の症状はさまざまです。その原因も多岐にわたり、一人で抱え込み悩んでいると、症状がさらに悪化することになりかねません。
そこで本記事では、睡眠専門医・白濱龍太郎医師の著書『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』より一部を抜粋、再編集し、ぐっすり眠れるようになる簡単なストレッチなどを紹介していきます。
ぐっすりストレッチで深睡眠をしっかりとる
次の日に疲れを残さない「深睡眠」をしっかりととるためのカギとなるのが、〝眠るタイミングに向けて深部体温を下げること”です。
寝たはずなのに疲れがとれない人は、深部体温のリズムが乱れています。夕方に深部体温のピークがなく、夜眠る時間になっても深部体温が高いままという人は結構います。
また、現代人は夜に深部体温を下げるために働く睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量が少なくなってきています。
そこでおすすめしたいのが、私が考案した「ぐっすりストレッチ」。入浴によって意識的に深部体温を上げ、そこから眠るタイミングに向けて深部体温をスムーズに下げると、朝まで起きずにぐっすりと眠れるようになります。
ぐっすりストレッチの基本は、「首もみストレッチ」「腕回しストレッチ」「足首曲げ深呼吸」の3つ。
「首もみストレッチ」は首の後ろにシャワーを当てながらマッサージをする方法です。
首の後ろに熱めのシャワーを当てると、血管が拡張して血行が促進されます。すると深部体温が上がり、その後急に下がることで深く眠れるようになるのです。
布団に入る前に行う「腕回しストレッチ」は、肩甲骨(けんこうこつ)まわりを刺激するために行います。左右の肩甲骨をひきつけるように腕をゆっくり回すと、肩甲骨の周辺の筋肉をほぐすことができて血行がよくなるので、深部体温がさらに上がりやすくなり、深い眠りを得るのに役立ちます。
布団の上で行う「足首曲げ深呼吸」は、足首を曲げたり伸ばしたりすることで、足の血行がよくなり、熱が放散されて深部体温が下がりやすくなります。
お風呂で行う「首もみストレッチ」
深い眠りのために深部体温を上げる
1. シャワーを首の後ろに当てる
シャワーを固定し、ほんの少しだけ熱めのお湯(43℃程度)を首の後ろに5〜10分程度長めに当てる
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
2. 指を組む
両手で親指以外の指を組む
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
3. 首の横のくぼみを親指でもむ
シャワーを当てたまま、首の横のくぼみを親指で軽くもんで、上下にゆっくりと1分ほど動かす。首のこりを解消することで、血行を促進し、深部体温が上がりやすくなる
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
【Point】
・もむときは優しく! 首を強くつまんだり、激しく動かしたりすると逆効果
・のぼせや立ちくらみが出たら、すぐに中止すること
・シャワーが苦手な人は、湯船につかったまま行ってもOK
布団に入る前の「腕回しストレッチ」
1. ひじを上に上げる
腕を曲げ、わきを開いてひじを上に上げる
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
2. 後ろに大きく回す
腕をそのまま後ろに向かって大きくゆっくりぐるりと回す
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
3. 手を組んで腕を伸ばす
ひじが体の前にきたら手を組み、ひっくり返して腕を前に伸ばす
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
4. 腕を上にグッと伸ばす
3の状態から腕をそのまま頭の上に伸ばし、2秒ほどキープする。1~4を5~6回ほど(1分間)ゆっくりと繰り返す
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
【Point】
・ひじが高く上がらない人は、肩甲骨を寄せることを意識して、できる範囲で行う
・腕を上まで伸ばすのが難しければ、腕をグルグル回すだけでもOK
布団の上で足首曲げ深呼吸
1. 足首を上向きに曲げる
あお向けに寝て、3秒くらいかけてゆっくりと大きく鼻から息を吸い込む。同時に、足首をぐっと手前に曲げる
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
2. 足首を下向きに伸ばす
口をすぼめ、3~5秒くらいかけてゆっくりと息を吐ききりながら、足首を下向きに伸ばす。1と2を1分ほど繰り返す
(出所:『「寝つきが悪い」「すぐに目が覚めてしまう」人のお助けBOOK』)
【Point】
・ベッドや布団に横になって行う。
・息は必ず鼻から吸って、口からゆっくりと吐く。
・足首に痛みがあるときは、深呼吸だけでもOK。
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提供元:朝まで起きない「ぐっすりストレッチ」基本の3つ|東洋経済オンライン