2025.01.22
糖質ゼロビールは太らない?~カロリーやオススメ商品についても紹介~
当記事の執筆は、管理栄養士 佐藤久美が担当しました。 ※外部サイトへ遷移します。
「ビールが飲みたいけれど、健康も気になる!」と考える方に人気の糖質ゼロビール。
近年の健康志向への高まりから注目を集め、多くの商品が販売されています。
そこで今回は、糖質ゼロなら普通のビールと比べて太りにくいのか、カロリーは低いのかを解説します。
さらに糖質ゼロビールの種類についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
糖質ゼロビールとは
糖質ゼロビールとは、100ml中の糖質量が0.5g未満のものをいいます。
つまり糖質量が完全に0gでなくても、糖質ゼロと表示できるのです。
これは食品表示法によって定められており、どのメーカーのビールにも同じことがいえます。
ゆえに糖質ゼロと掲げている商品であっても、少量の糖質が含まれるものもあるため注意が必要です。
関連記事 ハイボールの糖質はゼロだがカロリーは高め!商品の比較やオススメも紹介 ※外部サイトへ遷移します。
普通のビールに含まれる糖質
普通のビール100ml中には3.1gの糖質(差引き法による利用可能炭水化物量)が含まれます。
商品によっても異なりますが、糖質量の目安としては350mlであれば10.9g、500mlで15.5gとなるでしょう。
ちなみに、握り寿司1貫分のご飯(25g)に含まれる糖質は9.5gとビール350mlと同程度です。
関連記事 お寿司のカロリーと糖質は高め?〜代表的なネタとともにポイント解説〜 ※外部サイトへ遷移します。
糖質オフ、低糖質との違い
実のところ糖質オフには、明確な基準がありません。
多くの場合は、同じシリーズの商品と比較してオフ率を提示しているようです。
したがって、どのくらいの糖質が含まれているかは栄養成分表示で確認する必要があります。
一方、低糖質とは100mlあたりの糖質が2.5g未満のものをいいます。
これも糖質ゼロと同じく食品表示法によって定められているため、どのメーカーの商品でも同じです。
これまでご紹介したものをまとめると、下記のようになるでしょう。
【100mlあたりの糖質量】
普通のビール:3.1g
糖質ゼロのビール:0.5g未満
糖質オフのビール:基準なし
低糖質のビール:2.5g未満
糖質ゼロビールなら太らない?
糖質ゼロビールを飲んでいても太る可能性は大いにあります。
なぜなら糖質ゼロビールにも、カロリーがあるからです。
体重が増えるかどうかは摂取する糖質量だけでなく、カロリーが大きく影響します。
したがって糖質ゼロだからといってたくさん飲んでいると、カロリーの過剰摂取となり体重は増加するでしょう。
またビールをはじめとしたアルコールや炭酸には、食欲を増加させる可能性があります。
ゆえに糖質ゼロビールを飲むと食事やおつまみの量も増え、摂取カロリーの摂りすぎにつながりやすいのです。
ダイエット中にビールを楽しむときには、糖質ゼロを活用するだけでなく、ビールや食事の量を調整することが不可欠です。
関連記事 ダイエット中のおつまみはこれが最強!~選び方のコツや太りにくいワケを紹介~ ※外部サイトへ遷移します。
カロリーはどのくらいか
商品によって異なりますが、糖質ゼロビールのカロリーは100mlあたり30kcal前後のものが多いように見受けられます。
つまり350mlの糖質ゼロビールには105kcal、500mlには150kcal程度含まれるのです。
ちなみに、普通のビールは100mlあたり40kcal程度です。
もちろんたくさん飲めばカロリーの差は大きくなりますが、思ったより大差ないことがおわかりいただけたかと思います。
糖質だけでなくカロリーも気になると感じる方は、カロリーを抑えた商品もありますので試してみてはいかがでしょうか?
具体的な商品については、後ほど紹介します。
関連記事 ビールはカロリーと糖質が高くて太りやすい?〜他のお酒と比較して解説〜 ※外部サイトへ遷移します。
どんな種類がある?
糖質ゼロビールにはどのような種類があるのか、代表的なメーカー(アサヒ、キリン、サントリー、サッポロ)の商品を見てみましょう。
今回は、ビールと発泡酒に分類されている商品についてまとめました。
なお、ビールと発泡酒の違いは下記の通りです。
【ビール】
・麦芽、ホップ、水、その他特定の副原料(麦、米、とうもろこし、馬鈴薯など)を用いて発酵させた酒
・麦芽の使用割合は60%以上、その他の副原料は麦芽の5%以下、アルコール分20度未満
【発泡酒】
・麦芽や麦を原料の一部とした酒類(ビールを除く)で発泡性のあるもの
・アルコール分20度未満
つまり、ビールと発泡酒では麦芽の使用割合、使用する副原料の種類、副原料の使用割合が異なるのです。
アサヒ
「アサヒスーパードライ」で有名なアサヒからは、3種類の糖質ゼロ発泡酒が販売されています。
プリン体(※)やカロリーを抑えた商品もあるため、健康面が気になる方も選びやすいでしょう。
(※)プリン体は、うま味成分の1種。摂りすぎると尿酸値を上げ、痛風のリスクを高める
※100mlあたり (※1)製品100mlあたり、プリン体0.5mg未満のものをプリン体0mgと表記
参考サイト:アサヒ おいしい糖質ゼロはアサヒ ※外部サイトへ遷移します。
キリン
「キリン一番搾り」が主力のキリンからは、ビール1種類、発泡酒1種類の糖質ゼロが販売されています。
ビールと発泡酒では、カロリーがさほど変わらないですね。
※100mlあたり (※1)製品100mlあたり、プリン体0.5mg未満のものをプリン体0mgと表記
参考サイト:キリン お酒 ※外部サイトへ遷移します。
サントリー
「ザ・プレミアム・モルツ」が人気のサントリーからは、糖質ゼロのビールが1種類販売されています。
このパーフェクトサントリービールは、缶だけでなく一部の飲食店でも楽しめるそうです。
※100mlあたり
参考サイト:サントリー パーフェクトサントリービール ※外部サイトへ遷移します。
サッポロ
「黒ラベル」や「エビス」でおなじみサッポロからは、糖質ゼロの発泡酒が販売されています。
下記の表記方法からも、プリン体を極力抑えていることが伺えます。
※100mlあたり (※1)製品100mlあたり、プリン体0.005mg未満のものをプリン体0.00mgと表記
参考サイト:サッポロ 極ZERO ※外部サイトへ遷移します。
添加物が多い?体に悪いって本当?
糖質ゼロビールは添加物が多く、体に悪いと噂されることもあるようです。
しかし、すべての糖質ゼロビールに添加物が入っているわけではありません。
添加物が気になる方は、購入前にパッケージに記載されている原材料を確認するとよいですね。
関連記事 【医師監修】人工甘味料は血糖値を上げないの?デメリットや糖尿病への影響も解説 ※外部サイトへ遷移します。
まとめ
今回は糖質ゼロビールについて解説しました。
糖質ゼロビールとは、100ml中の糖質量が0.5g未満のものをいいます。
普通のビール100ml中には3.1gの糖質(差引き法による利用可能炭水化物量)が含まれるため、糖質ゼロビールに置き換えれば大幅な糖質カットが叶います。
一方でカロリーは糖質ゼロビール100mlあたり30kcal前後、普通のものは同量で40kcal程度と大差ありません。
そのため、糖質ゼロビールを飲んでも太る可能性は大いにあるでしょう。
それではご紹介した商品も参考に、適度にビールを楽しんでいただけたら嬉しいです。
【参考文献】※外部サイトへ遷移します。
執筆者:管理栄養士 佐藤久美
和洋女子大学家政学部健康栄養学科卒業。卒業後は管理栄養士、登録販売者、健康運動指導士としてドラックストアに勤務。 健康相談、個別ダイエット指導、フレイル予防の運動指導に携わりながら、栄養・運動講座の講師を務める。 たくさんの方とお話しする中で、健康に関する正しい情報・自分に適した情報を得るのは難しいことだと知った。そこで現在は「食や健康に関する正しい情報をわかりやすく伝えたい」という思いで、記事の執筆や監修を中心に活動している。
記事提供:シンクヘルス株式会社
シンクヘルス株式会社 ※外部サイトへ遷移します。
提供元:糖質ゼロビールは太らない?~カロリーやオススメ商品についても紹介~|【シンクヘルスブログ|シンクヘルス株式会社】