2024.12.16

第10回 循環器病の発症予防


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前回から、代表的な生活習慣病について、その予防に向けた具体的な対策について説明します。前回のがんに続いて、今回は循環器病についてです。

この連載について――――――――――――
2024年から始まっている「健康日本21(第三次)」について、身体活動ガイドラインの策定にも関わられていらっしゃる筑波大学体育系 教授の中田由夫先生に解説していただきます。
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心臓病と脳卒中に代表される循環器病

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循環器とは、血液が循環する器官を意味し、心臓と血管が該当します。そのため、循環器病は心臓と血管の病気ということになります。代表的な病気は心臓病と脳卒中です。

循環器病は、がんと並んで日本人の主要な死因であり、2018年の統計では、心疾患が死因の第2位、脳血管疾患が第4位です。両者を合わせると年間30万人以上の国民が亡くなっていることになります。

循環器病の目標

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こうした背景から、2018年に循環器病の対策に関する基本法が制定され、循環器病対策が行われています。健康日本21(第三次)においては、以下に示す6つの目標が設定されています。

1つ目は、「脳血管疾患・心疾患の年齢調整死亡率の減少」です。生活習慣の改善によって、必ずしもすべての循環器病が予防できるわけではありませんが、一定程度の効果が期待されます。

2つ目は、「高血圧の改善」です。高血圧は循環器病の確立した危険因子であり、特に日本人では、喫煙と並んで循環器病の主な原因となります。正常血圧よりも高ければ高いほど、循環器病の発症や死亡のリスクが高まることから、「ベースライン値から5 mmHgの低下」を目標値として定めています。

3つ目は、「脂質(LDLコレステロール)高値の者の減少」です。脂質異常症は虚血性心疾患の危険因子であり、LDLコレステロールの上昇に伴い、発症率や死亡率が上昇します。現状、国民の1割程度が脂質高値であり、該当者を25%程度減少させることを目標としています。

メタボ減少のために健康診断・保健指導を受けましょう

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4~6つ目は、「メタボリックシンドロームの該当者及び予備軍の減少」、「特定健康診査の実施率の向上」、「特定保健指導の実施率の向上」です。循環器病の危険因子である高血圧や脂質異常症の予防・管理には、減塩をはじめとする食生活、身体活動・運動、飲酒等の生活習慣が影響することから、特定健康診査・特定保健指導を通じて、メタボリックシンドロームの該当者及び予備軍を減少させることが重要なのです。

記事提供:株式会社Wellmira

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『世界中の誰もが、自然に健康になれる社会を創る』をミッションとし、「テクノロジー・エビデンス・専門家ネットワークを活用し毎日の健康を自然にサポートできる社会システムの構築」を目指しています。

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