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2017.05.01

「身体がだるい」ときに効果的な睡眠と生活改善方法


なぜか身体がだるくて、仕事や家事のやる気が出ない…そんな身体のだるさを感じたことはありませんか? 身体がだるいのは、生活習慣の乱れや病気が原因であることが多く、だるさを改善するためには、睡眠をはじめとする生活習慣の見直しが必要です。今回は身体がだるくなる原因と対処法をご紹介します。

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目次
ー身体がだるい状態とは?
ー身体がだるい原因
ー身体がだるいときの対処法
ー身体のだるさと睡眠の関係
ー身体のだるさに潜む病気の危険性

「身体がだるい」状態とは?

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身体がだるい時は、何か行動を起こそうと思っても身体の疲れを感じ、積極的に行動できなくなります。その症状を、「疲労感」や「倦怠(けんたい)感」と呼びます。

身体のだるさの種類

「身体がだるい」と感じる「疲労」には、「末梢性疲労(まっしょうせいひろう)」と「中枢性疲労」の2種類があります。末梢性疲労は筋肉から、中枢性疲労は脳から生じています。

ー末梢性疲労…運動などで身体を動かすことによって生じる筋肉の疲労
ー中枢性疲労…頭で物事を考えたり、精神的なストレスを感じたりすることで生じる脳の疲労

末梢性疲労は肉体的なだるさ、中枢性疲労は精神的なだるさを引き起こしますが、これらは生理的な疲労であり、必ずしも身体に異常があって疲れが生じているわけではありません。それぞれの疲労の原因についてはさまざまな説があり、明確なものは判明していません。

肉体的なだるさとは

運動などによって筋肉が疲労してだるさを感じること。以下のような症状が出ます。

ー身体の働きが衰える
ー疲れたと感じやすくなる
ー休んでも疲れがとれない

身体そのものの働きや免疫力が低下するだけでなく、回復力も下がるため、休んでもだるさがとれないことがあります。

精神的なだるさとは

脳の疲労によって生じるのが、精神的なだるさです。精神的な疲労の症状は以下の通りです。

ーやる気が出ない
ー集中力がなくなる
ー脱力感がある
ー無気力になる

肉体的なだるさと精神的なだるさは相互に関係しており、精神的な疲労により肉体疲労を感じる、という悪循環が起こることもあります。

身体がだるい原因

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身体がだるくなるのは、日常生活のなかのさまざまな行動によって引き起こされています。ここでは身体がだるくなる原因になる、日常生活の行動についてご紹介します。

身体のだるさの原因

身体がだるくなる理由には、食生活の乱れや運動不足、ストレスなどが挙げられます。

お酒の飲み過ぎ、食べ過ぎ

お酒を飲み過ぎたり、脂肪分や糖分の多い食事を摂り過ぎたりすると、肝臓内に消化しきれなかった中性脂肪がたまります。すると、代謝や解毒などをおこなう肝臓が疲労し、機能低下が起こるため、身体のだるさが生じます。

偏った食事

不規則な食生活が続くと栄養バランスが崩れ、身体がだるくなります。おもに、栄養分をエネルギーに変える「ビタミンB群」の不足が原因だと考えられています。ビタミンB群は「代謝ビタミン」と呼ばれ、エネルギーの源となる代謝の回路に作用するので、ビタミンB群が不足すると、エネルギーが十分に作られなくなり、身体の働きが低下します。

運動不足

運動不足になり、筋肉を使わなくなると、全身に血液を送るポンプの働きをする筋肉の作用が弱まり、血行不良になります。身体の細胞に栄養を運ぶ血液の流れが悪くなると、細胞に必要な栄養が行きわたらなくなり、身体がだるいと感じます。

ストレス

心身のストレスがたまると、身体の休息と活動をコントロールしている自律神経のバランスが乱れます。自律神経が乱れると脳が疲労を感じ、身体がだるくなります。

睡眠の質が悪い

十分に睡眠がとれていないと、代謝をコントロールする成長ホルモンの分泌量が減り、日中損傷した細胞の回復力が衰えます。その結果、身体を活動させるためのエネルギーが不足し、身体がだるくなります。

水分不足

水分が不足すると、血液循環が悪くなり、血液が細胞や器官に必要な栄養素を運べなくなります。身体の器官に栄養が行きわたらなくなると、エネルギー不足となり身体がだるくなります。

生活習慣の乱れは、身体のだるさだけではなく、あらゆる健康被害を招く可能性があります。日々の生活を見直して、改善に導くことが大切です。

「身体がだるい」ときの対処法

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身体がだるいときは、気持ちも後ろ向きになっていることが多いので、積極的に改善する方法が思い浮かばないかもしれません。しかし、少し身体を動かしたほうがだるさの解消になる場合もあります。ここでは、心身の疲労回復のための方法をご紹介します。

身体のだるさを取り除く方法

身体がだるいときは、ストレス解消や疲労回復に効果的な方法を実践しましょう。

サプリメントの服用

食べ物で十分に栄養を摂れない場合、サプリメントでうまく補うのも1つの方法です。中でもビタミンB1を身体が取り入れやすい形にした「ビタミンB1誘導体」の含まれたサプリメントは、エネルギーの源となる代謝の回路に作用するので、疲労回復に有効だと考えられています。

適度な運動

ウォーキングなどの適度な運動は、筋肉が弱ったり緊張しすぎたりすることなどによって生じる身体のだるさを、緩和できます。身体を動かし、筋肉の緊張状態を作らないようにすることがポイント。長時間ずっと同じ姿勢をとっていたり、ずっと横になったりすることは避けましょう。

身体がだるいときはただでさえ動くことがおっくうになりますが、だるさの原因となる血流の悪さを撃退するためにも、適度な運動を取り入れることが必要です。

「身体のだるさ」と睡眠の関係

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一定以上の睡眠時間を確保し、眠っているはずなのに身体のだるさが抜けない、という人は睡眠の質が悪く、十分に身体が休めていない可能性があります。ストレスや疲労がたまった心身を回復するためには、質の良い睡眠は欠かせません。ここでは、睡眠の質を上げる方法をご紹介します。

睡眠の質を高める方法

睡眠環境を整える

睡眠環境が快適になれば、リラックス効果が上がったり、身体のダメージが軽減されたりします。

●パジャマや寝具を肌にやさしい素材に変える

パジャマや寝具が肌に触れて気持ちいいと感じることで、身体の休息を促す副交感神経が優位になり、リラックスして深い眠りにつくことができます。肌なじみが良く、軽くてさらさらしたシルク素材やコットンなどの天然素材が特におすすめです。

布団を重ねすぎない

寒い時期などに布団を何枚も重ねると、布団の重みで身体が圧迫されて血流が悪くなるほか、寝返りを妨げる原因になることも。保温性が高いウールなどの掛け布団をかけたり、敷布団の下にアルミシートなどを敷いたりすることで冷気を遮断させ、身体をあたためましょう。そうすると、リラックスしてスムーズに入眠できます。

心身をリラックスさせる

寝付きを良くし、深い眠りを得るためには、眠る前に心身をリラックスさせることが大切です。

●湯船につかり身体を温める

睡眠前に身体の内部の温度(深部体温)をいったん上げ、そのあと下げるとスムーズに寝つくことができます。就寝時刻の1時間前に、ぬるめのお風呂にゆっくりつかり、心身ともにリラックスしてから眠れるようにしましょう。

●アロマの香りをかぐ

香りは嗅覚を通して脳に作用し、リラックス状態を作る効果があります。安眠効果のあるアロマはいくつかありますが、中でも「酢酸リナリル」という成分を35%以上含有する「真正ラベンダー」は、副交感神経を働かせるのに有効で、その安眠効果が知られています。アロマポットを使ったり、より手軽にティッシュにアロマオイルを数滴垂らしたりして、香りを楽しみましょう。

●体内時計を整える

不規則な生活習慣によって体内時計が乱れると、睡眠の質が下がります。体内時計を調整し、眠りの質を上げましょう。

●日中に太陽光を浴びる

体内時計は、起床時刻や就寝時刻がバラバラになることで乱れますが、午前中に30分以上太陽光を浴びるとリセットすることが可能です。太陽光を浴びると、入眠時に出るホルモンのもととなる「セロトニン」が多く分泌されます。

朝に分泌された「セロトニン」は、夜に睡眠を促すホルモン「メラトニン」に変わるので、自然な眠りにつくことができ、体内時計が正常に働くようになります。朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴び、明るいうちに日の光にあたることを意識しましょう。

●就寝前の部屋の明るさを調整する

就寝前にコンビニエンスストアの中のような明るい光の下にいると、目の中に入る光の量が増え、眠りを誘うメラトニンの分泌量が減り、入眠しにくくなります。就寝1時間前は、コンビニエンスストアに行くなどの行動は避け、室内の明るさも「少し薄暗い」と感じるぐらいの環境に変えるとよいでしょう。

身体のだるさに潜む病気の危険性

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身体のだるさは偏った食生活やストレスによって生じることがほとんどで、重度な症状の場合には病気の可能性も考えられます。さまざまな対処法を試しても改善されないときは、早めに病院へ行きましょう。

身体のだるさを起こす病気

ここでは、身体のだるさを引き起こす代表的な病気をご紹介します。

肝臓機能障害

●ウイルス性肝炎

何らかの原因でウイルスに感染することで、肝臓に炎症が起こる病気です。ウイルスによって、代謝をつかさどる肝臓の機能が落ちるため、身体がだるくなります。はじめの症状は風邪と似ており、発熱や頭痛などの症状も出ます。

●アルコール性肝炎

飲酒量が増えることで肝臓に中性脂肪がたまり、炎症を起こす病気です。ウイルス性肝炎と同様の症状が現れます。

生活習慣病

●糖尿病

食べ過ぎや運動不足によって血糖値が上昇し、すい臓内で作られる「インスリン(※)」の分泌が低下する病気です。インスリンの分泌量が減ると、全身にエネルギーを届けられなくなるので、身体がだるくなるなどの症状が出ます。

※インスリン:血液中のブドウ糖を取り込んで利用したり、血糖値を下げたりするホルモン

循環器障害

●慢性心不全

心臓の筋肉の働きが低下し、全身に十分な血液を循環させることができない状態が続く病気です。血液の循環機能が落ちることにより、身体の器官がエネルギーを受け取れず、だるさを感じたり、疲れやすくなったりします。

ストレス関連

●うつ病

うつ病は、ストレスなどが原因で心身に不調をきたす病気です。精神面と肉体面は相互に関連し合っているので、精神的な不調による入眠障害で、身体がだるくなったり集中力が低下したりするなど、相互に関係します。身体がだるくなる以外の症状には、食欲不振や頭痛、便秘などさまざまあります。

●自律神経失調症

ストレスや疲労などによって、身体の活動と休息をコントロールする自律神経の働きが乱れる病気です。自律神経が乱れると、活動モードの交感神経と休息モードの副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、心身が休息できなくなるため、だるさにつながります。身体のだるさ以外に、息切れやめまいなどの症状が出ます。

●慢性疲労症候群

原因不明の強い疲労感が、長い期間続く病気です。身体がだるいと感じる以外に、微熱やのどの痛みなどの症状が出ます。

身体のだるさは、生理的な疲労なのか、病気なのか、自己判断が難しい場合があります。だるさが続いて不安な場合は、早めに病院を受診しましょう。

監修:坪田聡(雨晴クリニック副院長)

<参照>
「驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100」三橋美穂(かんき出版)
「人体のしくみと病気がわかる事典」奈良信雄(西東社)
「『疲れ』をとる頭のいい方法」ライフ・エキスパート(河出書房)

厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/symptom1_1.html

厚生労働省 職場の安全サイト

http://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo55_1.html

タケダ健康サイト

http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=darusa

公益財団法人 世田谷区保険センター

http://www.setagayaku-hokencenter.or.jp/rest_body/method018.html

国立がん研究センター がん情報サービス

http://ganjoho.jp/public/dia_tre/attention/chemotherapy/side_effect/fatigue.html

photo:Getty Images

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提供元:「身体がだるい」ときに効果的な睡眠と生活改善方法|Fuminners

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