2024.07.03
しそジュースの栄養と効果・効能を大公開!お手軽レシピもご紹介します
当記事の執筆は、管理栄養士 佐藤久美が担当しました。 ※外部サイトに遷移します
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鮮やかな色が目を引くしそジュース、あなたは飲んだことがありますか?
しそジュースの原材料となる赤しそは、旬の時期(6~7月)にしか出回らないので夏の風物詩ともいえるでしょう。
さっぱりしていて暑い日にぴったりのしそジュースですが、健康によいイメージはあっても「具体的にどのような効能があるのか」ご存じない方もいらっしゃると思います。
そこで今回はしそジュースの栄養や効能効果を詳しく解説し、オススメの飲み方をお伝えしていきます。
甘さ控えめなしそジュースレシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
しそジュースの栄養と効能
爽やかな味わいと鮮やかな色が特徴的なしそジュースの原材料である赤しそには、体に嬉しい効果が期待できます。
さっそく、赤しそにどのような効能があるのか見ていきましょう。
参考記事:大葉の栄養と効能~健康に良い成分から効果的な食べ方まで徹底解説~ ※外部サイトに遷移します
血圧への効果が期待「カリウムとアントシアニン」
赤しそにはカリウムやポリフェノールの1種であるアントシアニンが含まれますので、血圧が気になる方にもオススメです。
・カリウム:体内のナトリウム(塩分)を排出し、血圧を下げる
・アントシアニン:抗酸化作用があり、高血圧の原因ともなる動脈硬化の進行を抑える
カリウムとアントシアニンはどちらも水に溶けやすい性質を持っているため、赤しそを煮だすことによってジュースに流れ出てくるでしょう。
ただし、しそジュースを飲んだからといって必ず血圧が下がるとはいえません。
血圧をコントロールするには、食事や運動など生活習慣の改善は必須です。
参考記事:高血圧に悪い食べ物はあるの? 〜食事での注意点をまとめました〜 ※外部サイトに遷移します
参考記事:【1日2分】血圧を下げるのに役立つストレッチを紹介〜やり方や効果を解説〜 ※外部サイトに遷移します
花粉症対策に「ロスマリン酸」
赤しそには、アレルギー症状の緩和が期待できる「ロスマリン酸」が含まれます。
しかし、アレルギー症状緩和のために赤しそをたくさん食べることは大変です。しそジュースを活用すると手軽に赤しその栄養を補給できるので、花粉症や鼻炎などのアレルギー症状のある方はぜひお試しください。
参考記事:花粉症に効く食べ物ってあるの?~お茶や果物についても解説~ ※外部サイトに遷移します
ダイエット中にオススメされる理由
先ほどアレルギー症状の緩和が期待できるとお伝えしたロスマリン酸は、脂肪酸や糖の利用を促進させてエネルギー消費を増加させることもわかってきました。
そのためダイエット中にしそジュースがオススメされることもあるようですが、実はまだヒトや動物の体内での効果は解明されていません。
またしそジュースはあくまでも嗜好飲料です。ダイエット効果を過度に期待せず、間食としてしそジュースを活用するとよいでしょう。
オススメの飲み方
次に、しそジュースの栄養を効率よく摂取する飲み方をご紹介します。
・適量を飲む:カリウムの過剰分は尿中に排泄されるため、一度にたくさん飲むよりも1日1杯を目安に飲むことをオススメします。
・油物を食べる時に飲む:ロズマリン酸は脂溶性のポリフェノールです。しそジュースには油脂が含まれないので、食事や間食時に一緒に飲むと吸収されやすくなるでしょう。
・朝~夕方までに飲む:砂糖が入っているしそジュースを夜に飲むと、使われなかったエネルギーが脂肪として体に蓄積されます。活動量の多い日中に飲むようにしましょう。
しそジュースを飲みすぎるとどうなる?
しそジュースの飲みすぎは太る原因となったり、血糖値が高くなる可能性があります。
なぜなら、しそジュースは保存性を高めるために砂糖が多く使われているからです。参考までに砂糖(上白糖)は100gあたり391kcal、糖質は99.3g(利用可能炭水化物計の値)とカロリー、糖質がとても高い調味料です。
そして長期保存可能なしそジュースを作るには、水1000mlに対して砂糖を250g以上入れる必要があります。
つまり100mlのしそジュースには砂糖が25gも入っており、それを100mlの水や無糖の炭酸水で割って飲んだとしても、加糖炭酸飲料(200mlあたり糖質12g前後)の倍以上の糖質が含まれます。
また、しそジュース100mlのカロリーは100kcal程度です。したがって喉が渇くたびに水分補給としてしそジュースを飲むと、カロリーや糖質の過剰摂取となるので注意しましょう。
参考記事:砂糖のカロリー&糖質は本当に高い?~砂糖を摂ると太るのか徹底検証〜 ※外部サイトに遷移します
しそジュースの作り方
しそジュースはしその葉を煮出すだけなので、家庭でも簡単に作れます。
なお今回ご紹介するしそジュースは甘さ控えめなので、好みに合わせて甘味料の量を調整してください。
【甘さ控えめな赤しそジュース】
【作り方】
(1)赤しその葉を茎から外し、水で洗う。
(2)大きめの鍋で水を沸騰させ、①の赤しそを入れて葉の色が緑色になるまで5分ほど煮る。
(3)(2)をざるでこして、さらに赤しその汁気もしっかり押し出す。
(4)(3)でこした液を鍋に戻して、甘味料を加えたら火にかける。
(5)(4)の灰汁を取りながら5分煮たら火を止めて、クエン酸を加えよく混ぜたら完成。
青じそでも作れるのか
青じそでもしそジュースを作ることができます。青じそジュースは赤しそで作ったものよりも、しその香りが広がりますよ。
まとめ
以上、しそジュースの効能・効果をご紹介しました。
体に嬉しい栄養素が入ったしそジュースですが、砂糖が多く使われているので飲みすぎには注意しましょう。
今回ご紹介したレシピを参考に、甘さを抑えたしそジュース作りにもチャレンジしてみてくださいね。
それでは当記事が、あなたの健康維持のお役に立てば幸いです。
参考文献 ※外部サイトに遷移します
J-STAGE アレルギー性鼻炎モデルラットに対するロズマリン酸の効果
農研機構 シソ科植物に含まれるロスマリン酸は筋細胞のエネルギー消費を促進する
KAGOME VEGEDAY しそジュース作り方!味わい方3選と、長期保存のコツは砂糖の量
執筆者:管理栄養士 佐藤 久美
和洋女子大学家政学部健康栄養学科卒業。卒業後は管理栄養士、登録販売者、健康運動指導士としてドラックストアに勤務。 健康相談、個別ダイエット指導、フレイル予防の運動指導に携わりながら、栄養・運動講座の講師を務める。 たくさんの方とお話しする中で、健康に関する正しい情報・自分に適した情報を得るのは難しいことだと知った。そこで現在は「食や健康に関する正しい情報をわかりやすく伝えたい」という思いで、記事の執筆や監修を中心に活動している。
記事提供:シンクヘルス株式会社
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提供元:しそジュースの栄養と効果・効能を大公開!お手軽レシピもご紹介します|【シンクヘルスブログ|シンクヘルス株式会社】