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2024.03.17

【医師監修】更年期に起こる高血圧の原因とは?〜症状・対策をカンタン解説〜


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当記事は、産婦人科医師 大村美穂先生にご監修いただきました。 ※外部サイトに遷移します

執筆はライター 松原知香(管理栄養士)が担当しました。 ※外部サイトに遷移します

*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください ※外部サイトに遷移します

「50代を過ぎた頃から血圧が高めになったのは更年期が原因?」

女性は、40~50代にかけてほとんどの方が更年期を迎えます。更年期は、閉経の5年前から5年後までの10年間の期間のことです。

更年期にはホットフラッシュなどさまざまな症状があらわれますが、その一つに「高血圧」があります。

更年期と高血圧、一見すると関係のないようにも思えますが、ホルモンバランスの変化が原因となりひきおこるのです。

本記事では、更年期の高血圧について、原因・症状・対策をシンプルに解説していきます。

最後まで読んでいただければ、更年期の高血圧について知ることができますので、ぜひお付き合いください。

更年期に血圧が上がる原因

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更年期に血圧が上がるのは、エストロゲン(※)というホルモンの減少が原因としてあります。

※エストロゲンは女性らしい体つくりをサポートするホルモンのこと

エストロゲンが減少することによって、血圧を上げる要因となる以下2つの状態が起こるのです。

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エストロゲンの減少がどのように影響を与えているのか、詳しくみていきましょう。

自律神経の乱れ

エストロゲンが減少することで、自律神経(交感神経と副交感神経のバランス)に乱れが生じます。

交感神経は脂肪細胞と深い関わりを持っていて、交感神経のバランスが崩れることで肥満につながる可能性があると言われているのです。

また、交感神経と副交感神経のバランスが乱れて、交感神経が働きすぎることでも血圧が上がることがあります。

血管を拡張させる力の減少

エストロゲンは血管内皮に働きかけて、血管を拡張させる作用がある一酸化窒素の産生に関わっています。

エストロゲンが減少することによって血管の拡張が抑えられて、血液が血管を流れるときに普段より圧がかかり、血圧が上がってしまうのです。

更年期高血圧の症状について

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更年期高血圧は、めまいや動悸などの更年期障害の症状と一緒に起こることが多いと言われています。

更年期障害の症状

更年期に起こりやすい症状の中でも、症状が重く日常生活に支障が出る状態を更年期障害と言います。

代表的な症状をいくつか挙げておきます。

[身体的な症状]

ほてり、のぼせ、発汗、めまい、動悸、頭痛、肩こり、冷え、痺れ、疲れやすい、など

[精神的な症状]

気分が落ち込む、イライラする、眠れない、意欲が低下する、など

更年期障害は症状がたくさんあることが特徴です。

他の病気による症状ではない、ということを確認することが必要なので、症状が出たかもしれないと思った時は病院を受診することも大切です。

いつまでに治るのか

更年期が過ぎて自律神経の乱れが改善されると、血圧の変動も落ち着いてくると考えられます。加えて、更年期障害の諸症状も少しずつ和らいでいきます。

ただし更年期血圧になったときに放置せず、きちんとした対応をしておくことが大切です。

参考記事:更年期はいつからはじまるの?~症状やいつまで続くのかについても解説~ ※外部サイトに遷移します

何科を受診すればいいの?

更年期障害については婦人科で診てもらえることが多いです。病院によっては更年期外来があるところもあります。

更年期障害を伴う高血圧が心配なあなたは、婦人科を受診してみると良いかもしれません。

また、血圧に関していえば内科で診察してもらうこともあります。

「私はどこで診てもらうべきなの?」と思ったあなたは、一度かかりつけ医やお近くのクリニックを受診して、より適切な医療機関を紹介してもらうというのも方法の一つです。

更年期高血圧の診断基準

一般的な高血圧の診断基準は、収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上の場合です。

更年期における高血圧でも、基本的にはこの値を目安に考えてもらって大丈夫です。

ただし、更年期高血圧はホルモンバランスや更年期障害の症状によっても左右され、血圧の数値は不安定になります。

『更年期になって血圧が上がった』『最近血圧の数値が上がったり下がったりするのが気になる』というあなたは、一度医療機関を受診してみることをオススメします。

参考記事:高血圧とは~症状や生活習慣での改善ポイントなど分かりやすく解説~ ※外部サイトに遷移します

更年期高血圧の治療と対策

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更年期高血圧に対する治療の基本は生活習慣の見直しです。

これは、更年期の高血圧に限らず一般的な高血圧と同じになります。

バランスの取れた塩分控えめの食事、適度な運動、肥満の予防、禁煙や過度の飲酒を控えることが大切になります。

生活習慣を改善しても血圧が高い場合は降圧剤を内服することもあるので、かかりつけ医などに相談しましょう。

参考記事:血圧を下げる方法〜食べ物や生活でのポイントを分かりやすく解説〜 ※外部サイトに遷移します

漢方薬やサプリは効くのか

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血圧を下げたり更年期障害を抑えたりするために医療機関でも漢方が処方されることもありますので、状態によっては漢方薬が効果的である場合もあります。

ドラッグストアやインターネット通販でも、血圧を下げる漢方薬やサプリを見かけることがあります。

これらも効果はあるかもしれませんが、自己判断で色々内服する前に、一度医師に飲んでも良いかを相談してみると良いでしょう。

まとめ

それでは本日のまとめです。

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以上です。

女性は誰しもが通る更年期。あなたが感じている更年期の不安が、本記事で少しでも軽減できると嬉しいです。

参考文献

公益社団法人日本産科婦人科学会(2018):更年期障害(2021.6.21参照) ※外部サイトに遷移します

中村敏子(2018):女性の高血圧管理(妊娠、更年期の管理を含む),日本臨床,76(8),1340-1346
鈴木洋通(2020):女性の高血圧治療,診断と治療,108(4),507-512

監修:産婦人科医師 大村美穂先生

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横浜市立大学医学部卒業後、日本赤十字社医療センター初期臨床研修(産婦人科プログラム) 、日本赤十字社医療センター 産婦人科医師として勤務。国家公務員共済組合連合会虎の門病院 産婦人科医師として勤務 後、都内産婦人科クリニックにて勤務。

執筆者:管理栄養士 松原知香

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宮城学院女子大学食品栄養学科卒業。卒業後、食品メーカーにて医師や管理栄養士などに向けた流動食・介護食の営業に従事。退職後は管理栄養士ライターとして活動。その中で、医療や栄養に関する情報は正確であるほど難しく、理解しづらい内容で発信されている現状を目の当たりにする。「いつまでも健康でありたい全ての方へ、根拠ある情報をわかりやすく届けたい」という思いから、シンクヘルス株式会社に入社。

記事提供:シンクヘルス株式会社

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提供元:【医師監修】更年期に起こる高血圧の原因とは?〜症状・対策をカンタン解説〜|【シンクヘルスブログ|シンクヘルス株式会社】

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