2024.01.09
正月太りの放置は禁物!今すぐできるリセット術を管理栄養士が解説
長かったおこもり生活も終わり、今年のお正月は家族、友人、同僚などと、気兼ねなく会食や旅行を楽しむことができたのではないでしょうか?普段よりもたくさん飲み食いしてしまうお正月休みが終わり、いざ体重を測ってみたら、予想以上に太っていたりするなんてことも。それは、いわゆる正月太りです。
この記事では、正月太りをリセットする食事のポイント3つをお伝えしていきます。
正月太りの放置、なぜダメなの?
体重が増えてしまうのは、摂取エネルギー(カロリー)が消費エネルギー(カロリー)を上回ることで、余計にとりすぎたエネルギーが体脂肪として蓄積されるから。
正月太りを放置していると、毎年お正月を迎える度に体重が増えてしまいます。体重増加はやがて肥満に繋がり、肥満は、生活習慣病といわれる、糖尿病や脂質異常症、高血圧症、心血管疾患など数多くの疾患の元となることが明らかになっているため、注意が必要です[1]。
正月太りリセットのための、食事のポイント3つ
正月太りをリセットするには、年末年始のイベント続きで乱れた食事の内容や量を見直すことが重要です。すぐに取り組める食事のポイントを3つ、ご紹介します[1]。
(1)食べ過ぎない
当たり前のことですが、食べ過ぎは体重増加の主たる原因の1つです。ごはんやパンなどの糖質を多く含む食品や、肉類や乳製品類などの脂質を多く含む食品の食べ過ぎは、カロリーオーバーに繋がります。食べ過ぎになっていないか今一度、食べる量を見直すことも大切です[2,3] 。
(2)間食は適量に
意識しないとつい食べすぎてしまうのが間食。ポテトチップスなどのスナック菓子やチョコレートなどの甘いお菓子などは、脂質や糖質が多く、カロリーが高い傾向になりがちです。間食は、飲み物を含めて1日200kcal程度に留めたいところ。
間食を選ぶなら、素材そのものを味わえて、手軽に食べることができる果物やナッツ類、ヨーグルトなどがおすすめです。果物は、旬の生の果物以外にも、冷凍やドライタイプも季節を問わず手に入りやすいです。ナッツ類は種類が豊富ですが、塩や油を使ってないものを選ぶようにしましょう。ヨーグルトは、すでに甘味が加えられている加糖タイプよりも、無糖タイプを選んではちみつやオリゴ糖のシロップで、甘味をプラスするのもいいでしょう[1,2,4]。
(3)お酒を控える
お酒は、種類によっては高カロリーのものを多く含みます。お酒に含まれるアルコールには、胃の働きを活発にする食欲増進効果があります。おつまみに、揚げ物などの脂っこいものを選んでしまうと、カロリーの摂りすぎに繋がります。おつまみに選ぶなら、枝豆や冷奴に納豆、野菜スティックやサラダチキンなど、油を使ってないものを選ぶといいでしょう[2,6]。
焦りは禁物!ゆっくり進めて行こう!
「これを食べると痩せる」という食品はありません。太ったからと言って、特定の食品を摂るダイエットや、食べる量を極端に制限することは避けましょう。一時的には、体重減少を期待できますが、ストレスがたまる上に、体に必要な栄養素の摂取不足になる可能性を否定できません。ダイエットの最終的な成否は、減量後の体重維持ができているかどうかで判断します。無理なダイエットは、リバウンドの恐れだけではなく、健康を損なう危険性を含んでいるのです[1,4]。
正月太りのリセットは、食生活の見直しから
お正月で太ってしまったままの体では、心も体も重たく感じますよね。1日も早くリセットするために、食生活を見直すことに目を向けて、気持ちよく1年のスタートを切りましょう。
【参考文献】(すべて2023年11月16日閲覧)※外部サイトに遷移します
[2] 文部科学省:日本食品標準成分表 (八訂) 増補2023年版
[3] 厚生労働省: 日本人の食事摂取基準 (2020年版)
[5] 厚生労働省:e-ヘルスネット, 間食のエネルギー (カロリー)
[6] 厚生労働省:e-ヘルスネット, アルコールの消化管への影響
【プロフィール】管理栄養士 橋本牧子
結婚・出産を機に食事の大切さを改めて感じ、食事や栄養について学ぶべく、子育てをしながら大学で学び直し管理栄養士免許を取得。主に離乳食講座の講師・乳幼児健康診査での栄養相談や、シニア向けの健康教育、その他にレシピ作成や料理動画の撮影等にも携わる。現在は、科学的根拠に基づいた情報発信を心がけ、コラム執筆に活動の場を移して活動中。
記事提供:リンクアンドコミュニケーション
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