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2023.11.15

代謝を上げ、無理なくやせる「超お手軽料理」の正体|「レンジで5分」必要な栄養をバランスよく摂れる


40代から無理なくやせる「おかずスープ」の作り方を伝授します(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

40代から無理なくやせる「おかずスープ」の作り方を伝授します(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

40~50代になると、身体に悪影響を与える無理なダイエットは禁物。とはいえ、基礎代謝が年々落ちることで“やせにくい”身体になっていくことは否めません。そこで、新著『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』上梓した管理栄養士・りのさんが、40代から無理なくやせる「おかずスープ」の作り方、そして40代からのダイエットのコツと注意点について解説します。

『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

ダイエットに「スープ」が効果的な理由

40代以上のダイエットには断然、「スープ」が効果的です。人は、どうしても歳を重ねるごとに基礎代謝が落ちてしまいます。女性の基礎代謝のピークは15歳ごろと言われていて、20代、30代と年々代謝が悪くなるのは、仕方のないことなんです。それに加え、ホルモンバランスの減少によっても、体の不調は出てきてしまいます。これらは体の機能の問題なので、変えられないのが現実です。

40代、50代のダイエッターからは「ご飯もそんなに食べてないし、食べる量も減ってるのにやせないんだよね?」という言葉を耳にします。これは、私の母もよく言っています。

ところが、実際の食生活を見てみると、無意識に3食以外で間食をしていたり、「残したらもったいないから」とお腹いっぱいなのに食べ続けたり、甘いジュースや砂糖入りのコーヒーを飲んでいたりと……意外と、食事にカウントしていないところで食べすぎる習慣がついているんです。このように、当たり前になりすぎて気づけない習慣も多い。だからこそ、食生活を見直すことが大切です。

40代からのダイエットには、カロリー制限だけではなく、PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物の比率)も重要です。

1日に必要なたんぱく質量は、約50gと言われています。鶏むね肉なら約1枚(250g)、魚(サバ)でしたら1切(300g)、卵7個、絹豆腐だったら3丁と1/3丁、納豆(45g)は7パック……。実はかなりの量を摂らなくてはならず、ほとんどの方が足りていません。

だからこそ、不足しがちなたんぱく質がしっかり摂れて、野菜も摂れる、煮るだけなので、揚げたり炒めたりすることも少なく、脂質も少なく低カロリーなスープがおすすめなのです。

加えて、スープのいい点としては、野菜からビタミンを効率的に取ることができること。ビタミンは熱や水に弱いものもあるのですが、スープだと汁に溶け出した栄養も残さず摂ることができます。また、年齢とともに身体の水分量は減ってしまうので、水分(スープ)を取ることでハリのある肌になり、体にたまった老廃物の排出も促して、巡りの良い体へと導いてくれます。スープにたんぱく質を入れることで、腹持ちも良くなります。

このようにたんぱく質、野菜、水分と、身体が必要としている食材をバランス良く摂れるのが、後述する「おかずスープ」です。

体が温まることで体温が上がり、代謝も上がる。しかもご紹介しているレシピは「5~10分」で完成する、「レンチンだけ」などの簡単なものばかり。毎日の食生活にスープを取り入れることでさまざまな不調改善ができるので、ダイエット目的ならずとも、ぜひ習慣化してほしいと思います。

たんぱく質が不足すると基礎代謝が下がる

管理栄養士として声を大にして言いたいのは、40代以降のダイエットには、カロリー制限だけではなく、「脂肪燃焼」に必須なたんぱく質の摂取が重要だということ。また、老化や病気予防に効果的な野菜類も忘れてはいけません。

私たちの体は、約60%が水分、残りの40%のうちたんぱく質が約15~20%を占めています。たんぱく質は、筋肉・肌・髪・爪・内臓などを作ってくれています。

そのたんぱく質が不足すると筋肉量が少なくなり、基礎代謝が下がってしまいます。基礎代謝が下がると、体を温めようと余分なところに皮下脂肪がついてしまったり、血行の悪い体になって脂肪が燃えにくくなったりしてしまうのです。

成人女性は、1日に50~60gのたんぱく質量を摂ることが推奨されています。しかし、ダイエットしている方は、とくにたんぱく質が不足しがちなのです。だからこそ、1食で20g以上のたんぱく質が取れるスープレシピを考えました。

そして野菜は、「1日に350g以上食べるように」と、厚生労働省からも推奨されています。生野菜で350g以上の野菜量となると「ものすごい量で食べられない」という声をよく聞きますが、スープにすることでかさを減らし、たくさんの野菜量を食べることができるのです。

抗酸化作用のあるファイトケミカルも摂れる

また、野菜には食物繊維がたくさん含まれているものが多いため、腸内のお掃除効果も期待できます。毎日スッキリしない方は、食物繊維をとって体に溜まった老廃物をデトックスすると腸活につながります。加えて、野菜スープの最もよいポイントとしてファイトケミカルという抗酸化作用のある成分が摂れることも、見逃せない重要ポイントです。

ファイトケミカルとは、植物に含まれる栄養素で、野菜の色素などに含まれているポリフェノールや香り、辛味、ネバネバ成分のこと。このファイトケミカルにある抗酸化作用とは、体の有害な要素を消去してくれるパワーがあるのです。

私たちの体は歳を重ねるごとに、酸化しています。鉄をイメージしていただくとわかりやすいと思うのですが、鉄が酸素とふれて酸化すると、錆びてしまいます。そのような現象が私たちの体の中でも起こっているのです。体内で酸化が進むと、老化や病気の原因につながります。それを予防してくれるのが野菜に含まれるファイトケミカルです。

何より、このファイトケミカルは熱に強い。中には、加熱することでさらに摂取しやすくなるので、調理方法としてもスープは優れています。オリーブオイルと一緒に摂る事で、吸収率も高まるため、油を使うレシピの時はオリーブオイルをおすすめします。

レシピをご紹介する前に、私のご提案する「おかずスープ」のメリットと注意点をお伝えしたいと思います。

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『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる -』(ワニブックス) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

「おかずスープ」のカロリーは低いもので100kcal台、平均して約350kcalとなっています。これに主食となるご飯やパン、麺を加えていただくことで、約500~600kcalと、1食分に適したカロリーに。

低カロリーでも満足度が高い理由は、大きく分けて3つあります。

1つ目は、水分を一緒に取れること。他のおかずに比べて、水分が多いスープは満腹になりやすいメリットがあります。

2つ目は、具材がゴロゴロと含まれているためよくかんで食べることで満腹中枢が刺激されること。

3つ目は、たんぱく質が20g以上しっかりと摂れることです。私たちは、食べ物を食べると糖質→脂質→たんぱく質の順番で消化されます。つまり、消化されるまで時間がかかるたんぱく質をしっかり摂ることで、腹持ちが良くなるというワケです。

また、とにかく時短で、洗い物も少ないのがレンチンスープのいいところでしょう。

ご飯はなるべく精製されていないものがおすすめ

注意点としては、添えるパンやご飯について、ご飯は白米でも良いのですが、もち麦や大麦、雑穀米や玄米などなるべく精製されていないものと摂るのをおすすめします。ビタミンやミネラル量、食物繊維量も摂れるので、よりバランスが取れたものになります。

パンは、全粒粉パンにすることで、食物繊維、ビタミン、ミネラルを補うことができます。米粉パンもグルテンフリーで腸活につながるので私は好きですね。加えて、なるべくマーガリンやショートニングが使われていない、ハード系のパンを選ぶこと。脂質のバランスが悪くなると、コレステロール値に影響も出るので、私自身できるかぎり気をつけています。

ひき肉とキャベツのチーズみそ汁の材料(1人分)

(A)
冷凍鶏ひき肉  100g
キャベツ    100g(2枚)→1~2㎝四方に切る
じゃがいも   100g(2/3個)→皮つきのまま1㎝角に切る
和風顆粒だし  小さじ1と2/3
湯       300g
みそ      大さじ1強
貝割れ大根   20g(1/2パック)
粉チーズ    ひとつまみ

きゃべつは1~2㎝四方に、じゃがいもは皮つきのまま1㎝角に切る(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

きゃべつは1~2㎝四方に、じゃがいもは皮つきのまま1㎝角に切る(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

まずは、器に(A)を入れ、ラップをかけて電子レンジで5分加熱してください。

ラップをかけて電子レンジで5分加熱(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

ラップをかけて電子レンジで5分加熱(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

次に、顆粒だし、湯を加えて混ぜ、さらに3分加熱します。

顆粒だし、湯を加えて混ぜ、さらに3分加熱(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

顆粒だし、湯を加えて混ぜ、さらに3分加熱(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

最後に、みそを溶き入れて貝割れ大根をのせて粉チーズをふれば、あっという間に完成。仕上げのチーズのコクがきいた、簡単&美味すぎる「おかずスープ」の出来上がりです。

出来上がり(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

出来上がり(写真:『からだリセットスープ - 1食分のたんぱく質20gと野菜100gがとれる - 』ワニブックス刊)

夫の体調がみるみる改善し、気づけば「マイナス10kg」。私自身、産後に「マイナス20kg」の減量に成功した、レンジで簡単に作れる、40代からのラクやせ「最強スープ」。どれも簡単なレシピばかりなので食べ飽きることもなく、40代、50代のダイエットを、無理なく健康に、続けることができるはずです。

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提供元:代謝を上げ、無理なくやせる「超お手軽料理」の正体|東洋経済オンライン

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