2022.08.29
梨のカロリー&糖質は低め〜栄養価や簡単レシピも紹介します〜
当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間弘美、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください) ※外部サイトに遷移します
シャリシャリとした独特の食感を持つ梨は、日本では弥生時代から食べられていた果物で、奈良時代に書かれた日本書紀にも梨の栽培の記述があります。
ただ、現在食べているような甘味が強く果肉も柔らかい梨は、明治時代以降に発見されたり品種改良で作られたものだそうです。
そんな歴史ある梨ですが、ジューシーで甘いのに、実はカロリーと糖質は低めです。
今回は梨の栄養価や簡単レシピも紹介いたしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
梨のカロリーと糖質(100g換算)
梨のカロリーは100gあたり38kcal、糖質は8.3gで、果物の中ではカロリー・糖質ともに低めになります。
梨1個あたりではどのくらい?
梨1個あたりの平均的な重さは300g程で、カロリーは114kcal、糖質は24.9gになります。
りんごとの比較
梨とよく似た形の果物と言えばりんごですが、りんごのカロリーは100gあたり56kcal、糖質は12.9gと梨に比べると少し高めです。
その理由は梨の水分量です。なんと88%と果物の中でも特に多いので、カロリーや糖質が低くなります。
参考記事:りんごはダイエットに良い?糖質・カロリー・栄養から効果を解説 ※外部サイトに遷移します
参考記事:スイカのカロリーと糖質は低い?〜適量や栄養素も分かりやすく紹介〜 ※外部サイトに遷移します
梨を食べたら太るのか
結論から申し上げますと、梨はカロリーや糖質が低く、脂質もほとんど含まれていない為、食べても太りにくいです。
ただし食べ過ぎると太る原因になってしまうので、1日2/3個(200g)程度を目安にするとよいでしょう。
なお、厚生労働省が推進する健康づくり運動「健康日本21」では、健康増進の観点から「1人1日200gの果物」を摂取することを目標にしています。
ダイエット中でも安心な梨の食べ方
梨はカロリーや糖質が低いので、ダイエット中に甘いものを食べたくなった時や小腹がすいたときでも安心して食べられます。ただし、食べる時間帯は活動時間の多い朝や昼が良いでしょう。
なぜなら、夜は活動時間が少なくエネルギー消費も少なくるので、余分なカロリーが体に脂肪として蓄積されてしまうからです。
ダイエット中は、活動時間帯である朝や昼に梨を食べましょう。
梨の栄養価と健康効果について
梨に含まれている栄養素について、他の果物と比較してみました。
梨は水分が多いため栄養価が低そうに思われますが、他の果物と同様にカリウムや食物繊維などの栄養素が含まれています。
中でも「ソルビトール」という成分は、整腸作用が期待されている果糖で、果物の中で梨に一番多く含まれています。
ソルビトールは便秘解消効果が期待されるので、便秘気味の方にも梨はオススメです。
参考記事:柿&干し柿のカロリーと糖質は高い?~栄養素や効能もまとめて紹介~ ※外部サイトに遷移します
カリウムが高血圧の予防に役立つ
カリウムは体の中の塩分や水分のバランスを保ってくれる栄養素で、塩分の摂り過ぎを調整し、高血圧やむくみを予防してくれます。
食物繊維が腸内の環境を整える
梨に含まれる食物繊維は不溶性食物繊維で、腸内環境を整え便通をよくする作用があります。
食物繊維は、水に溶けにくい不溶性食物繊維と水に溶けやすい水溶性食物繊維の大きく2つに分けられ、水溶性食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにします。
ちなみに梨の独特なシャリシャリ感は、石細胞と呼ばれる食物繊維によるものなんですよ。
アスパラギン酸が疲れた体を労る
アスパラギン酸は、アミノ酸の一種で疲労回復の効果が期待されている栄養素です。
参考までに、アスパラガスの汁から発見されたため、アスパラギン酸と名付けられました。
梨のアレンジレシピを紹介
梨はそのまま食べることが多いと思いますが、アレンジを加えるとまた一味違った美味しさがあります。
また、このレシピでは、腸内環境を整える働きを持つ乳酸菌の入ったヨーグルトを使用しておりますので、梨に含まれるソルビトールや食物繊維と併せて、便秘解消効果も期待できますよ。
【梨のヨーグルトスムージー】
【作り方】
(1)梨は皮をむいて、芯を取り、一口大に切っておく
(2)材料を全てミキサーに入れて、撹拌(かくはん)する
(3)コップに移して出来上がり
参考記事:ヨーグルトの糖質&カロリー量は多い?〜ダイエットでの活用法も解説〜 ※外部サイトに遷移します
参考記事:ヨーグルトの糖質&カロリー量は多い?〜ダイエットでの活用法も解説〜 ※外部サイトに遷移します
まとめ
以上、梨は果物の中ではカロリーや糖質が低いので太りにくく、1日2/3個程度を朝・昼の活動時間帯であれば、ダイエット中でも安心して食べられる、ということがお分かりいただけたと思います。
カロリーや糖質が低いだけでなく、カリウムやアスパラギン酸など健康面で有益な栄養素も含まれているのも嬉しいですね。
また梨に含まれるソルビトールや食物繊維のおかげで、便秘解消効果も期待できます。
それでは、当記事がより良い食生活のお役に立てれば幸いです。
■参考文献
文科学省 食品成分データベース ※外部サイトに遷移します
厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維,食物繊維の必要性と健康,アミノ酸
厚生労働省北陸農政局 今月の園芸特産作物 なし
農畜産業振興機構 砂糖以外の甘味料について ※外部サイトに遷移します
農林水産省 FACT BOOK 果物と健康6訂版 ※外部サイトに遷移します
JAおおいた 梨 – 旬情報 ※外部サイトに遷移します
監修:編集長 宮田 亘造
早稲田大学社会科学部卒業後、証券会社での新規開拓営業、製薬会社でのMRなどを経て香港中文大学MBA卒業。同時に北京大学MBAに交換留学、そして北京語言大学にて漢語修習生として学ぶ。帰国後、Webマーケティングのコンサルティング会社を経て、デジタルと医療の融合が患者への新しい価値提供ができると感じ、H2株式会社に入社。
執筆者:管理栄養士・料理家 前間弘美
武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科卒業後、管理栄養士として給食会社や病院に勤務。糖尿病・高血圧の方に向けた献立作成や調理、栄養管理・栄養指導などを担当。特に病院勤務では、働き盛りの方が血糖値、血圧そして食事の記録を時間を作って手書きで行う手間や、その先にある健康面における自己管理の難しさを目の当たりにしてきた。身近なスマートフォンをベースにデジタルヘルスを展開することに可能性を感じたのとあわせ、より多くの方の生活習慣の改善に携わりたいという想いからH2株式会社に入社。管理栄養士、調理師の資格を保有。
記事提供:H2株式会社
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提供元:梨のカロリー&糖質は低め〜栄養価や簡単レシピも紹介します〜|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】