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2022.08.29

骨粗しょう症は糖尿病の合併症?〜血糖との関係・検査・対策をポイント解説〜


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「糖尿病の人は骨粗しょう症になりやすいって聞いたのですが本当ですか?」

そんなあなたの疑問にお答えするべく、糖尿病と骨粗しょう症の関係についてわかりやすく説明していきます。

本記事を読めば、骨粗しょう症に対して何を気をつければ良いのかわかるようになるはずです。

編集&執筆者情報:こちらをご覧ください ※外部サイトに遷移します

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症とは骨の量が減って弱くなり、骨折をしやすくなる病気です。

日本では1000万人以上の人が骨粗しょう症であり、年齢を重ねるにつれて骨粗しょう症の人が増加する傾向にあると言われています。また、女性に多いのが特徴です。

どのような症状が現れるのか

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骨粗しょう症自体には、特に症状はありません。ただし骨粗しょう症の人は骨が弱くなっており、ちょっと転んだだけでも骨折をすることがあります。

骨折をしてしまった場合は痛みが起こったり、その部分を動かせなくなったりすることがあるので注意が必要です。

糖尿病と骨粗しょう症の関係

それでは、糖尿病と骨粗しょう症の関係について説明していきます。

骨折のリスクが高く、治りにくいのはなぜ?

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骨粗しょう症は、骨質(骨の構造や骨を作る材料の質)の劣化や骨密度(骨の強さ)が低下することで起こるのですが、糖尿病の方は骨質の低下が特徴的に起こると言われています。

その原因は、高血糖による酸化ストレス(酸素が活性化して体の細胞を傷つけること)やインスリン抵抗性(インスリンが作られても効果を発揮できていない状態)が影響していると考えられています。

骨質が劣化しているので、骨折しやすいのと同様に骨折も治りにくくなることが考えられます。

骨折をしないように気を付けていくことが大切です。

高血糖では骨が溶けるのか

高血糖の場合、骨が溶けるというよりは、骨質が劣化して骨がもろくなってしまうと考えていただけると良いと思います。

ですから血糖コントロールをしっかり行って、あなたの骨の質を高めていただくことがおススメです。

骨粗しょう症の検査について

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骨粗しょう症は、レントゲン検査でも診断することが可能な場合がありますし、骨密度検査やCTを使って検査を行うこともあります。

病院では何科に行けば良い?

骨粗しょう症の受診に関しては、色々な選択肢がありますが「骨が痛い」「骨折していそう」というあなたは、整形外科を受診するのが良いかもしれません。

糖尿病でかかりつけ医がいて骨粗しょう症が気になるというあなたは、日頃お世話になっている主治医の先生に相談してみると良いでしょう。

また女性の場合は閉経後に起こる場合も多いので、婦人科で診てもらえることもあります。

骨粗しょう症の治療薬を紹介

骨粗しょう症の治療薬は、①カルシウムの薬、②骨の形成を促進する薬、③骨の吸収を抑える薬、の大きく3種類です。

いずれも内服薬か注射での治療が中心となります。代表的なものを紹介します。

(1)カルシウムの薬

・薬剤名:アスパラCa錠(内服薬)

(2)骨の形成を促進する薬

・薬剤名:ワンアルファ、カルシトリオール、エディロール(内服薬)
・薬剤名:テリボン、フォルテオ(皮下注射薬)

(3)骨の吸収を抑える薬

・薬剤名:エルカトニン(筋肉注射薬)
・薬剤名:アレンドロン酸錠(内服薬)

色々な種類がありますが、医師の指示に従って処方されたお薬を使用してくださいね。

骨粗しょう症対策には食事が大切

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骨粗しょう症を予防するためには、食事が大切です。

そして特に、『カルシウムを十分にとること』『ビタミンDを十分にとること』がポイントです。

骨の材料となるカルシウムが多く含まれる食品には、魚介類(ワカサギやしじみなど)・大豆製品(納豆、木綿豆腐など)・乳製品(牛乳・ヨーグルトなど)・野菜や海藻類(ひじきやわかめ・小松菜など)があげられます。

骨をつくるときに必要なビタミンDを多く含む食品には、魚類(イワシ、サンマ、サケなど)やきのこ類(しいたけ、きくらげなど)があります。

この他に、ビタミンK、リン、マグネシウムを含む食材も良いですし、適度にタンパク質を摂ることもおススメです。

糖尿病のあなたの場合は血糖コントロールも大切なので、これに加えてカロリーも考えながらバランスの良い食事を摂ってみてくださいね。

日常生活での注意点

日常生活で注意して欲しいこととしては、『転ばないように気を付ける』ということです。

脱げやすい・滑りやすい履物は避けたり段差などに気を付けたりすることが大切ですし、日頃から運動をして筋力をつけておくことも大切になります。

その他に、※1程よく日光を浴びること・※2禁煙をすること・アルコールは控え目にすることも、骨粗しょう症を予防するポイントです。

※1 ビタミンDはカルシウムの吸収率を高める働きがありますが、食事による摂取以外に、太陽の光(紫外線)に当たることで皮膚でも生成されます。

※2 喫煙は骨密度の低下を進めると言われ、骨粗鬆症に関係します。

参考記事:糖尿病とタバコの関係〜血糖値への影響から電子タバコまで幅広く解説〜 ※外部サイトに遷移します

まとめ

それでは本日のまとめです。

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骨折してしまうと日常生活も大変になってしまいます。

本記事があなたにとって、骨粗しょう症や骨折に気を付けるきっかけになると嬉しいです。

参考文献

・国立国際医療研究センター糖尿病情報センター(2018):骨粗鬆症

・公益社団法人日本整形外科学会 ※外部サイトに遷移します

・大阪府医師会 骨粗鬆症 ※外部サイトに遷移します

・e-ヘルスネット 喫煙によるその他の健康影響 ※外部サイトに遷移します

執筆者:副編集長 白石香代子

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山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、H2株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。

記事提供:H2株式会社

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提供元:骨粗しょう症は糖尿病の合併症?〜血糖との関係・検査・対策をポイント解説〜|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

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