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2022.08.22

できる上司ほど「ダメ出し」が少ない納得の事情|「叱られたくない」という不安な気持ちに寄り添う


ダメ出しをしないでうまく指導するには(写真:USSIE/PIXTA)

ダメ出しをしないでうまく指導するには(写真:USSIE/PIXTA)

「叱られたくない」「できない奴だと思われたくない」と、ミスをした自分が受け入れられない若者が少なくありません。仕事ですから、ミスを繰り返されてはいけないので、上司としてはその部下を指導しなくてはなりません。ところが、部下は叱られたくないので、上司の話を受け止めることができません。そのため、なかなかミスがなくならなかったり部下が成長しないといった事態が起きてしまいます。

こうした場合にどうしたらいいのか。『国際エグゼクティブコーチが教える 人、組織が劇的に変わるポジティブフィードバック』の著者で、コロンビア大学、INSEADのMBAを経て、国内外10カ国でキャリアを積んできた、国際エグゼクティブコーチのヴィランティ牧野祝子さんが、ダメ出しすることなく部下を導くコツの中から、とくに効果的な3つを紹介します。

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部下をネガティブな気持ちにさせない

コツ(1) 承認と改善点は8対2の割合で伝える

部下や組織を成長させるには、改善点を指摘し、どうしたらいいかを教えることも必要です。そのため、どうしても部下へのメッセージは、ネガティブなことになりがちです。

上司としては、よりよくするための改善点の指摘ですが、部下にとっては「ダメ出し」「自分を否定された」と、ネガティブな気持ちにさせてしまう行為になりかねません。

部下を指導するときは、部下を否定しているわけではないことを示す必要があります。「あなた(部下)のことは認めているよ」という肯定的メッセージと「改善点」のメッセージの割合を8対2にして伝えましょう。ポジティブな気持ちで改善点を受け止められると、相手は聞く耳を持って改善してくれます。

部下がミスを報告しない、ミスを受け入れられない背景に、「叱られたくない」「できない奴だと思われたくない」という意識があります。言い換えると、自分に自信がなく、つねに不安であるということ。そんな状態のときに、上司からダメ出しされたり、ネガティブなことを言われたりしたら、頑張ろうという気持ちになれません。

反対に、ポジティブな気分になるような言葉を上司にかけられたら、部下は不安が和らぎ、少しだけ自信を取り戻して、「もっと認められるようになろう」と頑張るようになります。さらに部下がポジティブになると、上司も悩みが消え、ポジティブになれます。ネガティブなポイントを肯定的に伝えることが、チーム全体のパフォーマンスにもつながってくるのです。

コツ(2) ポジティブ要素で話を包み込む

人間とは不思議なもので、最初に受けた印象に強く引っ張られる特質があります。最初にポジティブなメッセージを聞くことで、相手もポジティブな気持ちになり、感情も和らぐのです。部下を指導する際は、本題(ネガティブなこと)から切り出すのではなく、最初にポジティブな要素を伝えましょう。そうすることで、自分を傷つけるための会話でないと部下は受け取り、耳を傾けてくれます。

また、ポジティブな言葉で会話をスタートしてからネガティブな話題に、最後にポジティブな言葉とともに、未来に向けた肯定的なメッセージで終わりましょう。

サンドイッチ方式で、ネガティブフィードバックをポジティブで包むのです。2枚以上のパンで具を挟むサンドイッチのように、ネガティブな言葉や話題をポジティブな言葉や話題で挟むことによって、ネガティブな言葉や話題の印象を和らげることができます。厳しいことを言われるので、部下も落ち込むでしょうが、最後にまたポジティブな会話をすることで、この会話全体のイメージがポジティブになります。

その結果、上司と話して「良かった」と思うわけです。「あなたと話して良かった。よし、頑張ろう」、これもポジティブフィードバックを成り立たせる大事な要素です。最初と最後はポジティブで挟んでサンドイッチすることで、心理的安全性も与えます。部下と話すときは、つねにこのパターンで話すと決めておくといいでしょう。

フィードバックがうまい上司は「BUT」を使わない

コツ(3) ポジティブな言葉を使って話す

部下をポジティブに指導するには、言葉使いや言い方をポジティブにすることです。次の2つのフィードバックコメントを見て、皆さんはどう思うでしょうか?

「継続クライアントの成約、すごいね。でも(BUT)、新規の規模の大きいところを成約してくれないと、売り上げへのインパクトがないよ」

「継続クライアントの成約、すごいね。そして(AND)、今回の成功体験から、新規の規模の大きいところの成約にも繋げてくれ。応援しているよ」

この2つの文章は、部下がクライアントと成約したことに対してのフィードバックです。出だしの言葉、内容も同じで、前半と後半の文章をつなぐ言葉が「BUT(〜でも、しかし〜)」といった逆説を示すものか、「AND(そして〜)」と、肯定的に続けるものかが違うだけなのですが、受ける印象が大きく違うのではないでしょうか?

「BUT」を使うか「AND」を使うかは、その人が事象をどう捉えているかが表れます。

・将来の可能性を信じることができなければ「BUT」

・将来の可能性を信じることができていれば「AND」

必然的にポジティブフィードバックの際は、部下の可能性を信じることから始めるため、「BUT」は使いません。部下にフィードバックを行う際、「BUT」が出てきそうになったら、「AND」に切り替えましょう。そうすることで、続く言葉もポジティブに変わります。

同じことを言っても大きな違い

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「言葉使いや言い方をポジティブにしよう」と少し意識するだけでも、自然と口調も言葉も変わり、同じことを言っても、受け取り側にとっては、大きな違いが生まれます。

ネガティブなことをネガティブな表現で伝えてしまうと、部下がポジティブに切り替えることができず、思っていた方向に進めなくなってしまうことがあります。上司が伝える段階で、ネガティブな内容を言葉使いや言い方を意識してポジティブにしてしまうことで、こうしたリスクが減ります。

フィードバックのときだけでなく、日々の会話から、ポジティブな伝え方を意識してみてください。日々のコミュニケーションも変わっていくのが実感できるはずです。

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提供元:できる上司ほど「ダメ出し」が少ない納得の事情|東洋経済オンライン

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