2022.07.30
米Google社員が夢中になる「エクササイズ」の全容|脂肪を燃焼させ、インナーマッスルを鍛える!
一流企業のエグゼクティブたちの要望に応えて考案された、「効率」と「達成感」どちらもかなえるトレーニングを紹介します(写真:岩谷優一/vale.)
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コロナ禍によってすっかり定着したテレワーク。使える時間が増え、満員電車にも乗らずに済むのはありがたいが、反面、運動不足から太ってしまったり、仕事と生活のメリハリがなくなったことでむしろ仕事の生産性が落ちた……と悩んでいる人は多いと思います。
『シリコンバレー式 globodyフィットネス』の著者であり、Google本社をはじめ、世界の名だたる一流企業をクライアントにもつフィットネストレーナーのSayaさんに、シリコンバレー式のトレーニングについて聞きました。
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Google本社社員が求めるのは「効率」と「達成感」
『globody』を考案したのはアメリカのGoogle本社をはじめ、世界の名だたる一流企業をクライアントにもつフィットネストレーナーのSayaさん。「効率」を最重視するエグゼクティブたちの要望に応えて考案したそうだ。
「皆さんものすごく忙しいので、短い時間で最大の効果を得たいというリクエストがとても多かったですね。あとは誰でもこなせる簡単なものより、ちょっとキツいくらいの運動が好まれました。そのほうが達成感を得られるし、すっきりした気持ちで仕事に戻れるのがいいそうです」(Sayaさん)
ちなみに、運動の時間をきちんと確保しているという人も多いそう。
「きっと何か運動をやっているんだろうな、というがっちり体型の人はいますが、お腹だけぽっこり出ているような、いわゆる肥満体型の人はあまり見当たりません。彼らにとっては、仕事で成果を上げることがすべて。
それには健康であることが大前提で、そのために運動は欠かせないということをちゃんと理解されているようです。皆さん1日の中に運動の時間を確保しているし、ある方は“たとえ社長からのオファーでもこの時間だけはブロックしている”とおっしゃっていました」(Sayaさん)
こうした要望から生まれた『globody』は、効率よく脂肪を燃焼させる大きな動き=「ファットバーン」と、関節に負担をかけずにインナーマッスルを鍛える小さな動き=「パルシング」の、2つの運動の組み合わせによって構成されている。ただ効率といっても、日本のダイエットによくある「1カ月で5kg減」というような、身体に負担をかけそうな即効性ではない。
「食事を極端に制限して一時的に細い身体を手に入れたとしても、体型を維持するためにその食事をずっと続けられるかといったら不可能ですよね。急な変化は身体にもよくない、サスティナブル(持続可能)じゃないということは彼らもよくわかっている。だからこそ毎日少しずつ、でも確実に身体が変わっていく。
『globody』は始めてからだいたい1週間ほどで“なんとなく身体が軽い”“いつもの階段が今日はラク”というように内側から変化が訪れるので、生徒さんには、見た目よりもまずフィーリングを感じて、と伝えています」(Sayaさん)
こうしてSayaさんの教えるクラスは大人気に。リピートで来る参加者が飽きずに続けられるようにとエクササイズは何十種類も用意されており、そのどれもが1つ3分程度で終わるものばかりなのも特徴だ。
「集中力を高め生産性を上げるには、身体を動かすこと、つまりちょっとした運動が最も効果的なんです。Google本社でもフリースペースにはバスケットゴールなどが置かれていて、コーヒーを取りに来たついでにちょっとだけ遊んでいくんですよ。
身体を動かすことで固まった思考がほどけ、柔軟なアイディアが浮かびやすくなるのではないでしょうか。運動したほうが仕事の質が高まるということを、皆さん身をもって知っているんですね。なので『globody』も、いつでもどこでも、仕事の合間の3分でできるものをメインにしていて、その組み合わせでレッスンを構成しています」(Sayaさん)
実際のエクササイズをご紹介
実際のエクササイズを少し見てみましょう。体幹の筋肉でバランスをとりながら、手足を大きく動かす全身運動「ニードライブ」をご紹介する。
1、セットアップ:片脚を一歩前に出してひざを曲げ、反対側の脚はうしろに伸ばしてかかとを上げる。頭から足まで一直線になるように体を斜めに倒し、両腕をまっすぐ上げる。
(出所:『シリコンバレー式 globodyフィットネス』)
2、ファットバーン(大きな動き):息を吐きながら両ひじをうしろに引き、同時にうしろの脚のひざを胸に引き寄せたら、セットアップの姿勢に戻る。リズミカルに10回くり返す。
(出所:『シリコンバレー式 globodyフィットネス』)
3、パルシング(小さな動き):両腕を上げ、前脚のひざを曲げて上体を45度、前に倒した姿勢をキープしながら、うしろの脚のひざを床に近づけるように下ろす。ひざを20回上下に小さく動かす。
(出所:『シリコンバレー式 globodyフィットネス』)
最後は…?
4、ホールド:セットアップの姿勢に戻り、うしろの脚と両腕を遠くに伸ばし、腕と脚で引っ張り合うように背面を伸ばして10秒ホールド。
(出所:『シリコンバレー式 globodyフィットネス』)
5、ストレッチ:片脚のひざを曲げ、同じ側の手で足の甲をつかみ、かかとをお尻に近づけて股関節から前ももにかけて10秒伸ばす。ぐらつく場合は壁やイスの背に手をついて行って。反対側も同様に。
(出所:『シリコンバレー式 globodyフィットネス』)
ダイエットに求める効果だけでなく、理想の体型にもアメリカと日本では大きな違いがある。Sayaさんいわく、最近アメリカではやっているのは“カットマッチョ”と呼ばれる体型だそうだ。カットとは、引き締まっているという意味で、肩や胸にしっかり厚みのある身体にするというものだ。
globodyを試したところ、2カ月でこんな変化が!(Sayaさん提供)
もちろん、理想の体型は人それぞれあっていい。しかし運動を継続するうえで目標設定は重要だ。Sayaさんは「インスピレーション」と「モチベーション」の両方がそろっていることが大切だという。
10年、20年後どうありたいかを見つけることが重要
インスピレーションは、“◯◯みたいになりたい”“身体の不調をなくしたい”といった始めるきっかけとなる動機で、車に例えるなら「エンジンをかける」ようなもの。
一方のモチベーションは、“10年、20年後にどうありたいか”“そもそもなぜやせたいのか”といった長期的なビジョンのことで、車でいう「ガソリン」だ。車はエンジンをかけなければ動かないし、ガソリンがなければすぐに止まってしまう。いつも途中で挫折してしまう人は、このモチベーションを見つけられないまま始めてしまうことが多いようだ。
Sayaさん(Sayaさん提供)
「とくにインスピレーションは“着たい服が入らなかった”“やせた友人を見て焦った”といった外的要因であることも多いんですよね。それがなくなっても続けられるだけのしっかりしたモチベーションを、自分の中に見つけておく必要があります。
私の生徒さんにアンケートして多かったのは、“いつでも仕事に集中したい”“歳をとっても健康でありたい”“病気になりたくない”など。何か特別な理由である必要はないんです」(Sayaさん)
ダイエットもフィットネスも続けられなければ意味がない、ということはわかっていただけたと思う。ではなぜ『globody』は続けられるのか。ポイントはおもに4つある。
・始めてすぐに効果を実感できる
始めてだいたい1週間ほどで、何かしらの身体の変化を実感する人が多い。しかもそれが「いつもより身体が動く」「仕事に集中できた」といったポジティブなものなので、また次の日も自分からやりたくなるのだ。とくに学生時代の部活など過去に運動経験のある人は、筋肉はなくなっていても“動く”ということを身体は覚えているため、変化も出やすいそうだ。
・いつでもどこでも、3分あればすぐできる
『globody』がほかのフィットネスと決定的に違うのは「何も準備がいらない」ことだ。例えばランニングでは、ウェアに着替えて外に出かけ、準備体操をしなければ走ることができない。さらに走った後は汗まみれだから、シャワーを浴びないと仕事に戻れない。
そうするとどんなに少なく見積もってもトータルで1〜2時間は必要で、「これは続けられない」と諦めた人は多いのではないだろうか。でも『globody』なら自宅で部屋着のまま、準備体操なしですぐできる。自宅で過ごす時間の多くなった今にぴったりのフィットネスなのだ。
「15分×2回」でOK
・「15分×2回×30日」で、ベースの身体が完成
数あるエクササイズから3〜4つ選んでやる、これを1日2回やれば、1カ月後には見た目も完全に変わっていることを実感できる。15分が取れなければ、仕事と仕事の合間の3分×3回でもいい。時間帯は基本いつでもOKだが、オススメは朝。全身の血流がよくなり頭のスイッチが入ることで、1日を活動的に過ごせるはずだ。
・食事制限なし、ガマンしないからストレスもない
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『globody』は食事制限を設けていない。バランスのよい食事を心がけるべきなのは当然だが、基本的には食べたいものを食べてよく、アルコールもOK。運動で身体が変わり始めると、効果を上げたくて食事にも気を遣いたくなるものだが、そんな人たちに対するSayaさんのアドバイスは「“◯◯をやめる”はやめる」こと。
それまで食べていたものをパッタリと断てば、いつも以上に欲しくなるのが人間だからだ。それでもやるなら、チョコなら今まで食べていた半分の量にする、お酒なら合間にノンアルコールを挟む、といったやり方がオススメとのことだ。
「コーヒーのお湯を沸かす間の3分、朝食を食べる前の3分というように、自分にとって楽しいこと、ポジティブなことに結びつけると、習慣が強化されやすくなります」とSayaさん。短時間で最大効果を得られる『globody』で、スーツが似合う身体と生産性の高い毎日を手に入れてみてはどうだろうか。
(構成:山崎恵)
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提供元:米Google社員が夢中になる「エクササイズ」の全容|東洋経済オンライン