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2022.07.05

「3つの誤解」を消せば「雑談王」になれる納得理由|「遠くの親戚」より「赤の他人」こそ幸福感のカギ


「知らない人との雑談」がたちまち上達する「3つの誤解」の解消法について解説します(写真:IYO/PIXTA)

「知らない人との雑談」がたちまち上達する「3つの誤解」の解消法について解説します(写真:IYO/PIXTA)

日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。

たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれている。

その岡本氏が、全メソッドを初公開し、15万部を超えるベストセラーとなった『世界最高の話し方 1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』に続き、このたび『世界最高の雑談力 「人生最強の武器」を手に入れる! 「伝説の家庭教師」がこっそり教える 一生、会話に困らない超簡単50のルール』を上梓した。同書は発売3日で3万部を突破するなど、早くも大きな話題を呼んでいる。

コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「日本人が苦手な『知らない人との雑談』がたちまち上達して『雑談王』になれる『3つの誤解』の解消法」について解説する。

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「雑談が苦手」の裏には「誤った思い込み」が存在する

先日、喫茶店で打ち合わせをしていたときのことです。隣のテーブルに座る高齢の女性が何度も、店員を呼び出し、話しかけていました。「持ち帰り用のお菓子の小分けの仕方」についてあれこれ注文を付けているようです。

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言っていることがわかりにくく、店員さんも困り気味。やがて、関心はわれわれに向かい、「すてきなお洋服ね。どこで買ったの」「(そのブランド物は)本物なのかしら」等々、話はなかなか止まりません。打ち合わせがなければ、もう少しお話にお付き合いしたかったのですが、「誰かと話をしたいんだろうなあ」と、悲しい気分になりました。

「地域の過疎化」「人口の都市への集中」「核家族化」「単身世帯の増加」に加えて、「新型コロナで会話もままならない」という事態が続き、「現代人の孤独」は深刻化の一途をたどっています。そんな孤独感を軽減し、人と人をくっつける瞬間接着剤としての「雑談力」があらためて見直されているわけです。

しかし、『「雑談力」こそ「人生最強の武器」である超納得理由』でもご紹介したように、日本人の「雑談に対する苦手意識」は総じて高く、「よく知らない人との話は苦痛」という人は少なくありません。そして、「雑談が苦手」という人には、大きく分けて3つの共通する「誤った思い込み」があります。では、3つの共通する「誤解」とは、どんなものなのでしょうか。

『「雑談力」こそ「人生最強の武器」である超納得理由』 ※外部サイトに遷移します

まず1つ目は「誰も自分なんかとは話したくないに違いない」という思い込みです。

【雑談に対する誤解(1)】「誰も自分なんかとは話したくないに違いない」

特に「迷惑恐怖症」の日本人は、「誰かに話しかけるのは迷惑に違いない」と考えがちです。もちろん、仕事中や忙しい人にいきなり話しかけるのは嫌がられますが、実態は多くの人が話すことへの「渇望感」を募らせています。

特にコロナ禍でなかなか人と気軽におしゃべりができない時代に、冒頭の女性のように、「誰かとつながりたい」「誰かに自分の話を聞いてほしい」という人は増えているように感じます。

実際は、「誰もがあなたと話したがっている」

人は、本能的につながりを求める「social animal(社会的動物)」です。人とつながりたくてもつながれず、不安で寂しい「孤独」は「群れから排斥された状態」を意味するので、肉体や精神に大きな負荷がかかるとされます。

喉が渇けば「水を飲め」、お腹がすけば「何か食べろ」というサインが脳から出るように、孤独感は「誰かとつながりなさい」という脳からのサインにほかなりません。だからこそ、その痛みは強烈であり、まさに「孤独=心の飢餓」と形容されるほど深刻なものなのです。

「誰かにその存在を認めてほしい」「話を聞いてほしい」。みなさんもそう思うことはありませんか? 実は、多くの人が「同じ欲求」を持っているのです。

人見知りを克服したいと、アメリカでコミュニケーション修業をした私に、ネットワーキングの鉄人が教えてくれたのは、「誰もがあなたと話したがっているんだと思い込みなさい」ということでした。

その視点で周りを見渡すと、パーティーなどで、「話しかけられるのを待っている人が想像以上に多い」ことに気づきました。

「話しかけるのは正義」。そう信じて、マンションの住民や旅先で出会う人に話しかけるようにしたところ、喜んでくれる人が想像以上にたくさんいました。何気ない会話を多くの人が楽しんでくれたのです。誰もが「誰かの孤独を癒やす存在」になりうるというわけです。

2つ目の間違った思い込みは「雑談は居心地が悪いだけで、意味がない」という誤解です。これについては、『「雑談力」こそ「人生最強の武器」である超納得理由』でその効用についてたっぷりとご紹介しましたが、知らない人との何気ない雑談こそが実は幸福感のカギになるという研究が山のようにあります。

『「雑談力」こそ「人生最強の武器」である超納得理由』 ※外部サイトに遷移します

【雑談に対する誤解(2)】「雑談は、居心地が悪いだけで、意味がない」

カナダのある研究によれば、赤の他人であるコーヒーショップの店員とあたかも知り合いのように会話をしたり、アイコンタクトを交わしたり、笑顔を見せることで、「幸福度」が上がったのだそうです。

この結果について、研究者は「一般に、見知らぬ人とコンタクトを持つことにはためらいを感じるが、そういう人たちとまるで知り合いのようにやりとりをすることで、気持ちが上がる」と結論づけています。

その理由として、見知らぬ人とでも、雑談などによって、「sense of belonging(所属感、相互信頼感)」を感じることができるからなのだそうです。

「弱いつながり」でも、「体のサプリ」になる

2020年の国勢調査によれば、日本の総世帯に占める単身世帯の割合は、5年前に比べ3.4%増えて38%となり、1980年から、ほぼ倍増しています。まさに「おひとりさま時代」の今を生き抜くカギは、ずばり「雑談力」にほかなりません。

最近読んだアメリカの心理学誌に「ビタミンSの恩恵」という記事がありました。Sとは「Stranger(見知らぬ人)」のことです。これからの時代は家族などの「強いつながり」でなくても、「弱いつながり」でも、ビタミンのように体のサプリになるということなのです。

なぜ、それほど知らない人との関係性が大切なのか。

「それほど知らない人の関係性」が大切な3つの理由

【1】「依存関係」がない

【2】「上下関係」がない

【3】「利己的な動機」がない

この3つが理由なのだそうです。

遠くの親戚や家族などのようにうるさいことも言わないし、押しつけがましくもない。適度な距離間の関係性では「礼儀」も保たれるし、なるべく親切であろうとしますよね。

そういった人たちであれば、噂を広めることもない、「自分の知らない情報」も持っている、「自分にないスキル」を持っていることもあります。利害関係のない他人との関係性は、それほどメリットが大きいということなのです。

実際、これは私も個人的に実感しています。旅先で会う地元の人、会合でお話しする人、友達の友達、そこまで深い付き合いではない知り合い。ふとした機会に、そういった人たちと交わした会話が、仕事につながったり、子どもの学校について有益な情報を得たりといった経験が山ほどあります。

【雑談に対する誤解(3)】「雑談は『何を話すのか』が重要である」

「おひとりさま」時代には、「子どもに面倒を見てもらおう」とか「家族や親戚に頼ろう」というよりは、近所の人や知り合いや知人に力を借りたり、行政や病院の専門家に知恵を借りたりするほうが現実的かもしれません。

まさに「赤の他人」「友達未満の人」と上手に折り合う力こそが、これからの時代をたくましく生き抜く武器となるのです。

だからこそ、「お金という資産」だけではなく、「つながり資産」も蓄えておきたいものですが、とはいえ、やはり見知らぬ人との雑談や会話は簡単ではありません。ラクで楽しい雑談を邪魔するのが、3つ目の「雑談は何を話すのかが肝である」という思い込みです。

「自分が無理に話さない」のが「雑談王」への近道

人見知りだった私自身、8年前にアメリカでコミュ力修業をするまでは、「雑談下手」で、知らない人との会話に緊張ばかりしていました。「雑談は自分が何を話すのかで決まる」と考えていたので、自信のない私は、なかなかうまく会話を進められなかったのです。

しかし、アメリカで「世界最高の雑談術」を学んで、「自分が無理に話さないほうが雑談上手になれる、それが『雑談王』への最短の近道」だと知りました。もうそこからは「無双状態」です。

誰に会っても、誰と話しても、緊張しない。そして、毎日が楽しい。帰国して始めた「コミュニケーションの家庭教師」のビジネスも、「雑談力」のおかげで、「売り込まなくても、お仕事が入る」ようになったのです。ぜひ、みなさんもこの「雑談力」という「人生最強の武器」を手に入れてみてくださいね。

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提供元:「3つの誤解」を消せば「雑談王」になれる納得理由|東洋経済オンライン

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