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2022.05.16

物事の習慣化は「続けようと思わぬほうがいい」訳|「意志が弱いから三日坊主になる」考えは捨てる


物事を習慣化するコツを解説します(写真:buritora/PIXTA)

物事を習慣化するコツを解説します(写真:buritora/PIXTA)

新学期、新年度などのタイミングで、新しい習慣を導入した人も多いと思いますが、今も続いているでしょうか。何事も、続けることは難しいですよね。近著に『ライフハック大全 プリンシプルズ』がある研究者・ブロガーの堀正岳氏は、習慣として定着させる方法について「継続しようとするより、やめないための工夫が大切」と言います。いったい、どういうことなのでしょうか。堀氏が解説します。

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課題を実行可能なところまで小さくして繰り返す

才能に恵まれていないので手が届かないと思い込んでいるもの。時間がないのでできないと決めつけているもの。これらを攻略するためのカギは習慣です。大きすぎる課題を実行可能なところまで小さくしたうえで、しつこく繰り返すことは、不可能を可能にし、長い目でみて大きな変化を生み出します。

私たちはふだん意識できずにいますが、習慣は日常のなかで大きな力をもっています。目を覚まして歯を磨くこと、どんな食事をとるかといったことから、屋外を歩くときのルート、思わず手に取る衣類、といった無意識のものを含めると、私たちの日常の行動のおよそ45%が習慣だという報告もあります。私たちがどのように仕事に向き合っているか、「どうせできない」の思考で何を諦めるのかも、もちろん習慣の一種です。

人生を長期的にみて、いい方向に変化させたいなら、一念発起して単発の大きな行動を起こすよりも、毎日のなかにある停滞を小さな勝利に変えるような、習慣を生み出すほうが近道なのです。

小さな習慣は無視できない効果を生みます。1日に10 ページの読書、1枚のスケッチ、たった30 分の楽器の練習であったとしても、5年、10 年で考えれば膨大な時間をそこに注ぎ込み、無数の行動を生み出せます。

行動を繰り返すことができれば、量は質を導き、やがて大きな変化が生まれます。

シェイクスピアがいうとおり、「人間は習慣によってなんと変わるものか!」(『ベローナの二紳士』第5幕第4場)なのです。

原則:人生を変えるには大きな行動を起こすよりも、日常の習慣を変える

原則:小さな行動の蓄積が大きな変化を生み出すように習慣を工夫する

習慣を変えるには「続ける」必要はない

習慣は必ず継続をしなければいけない、三日坊主や中断は意志が弱いので改めなければいけないという考え方がありますが、こうした考えは捨てましょう。

新しい習慣を身につけるということは、これまでにない新しい行動を人生に取り入れるということです。新しい行動を始める際には、どこで時間を作るのか、心理的な抵抗感をどう乗り越えるのかといったハードルが最初から待っています。ここに、継続できなければ失敗、と自分に心理的なプレッシャーを与えて追い込んでもよいことはありません。

まずは「行動」ができるかどうかが問題であって、このタイミングで「継続」に重きをおくのは後ろ向きなことなのです。

そこで逆説的に聞こえるかもしれませんが、最初は継続それ自体を意識するよりも「やめないこと」、つまりは行動がゼロになって元の状態に戻ってしまわないようにさまざまに工夫をしてみます。

毎日1時間の運動を始めてみようとしていきなり挫折したなら、それを15 分、あるいは5分といったところまで小さくしてみます。全身の筋肉が運動に慣れてくれば、負荷は次第に増やすことができますので、最初は負荷をかけること自体に慣れてみるわけです。

独学で洋書に挑戦してみようと思ったものの、1ページ目でつまずいたという場合は、挑戦している文章の難易度に問題があるかもしれません。洋書を読むときだけ英語に向き合うのではなく、ふだん日本語で読んでいるニュースを英語にしてみるといった形で、簡単な英語と何度も触れるように日常を変えてみてもいいでしょう。

一度や二度の挑戦で諦めずに、行動がゼロにならないための方法や条件の組み合わせを探し続けているうちに、それが結果的に継続へと近づいていきます。継続自体を目標にしなくても、継続は生み出せるのです。

原則:習慣は継続すること自体を目標にするのではなく、行動がゼロになって元の日常に戻らないように「やめない」工夫が重要

簡単な行動に落とし込むのがコツ

心に決めた行動を、意志の力で毎日必ずやり遂げるといった考え方も捨ててしまいます。そもそも、意志の力を必要としないところまで自動化した行動が習慣です。

最初は実行するのが困難に思えた行動を、努力ややる気に依存しないところまで工夫することが、「やめない」習慣術といえるでしょう。そこで、習慣化したい行動は日常のなかに簡単に組み込めるところまで小さく、手間のかからない形に変えていきます。

これは時には発想の転換が必要です。運動の習慣がなかなか始められないようならば、運動そのものではなく、運動着に着替えるだけ、運動靴を履いてみるだけ、その姿で玄関から一歩出てみることだけ、といった行動に着目するのでもいいのです。

本を読むことが難しければ、読まずに本を開くだけ、1行読むだけ、といった行動を繰り返してみます。実際には、本を開くだけで読まずにすますことはあまりないでしょうから、結果的には読書が進むことにつながりますが、結果が同じならば行動のきっかけはなんでもよいのです。

このとき「読書をしなければいけない」といった意志の力を必要とする表現ではなく、「スマートフォンの代わりに本を開いてみる」といったように、同じ結果を生み出す、簡単な行動に落とし込むのがコツとなります。

習慣化する行動は、他の人にあきれられてしまうくらいに小さく、くだらないもので大丈夫です。どんなに小さくても「行動」を変えることが優先だからです。

原則:習慣の行動は、意志の力を必要としないところまで小さく、簡単なものに落とし込む

結果的に大きな変化につながる小さな行動を始めることができたなら、次はその回数をコントロールしていきます。時間をなかなか調整できないので毎日運動が続けられないなら、例えば「週に2回は運動する」というところから始めて、それを3回にすることを可能にできないか調整してみます。

毎日学習をすることができないなら「1日平均1ページ」、「週に7ページ」問題集を進めるだけの時間とモチベーションを生み出せるかを試してみます。平均的な数値がゼロにならない、あるいは次第に伸びている状態を、習慣が定着していることと読み替えるのです。

小さな行動を繰り返してみる

無理なハードルを用意して、それを越えられるかどうかで成否を考えるのは避けましょう。

記事画像

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例えば忙しい人が「毎日200 ページの読書」といった高いハードルを設定し、それが継続できないと落ち込むのはスタートからして間違っています。まずは時間を作るか、目標を下げるか、実行可能な行動に注目することから始めなければ高い目標には意味がないからです。

まずは、限られた時間をどこに生み出せるのかを調べつつ、「毎日2ページ」といった小さな行動を繰り返してみます。やがて読むスピードも、隙間の時間の使い方も上手になって、時間を盗むように読書時間を生み出す方法が見えてきます。それまでは、小さな行動の回数が安定するように意識します。

よく、新しい行動が習慣として定着するまで3週間ほどかかるといわれていますが、それは安定して行動を起こせるようになってからのことです。まずは1回の行動を起こせるようにしてから、その回数を増やす工夫を重ねていきましょう。

原則:習慣を定着させるには、継続そのものではなく行動を起こせた回数に注目する。回数を次第に増やすことで、行動にともなう成果も調整できるようになる

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寝ても疲れがとれない人がすべき「3つのこと」

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提供元:物事の習慣化は「続けようと思わぬほうがいい」訳|東洋経済オンライン

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