メニュー閉じる

リンククロス シル

リンククロス シルロゴ

2022.01.25

糖尿病に運動が良いのはなぜ?~効果や方法を知って血糖値を改善しよう~


記事画像

「糖尿病の治療のために運動をしましょう」と言われたけど、どうして食事療法だけでなく運動療法までしなくてはいけないのだろう?と疑問に思ったあなた。

そこで本記事は、糖尿病に運動が良い理由をわかりやすく解説していきます。

簡単にまとめていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

編集&執筆者情報:こちらをご覧ください ※外部サイトに遷移します

運動療法は糖尿病で大切な治療のひとつ

記事画像

糖尿病治療の基本は、適切な食事療法と運動療法を行い生活習慣を改善していくことです。

そして、運動療法は糖尿病の治療には欠かせない大切なことの1つです。

では、なぜ運動をすると血糖値が改善されるのでしょうか?また、運動をしないと糖尿病はどうなってしまうのでしょう?

詳しく紹介していきますね。

なぜ運動で血糖値が改善できるのか

運動の中でも有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・水泳などの全身を使う運動)をすると、筋肉へ流れる血液の量が増えます。

すると、ブドウ糖がどんどん細胞の中に取り込まれていくので、体内にある血糖値を下げる役割を持つインスリンの効果が高まっていきます。

また、筋力トレーニングによって筋肉が増えることでもインスリンの効果は高まります。つまり筋力トレーニングでも血糖値が下がりやすくなるのです。

なお、有酸素運動も筋力トレーニングも継続していくことが大切です。継続することで、血糖値の改善が期待できます。

糖尿病で運動しないとどうなるの?

運動療法はインスリンの効果を高めるとお伝えしました。ですので、運動療法をしなければ、インスリンの効果が高まらないということになります。

つまり、血糖値が下がりにくくなる可能性があるということです。

朗報!糖尿病の発症予防にも役立つ

運動は、糖尿病の治療だけではなく、予防にも役立ちます。

糖尿病の発症予防にも役立つ

運動は、糖尿病の要因にもなる生活習慣の乱れや肥満を改善します。つまり、糖尿病の発症を予防するためにも運動は効果的だと言えるのです。

また、心臓の病気やがん、年齢を重ねることで起こる生活機能の低下や認知症などのリスクを下げることもできると言われています。

参考記事:糖尿病は生活習慣を見直せば治るの? ※外部サイトに遷移します

記事画像

糖尿病に効く運動を紹介

先ほどもお伝えしましたが、糖尿病に効く運動は(1)有酸素運動と(2)筋力トレーニングです。

有酸素運動は散歩・ジョギング・水泳といった全身使う運動で、筋力トレーニングは酸素を使わない筋肉をつけるための運動になります。

参考記事:糖尿病の運動にヨガを取り入れよう〜効果・ポーズ・やり方をカンタン紹介〜 ※外部サイトに遷移します

運動時間はどのくらいを目安にしたら良いのか

運動の時間は1回につき20分~60分くらいを目安にすると良いと言われています。1週間に150分以上の運動ができるように頑張ってみてください。

より効果を得るために継続して運動することが大切なので、できれば毎日、難しければ週に3回は運動をしてもらえると良いと思います。

食後の運動が良いと聞くけど本当?

食後の運動が良いのは本当です。

食事を食べると血糖値が上がりますよね?食後の運動は食後の高血糖を抑える効果があります。

また、食後高血糖は動脈硬化が進み始めることが多いと言われているので、これを防ぐという意味でも食後の運動は重要です。

ですので、食後高血糖を主治医に指摘されているあなたには特に食後の運動がおすすめです。

運動での注意点

記事画像

運動は大切ですが、注意してほしいこともあります。

(1)食事療法と一緒に行っていくこと

運動をたくさん頑張るとお腹が空きますよね。でも、だからといってたくさん食事を食べると血糖値が上がってしまい、せっかく運動をした意味がなくなってしまいます。

あなたの努力が報われるように、食事療法と運動療法は一緒に行っていきましょう。

(2)低血糖に注意する

特に、血糖値を下げる薬やインスリンを使っている場合は、運動中の低血糖には注意が必要です。ブドウ糖などを持って運動をしに行くようにしましょう。

(3)適切な靴を履く

糖尿病では足に関わる病気のリスクが高まるため、足を大切に守る必要があります。自分の足に合った靴を履いて運動をすることが必要です。また、運動の前後で足や爪に変化がないか観察することも大切です。

参考記事:糖尿病足病変とは?原因と治療のポイントを3分で解説 ※外部サイトに遷移します

(4)準備体操をする

急に運動を始めるとあなたの体がびっくりしてしまいます。ですので、まずは準備体操から初めて徐々に運動を始めていきましょう。

(5)脱水に気を付ける

脱水予防も大切です。こまめに水分補給をしましょう。このとき、糖分を多く含むジュースなどは避けるようにしてくださいね。

(6)運動をしても良いか主治医に確認する

実は、そもそも運動療法をしてはいけないという場合もあります。例えば、心臓や肺に病気がある人・糖尿病の合併症が進んでいる人・血糖値のコントロールが極端に悪い人などです。

その場合は、主治医と相談してどのように治療を進めていくか考えていきましょう。

まとめ

それでは本日のまとめです。

〇運動をするとインスリンの効果が高まるので血糖値が下がる

〇運動は、糖尿病の予防にもおすすめ

〇糖尿病に効くのは、有酸素運動と筋力トレーニング

〇食後の運動は効果的

なお、運動する際のポイントも再度お伝えしますね。

・食事療法と一緒に行っていく
・低血糖に注意する
・適切な靴を履く
・準備体操をする
・脱水に気を付ける
・運動をしても良いか主治医に確認

それでは本記事が、あなたにとって糖尿病に効果的な運動をするための手助けになると嬉しいです。

■参考文献

医療情報科学研究所(2021):病気がみえる vol.3 糖尿病・代謝・内分泌 第5版,メディックメディア,東京都

国立国際医療研究センター(2016):糖尿病の運動のはなし,(アクセス日:2021.11.22) ※外部サイトに遷移します

厚生労働省(2019):糖尿病を改善するための運動, (アクセス日:2021.11.22) ※外部サイトに遷移します

執筆者:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石 香代子

記事画像

山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、H2株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。

記事提供:H2株式会社

記事画像

【合わせて読みたい】

糖尿病のおやつに和菓子は良いの?

糖尿病患者さんに慢性的な便秘が多いのはなぜ?〜原因・治療・対策を解説〜

糖尿病に青汁は効果があるの?〜おすすめもランキング形式で紹介〜

提供元:糖尿病に運動が良いのはなぜ?~効果や方法を知って血糖値を改善しよう~|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

おすすめコンテンツ

関連記事

わずか3~4年「検診受けなかった」彼に起きた悲劇|40代で死を意識した医師が後輩に遺した「言葉」

わずか3~4年「検診受けなかった」彼に起きた悲劇|40代で死を意識した医師が後輩に遺した「言葉」

「甘いもので体の疲れはとれない」少し残念な真実|体に負担をかけるNG飲食「休養学」博士が解説

「甘いもので体の疲れはとれない」少し残念な真実|体に負担をかけるNG飲食「休養学」博士が解説

「地位も名誉も失っても」ギャンブル依存症の怖さ|「意志の問題」ではなく「病気」という認識を持つ

「地位も名誉も失っても」ギャンブル依存症の怖さ|「意志の問題」ではなく「病気」という認識を持つ

「糖尿病と肥満」実は同じ一つの疾患という真実|かつて言われた「脂質は体に悪い」に根拠はなかった

「糖尿病と肥満」実は同じ一つの疾患という真実|かつて言われた「脂質は体に悪い」に根拠はなかった

戻る