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2021.12.07

70歳実質定年で差が開く、シニアの勝ち組・負け組|40代から意識せざるをえない「老後のリアル」


70歳まで働くのが普通になる今、シニアの勝ち組と負け組はどこで分かれるのか(デザイン:熊谷直美)

70歳まで働くのが普通になる今、シニアの勝ち組と負け組はどこで分かれるのか(デザイン:熊谷直美)

「会社は45歳定年にして、個人は会社に頼らない仕組みが必要だ」――。

9月上旬に経済同友会がオンラインで開催した夏季セミナーで、新浪剛史・サントリーホールディングス社長が唱えた”45歳定年制”は、一部で大きな反発を呼んだ。「要はリストラではないか」など、識者から”強者の論理”にすぎないと反論されたのである。

もとより、法律(高年齢者雇用安定法第8条)では、60歳未満の定年を禁止している(1998年施行)。参考までに、サントリーHD自身の定年は65歳だから、会社の方針とも矛盾している。

そして何よりも高年齢者雇用安定法が改正された結果、今年4月から、企業は70歳までの雇用確保が努力義務とされた。つまり、新浪発言とは反対に、働いてもいい年齢はどんどん後ろ倒しになっているのが現実だ。

シニア、女性、外国人なしで成り立たない

12月6日(月)に発売された週刊東洋経済12月11日号では「定年格差」を特集。かつて55歳だった定年がだんだん延長され、今春からはついに70歳まで延びた背景とそのインパクトについて、網羅的にまとめている。

週刊東洋経済12月11日号では「定年格差」を特集。 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

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『週刊東洋経済』12月6日(月)発売の12月11日号の特集は「定年格差」 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

ここまでに至った最大の要因はもちろん少子高齢化だ。15歳から64歳までの生産年齢人口は、1995年の8716万人をピークに下降、逆に高齢化率は28%台を占めるようになった。10人に3人は高齢者なのである。

働き手が減るばかりで、人手不足が常態化した日本社会では、シニアや女性、外国人なしでは、もう経済が成り立たない。

長寿化が進み、今や平均年齢は男性が81.6歳、女性が87.7歳。社会保障制度を持続あるものにするため、公的年金(老齢厚生年金)の支給開始年齢は、段階的に60歳から65歳へと延長されている。雇用延長含め、実質定年が60歳のままだと、65歳で年金をもらうまでに収入の”空白期間”が生まれてしまう。つまり雇用延長と年金延長はセットなのだ。

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これから70歳まで雇用を延長する場合、会社の選択肢は、(1)70歳までの定年引き上げ、(2)70歳までの再雇用制度の導入、(3)定年廃止、の3つに大きく分かれる。定年引き上げや定年廃止のハードルは高く、多くは再雇用制度を採用している。特に定年廃止は、YKKなどごく一部を除いてない。

雇用延長は正社員としての定年を過ぎた後だから、ほとんどは「嘱託」「契約社員」「アルバイト」などの肩書で残るのが通常。収入は定年時に比べ50%から75%程度の水準に下がり、仕事内容も簡単になるケースが多い。同じ部署で勤める場合、かつての部下が自分の上司となる逆転現象も、往々にして起こる。

特に大企業の社員はプライドも高く、定年後、いかにモチベーションを保つかは大きな課題だ。会社にそのまま残る以外にも、転職や起業・独立などの選択肢もある。高齢者専門の派遣会社である高齢社の村関不三夫社長は「『俺は部長だった』と言う人ほど会社は使いにくい」と説く。新たな職場に就いても、より謙虚な気持ちで仕事に臨むのが基本だろう。

次に狙われるのは”働かないおじさん”?

定年前でも、50代後半には役職定年があり、そこでガクッときてしまう人も少なくない。ましてDX(デジタルトランスフォーメーション)時代を迎え、リモートなどの新たな技術にうまく対応できない中高年が増えているのが実態だ。これ以上”働かないおじさん”を大量生産しないよう、会社自体も今、働く仕組みを大きく変えようとしている。

その1つがジョブ型雇用。これまでの「人」に仕事がつく日本流のメンバーシップ型雇用から、「仕事」に適した人材がつくよう発想を変えた雇用制度である。給与も年功序列ではなく、その職務(ジョブ)にいくらの値段がつくか、という基準で評価されることになる。すでに日立製作所や富士通、三菱ケミカルホールディングスなどが導入を表明した。

ジョブ型だけではない。同一賃金・同一労働などをはじめ、新たな働き方の採用で、これまでの「男性・生え抜き・正社員」が引き上げられる典型的な日本企業の姿は、もはや成り立つまい。思えば新浪社長の「45歳定年」発言も、シニアになって迷わないよう、40代でセカンドキャリアを構築し始めたほうがいいという、正直すぎる正論なのかもしれない。

『週刊東洋経済』12月11日号(12月6日発売)の特集は「定年格差」です。

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提供元:70歳実質定年で差が開く、シニアの勝ち組・負け組|東洋経済オンライン

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