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2021.10.27

糖尿病の前兆とは〜サインを把握し早めに対応を〜


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健康診断で糖尿病に気を付けるように言われて、「そもそも糖尿病かもしれないって自分で気づけるものなの?」と疑問に思ったあなた。

本記事では糖尿病の前兆とは何かを、わかりやすく解説していきます。

そもそも糖尿病は自覚症状が現れにくい病気

糖尿病は自覚症状が現れにくく、自分が糖尿病だと気づかない人もたくさんいます。

自覚症状が現れにくい理由は、血糖値がかなり高くならないと出ない症状が多いからです。

また2型糖尿病の場合は、1型糖尿病と比べて症状の進み方がゆっくりなので、糖尿病になってもしばらく症状が現れない多く、なかなか気づかないのです。

糖尿病の前兆?境界型糖尿病とは

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糖尿病の診断を行う方法の1つに、75g経口ブドウ糖負荷試験という検査があります。これは、ブドウ糖を飲んで何回か採血を行い、血糖値の変化を調べる検査です。

なお75g経口ブドウ糖負荷試験の2時間後の血糖値は、3つの型に分けることができます。

血糖値が200㎎/dLの時は糖尿病型、血糖値が140mg/dLの時は正常型、そして血糖値が140㎎/dL以上200mg/dL以下の時が境界型です。

つまり境界型糖尿病は、糖尿病ではないけれど正常でもない、『糖尿病になる危険性が高い糖尿病の前兆』ということになります。

ですので境界型糖尿病と診断されたら、生活習慣を改善して糖尿病にならないように予防することが大切です。

隠れ糖尿病も糖尿病の前兆

食後高血糖は、隠れ糖尿病と言われています。これは、空腹時の血糖値は正常なのに、食後の血糖値が高くて正常な血糖値に戻るのに時間がかかってしまう状態です。

そして食後高血糖は、2型糖尿病の初めの頃に起きる症状として知られています。

75g経口ブドウ糖負荷試験を行うと見つけることができますが、健康診断などは空腹時の血糖値しか確認しないため発見することが難しくなります。そのため、隠れ糖尿病と言われるのです。

どんな症状が出たら糖尿病のサインなのか

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糖尿病は無症状のことが多いので、家族に糖尿病の人がいる場合や、今までの健康診断の結果を比べた時に血糖値やHbA1cの値(※健康診断によってはないこともあります)が上がってきている場合は、「糖尿病の前兆かも…」と思って注意する必要があります。

それ以外の症状や糖尿病のサインについてもいくつかお伝えしますね。

特徴的な初期症状とは

糖尿病で初期に起こる自覚症状は高血糖によるものが多いです。

以下、症状の一例を挙げると、

・尿の量が増える・頻尿になる
・喉が乾きやすく、水を飲む量が増える
・太ったり、逆に理由もないのに体重が減少したりする

などがあります。

ただし、このように自覚できる症状が起きる頃には、ある程度糖尿病が進んでいる場合があります。

だからこそ健康診断などを活用して、自覚症状が出る前に糖尿病を発見することが大切です。

参考記事:個々の血糖トレンドはCGMで把握〜食事・運動の行動変容につなげよう〜 ※外部サイトに遷移します

目のかすみや足の痺れはどうか

「目がかすむ」「何かを見ていると黒い虫のようなものが動いているように見える」といった目の自覚症状や、足がしびれるなど神経に関する自覚症状がある場合は、糖尿病の合併症が起こっている可能性があります。

糖尿病の合併症は、すでに糖尿病が進行している状態です。

ですので上記のような症状が見られる場合には、1日も早く治療を始めることが大切です。

まずは近くのクリニックでも良いので、できるだけ早く受診をするようにしてください。

爪の病気も糖尿病のサイン?

糖尿病になると、血液が糖分でドロドロになり体の隅の方である爪にまで栄養が行き届かなくなることがあります。

そのため、爪にも糖尿病のサインが現れることがあるのです。

では以下、症状の一例をご紹介します。

・爪が厚くなった
・爪の周りが皮膚に食い込んだり、巻き爪になったりしている
・爪が変形している
・爪が白く濁ったり白い線が入っているような気がする

しかしこのような症状が起こることが、必ずしも糖尿病であるとは言い切れません。

爪のトラブルは他の病気が原因で起こることもありますし、何かの病気が原因ではなく起こることもあるからです。

ただし、このような爪の症状が続くようであれば一度医師に診てもらう方が安心できると思います。

糖尿病の早期発見には早めの受診が大切

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糖尿病は早期発見・早期治療が大切です。でも、繰り返しになりますが糖尿病はなかなか自覚症状が現れません。

だからこそ、健康診断の結果をちゃんと確認すること・生活習慣を見直すことが必要です。

そして、ちょっとでも糖尿病かも…と感じたら早めに受診をすることが大切です。

なお、どこを受診すれば良いのかわからないあなた。まずはお近くの内科クリニックを受診すると、採血検査をしてくれたり、適切な病院を紹介してくれたりすると思いますよ。

まとめ

それでは本日のまとめです。

〇糖尿病は自覚症状が現れにくい
〇前兆として、境界型糖尿病と隠れ糖尿病には注意
〇糖尿病が心配になったら、早めの受診が大切

以上です。

本記事が、糖尿病の前兆に気づくきっかけになると嬉しいです。

■参考文献

・国立国際医療研究センター糖尿病センター(2021):糖尿病とは,(2021.10.4検索) ※外部サイトに遷移します

・医療情報科学研究所(2021):病気がみえるvol.3 糖尿病・代謝・内分泌 第5版,メディックメディア

執筆者:管理栄養士・糖尿病療養指導士 白石 香代子

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山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、H2株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。

記事提供:H2株式会社

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提供元:糖尿病の前兆とは〜サインを把握し早めに対応を〜|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

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