2021.08.18
「朝食を食べない派の人」が招く超危険の正体|毎日食べる人ほど「脳卒中リスク低い」結果も
朝食を抜くデメリットとは?(写真:jessie/PIXTA)
あなたがイライラする原因は「朝食を抜くこと」が原因かもしれない? 朝食べない習慣が招くデメリットを、テレビでも活躍する話題の医師・池谷敏郎氏の新刊『健診・人間ドックではわからない!かくれ高血糖が体を壊す』より一部抜粋・再構成してお届けします。
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20代から40代の男性の4人に1人は、朝食を食べていないそうです。
・できるだけ長く寝たいから、朝食はあきらめている。
・朝はそんなにお腹がすいていないから、昔から食べない。
・朝は食べないほうが、頭が冴える。
いろいろな「朝、食べない」「食べられない」理由があるでしょう。でも、「朝食抜き」にはいくつかの危険があります。
朝食を抜く人ほど「血糖値」が上がりやすい
ひとつは、朝食を抜くと、昼食後の血糖値スパイクがより大きくなるということ。朝食をとらない分、お腹がすくので昼食の量が増えて血糖値が上がりやすいということもありますが、それだけではありません。
たとえ食べる量が同じでも、朝食を抜くと血糖値は上がりやすいのです。なぜでしょうか。
寝ている間、血糖値は下がっていますが、活動のためにはある程度、血糖値を上げなければいけません。朝食をとらないと低血糖状態が長く続くので、「インスリン拮抗ホルモン」という血糖値を上げるホルモンがたくさん分泌されて、血糖値を下げないようにしています。
その状態で食事をすると、いつもと同じ食事内容だったとしても、いつも以上に血糖値が上がりやすいのです。また、低血糖状態が続くと交感神経が緊張するので、イライラして甘いものを食べたくなってしまいます。血糖値を上げるホルモンがたくさん出て、血糖値が上がりやすくなっているときに甘いものを食べたらどうなるか。言うまでもありませんね。
「朝食を抜くと脳出血が増える」という研究結果も出ています。国内で行われた研究で、45〜74歳の男女8万人以上を対象に、約13年間追跡調査を行ったところ、「朝食を毎日とっている」と答えた人に比べて、「週5〜6日」の人は1.1倍、「週3〜4日」の人は1.22倍、「週0〜2日」の人は1.36倍、脳卒中のリスクが高くなっていました。
朝食は立ちながら食べたほうがいい
朝食をとったほうが血管にいいとはいえ、糖質や脂肪のとりすぎは避けたいところ。とくに私は、仕事(外来診療)中は座っている時間が大半なので、朝食は「無糖コーヒーと手作りの野菜ジュース」が基本です。
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なおかつ、キッチンで野菜ジュースをつくって、そのままキッチンカウンターで立って飲んでいます。単純に朝の時間短縮のためにはじめた習慣ですが、慌ただしい朝は食後に歩いたり、体操をしたりする時間を確保しにくいので、食後高血糖対策にはおすすめです。
じつは池谷家では、朝だけではなく夕食も、軽くすませたいときには立食スタイルにしています。キッチンカウンターにつまみを並べて軽くお酒を飲みながらの夕食です。
「行儀が悪い」と思われるかもしれませんが、血管にはやさしいスタイルです。それに、いつもと違う食べ方のせいか、よりおいしく感じることも。池谷式立食、ぜひ試してみてください。
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提供元:「朝食を食べない派の人」が招く超危険の正体|東洋経済オンライン