2021.04.07
アタマを柔らかくする!脳トレ数学クイズ3選|あなたは全問解けますか?
本当のアタマの柔らかさが問われる数学クイズ3選、あなたは何問解ける?(写真:metamorworks/PIXTA)
「脳トレ」は、あなたのこりかたまった発想を転換させてくれたり、デフォルメするおもしろさ、痛快さを味わえたり、論理的に考える力を養ったり、思い込みに気づかせてくれるなど、さまざまな側面からあなたの脳を刺激し続けてくれます。
アタマがかたい人は最初、きっと融通が利かず、問題をまともに受け止めて苦戦するかもしれません。しかし、トレーニングしているうちに四角四面のカドが取れ、まーるくなること請け合いです。そうなれば、一見、難しそうに見える問題も必ず解けます。本丸諒氏の著書『数学ですごい「脳トレ」 今日から直感力、論理力、思考力が鍛えられる!』より抜粋してご紹介します。
『数学ですごい「脳トレ」 今日から直感力、論理力、思考力が鍛えられる!』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
脳を刺激し、問題を解いていこう
Q)問題1
同じ正方形の折り紙が2枚重なっています。この重なった部分の面積を求めてください。
ヒント
73°で悩む人は、とんがりアタマです。ま~るく考えましょう。
A)問題1 答え
これが60°とか30°だと、うまく解けそうに思いますが、73°では、どう見ても解けません。そこで、もっとシンプルに考え直しましょう。
着眼するポイントは73°ではありません。2つの正方形の重なりは、1つの正方形の中心ともう1つの正方形の頂点が重なってできていることです。だったらこの点を中心にして、簡単に計算できる角度まで回転させればよいのです。
こうなると、重なり部分は正方形の1/4ですから、
10×10×(1/4)=25cm^2
が答えです。
中には、「73°」にこだわり、前ページの「簡単な角度まで回転し直せばよい」ということに、納得がいかない人もいるかもしれません。
だったら、次のようにすればどうでしょうか。まず、下図で三角形ABOと三角形CDOを比べると、まったく同じ三角形です(合同)。なぜなら、∠BAOは73°で、同じ位置にある∠DCOも73°だからです。そして、∠ABO=∠CDO=90°です。ということは、残る角度も、∠DOC=∠BOAといえます。
そして、BOとDOはともに正方形の1辺の半分ですから、BO=DOとなり、この2つの三角形は合同です。
ということは、73°といういびつな角度でアタマを悩ませている三角形ABOのところに、三角形CDOを持っていけば、見事に正方形ができるのです。
これは、最初の「簡単な角度まで回転し直せばよい」とした形と同じです。つまり、2つの正方形(折り紙)が中心で重なっている以上、73°であろうが60°であろうが37°であろうが関係なく、重なり部分はすべて1/4の正方形と同じ面積となるわけです。
73°にこだわる「とんがりアタマ」を捨て、できるだけま~るい気持ちで接すると、問題を少しデフォルメでき、簡単になることもある、という例です。
細菌の増殖スピードを考えよう
Q)問題2
X博士は1分後に2倍、2分後には4倍、3分後には8倍へと、倍々ゲームで増殖する細菌を発見しました。そして、増殖実験を始めてからちょうど30分で、ビーカーの中が細菌でいっぱいになってしまったといいます。
この細菌がビーカーの半分に達したのは、増殖を始めてから何分後のことだったでしょうか。
A)問題2 答え
簡単すぎる問題でしたね。1分後には2倍となるわけですから、その1分前はちょうど「半分」です。「30分」でいっぱいであれば、その1分前は「まだ半分」にすぎません。
「15分後」と答えた人はいませんか? このおそろしく高速な増殖は、以下のようなグラフに示せます。グラフを見れば、1分前が「半分」であることを実感できます。
Q)問題3
P子さんは、意中の男性A太さん、B郎さんの2人から同時にプロポーズされました(つまり二股をかけていた!)。どちらを選べばよいか、自分では決められません。
そこで、占い師X、占い師Yに聞いてみることにしました。占い師Xは「10%しか当たらない」ものの、1000円と超格安です。もう1人の占い師Yは「75%の人が当たった」と評判ですが、10万円もします。
P子さんは出費を抑えたいけれど、確率は高めたいというのがホンネ。「勝負は1回」と決めています。P子さんは、どちらの占い師に見てもらえばいいでしょうか。
「10人に1人しか当たらないけど、その分、安くしとくよ」
「4人に3人は当てるわよ。大切なことだったら、私を指名してね」
ヒント
「発想の転換」が必要です
A)問題3 答え
10%の占い師Xに相談する
「当たる確率」だけで見れば、
占い師X……10%
占い師Y……75%
で、圧倒的に占い師Yを選ぶべきです。ただ、Yは鑑定料が10万円と、あまりに高い……。なんとか、「当たる確率を最大限に引き上げ、出費は少なく」したい……。実は、いい方法があります。
外れる確率を利用すた「逆転の発想」
ここで占ってほしいのは、「A太さん、B郎さんのどちらと結婚するとうまくいくか」の「二者択一」です。
『数学ですごい「脳トレ」 今日から直感力、論理力、思考力が鍛えられる!』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします
そこで、占い師Xに鑑定を依頼します。Xの占いで当たる確率はたったの「10%」ですが、逆にいうと、外れる確率は90%もあります。これを利用するのです。逆転の発想です。
前述したように、いまは「A太さんかB郎さんか」の2択問題ですから、占い師Xが「A太さん」といえば逆のB郎さんを選び、「B郎さん」といえば逆のA太さんを選べば、90%の確率で結婚生活は成功します。
90%なので、占い師Yの75%よりもはるかに上ですし、お値段も超格安。これが2択ではなく10択であれば占い師Yを選ぶべきです。
【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します
提供元:アタマを柔らかくする!脳トレ数学クイズ3選|東洋経済オンライン