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2021.01.15

化粧水が美容の「マストアイテム」という大誤解|肌表面が本来持つバリア機能が弱まるリスク


化粧水は本当に「マストアイテム」なのでしょうか。(写真:kokouu / iStock)

化粧水は本当に「マストアイテム」なのでしょうか。(写真:kokouu / iStock)

テレビCMや美容雑誌、コスメサイトなどでは化粧水を使うことが推奨されています。なんとなく使わないと気持ちが悪いけれど、これで本当に潤っているのかと疑問に思っている人も少なくありません。巷にあふれる美容情報をどう正しく読み解くか、現役の形成外科医であり肌の構造に精通している落合博子氏が解説します。

化粧水を使うメリットはあまりない

「洗顔後には肌が乾燥しないように化粧水をたっぷりつけるのがよい」と、みなさん当たり前のように思っているかもしれません。でも、化粧水を使うことのメリットはあまりないというのが、正直なところです。

化粧水はたっぷりとつけることが前提ですから、ほぼ水分からできています。そこにほんの少し保湿成分が配合され、油分はほぼ入っていません。たくさん使えば多少しっとり感が得られるかもしれませんが、そのしっとりの正体は、肌に残ったじゃっかんの保湿成分。肌自体がうるおっているわけではありません。

ですから時間が経てば、また乾燥を感じるでしょう。そして、外から与えた過剰な水分は角質層に留まることができないので、どんどん蒸発していきます。化粧水には角質層からの水分の蒸発を防止するほどの効果はなく、結果的には、肌自体は元どおりに乾燥してしまうのです。

わたしたちはよく、「肌にうるおいがある」と表現しますが、このうるおいがどこで保たれているのかといえば、肌表面の角質層。ですから角質層で水分が適度に保たれていれば、肌はうるおっているということになるわけです。

さて、角質層はもともと、水分や油分を適切に保つ機能を持っていますから、角質層の本来の機能を妨げずにいれば、肌はつねにうるおいを維持できます。化粧水をおすすめしないのは、この角質本来の機能を乱して、肌を弱めてしまうリスクがあるからです。

化粧水で疑似的に水分が補われると、角質層で水分と油分を適切に保持している細胞間脂質であるセラミドの機能が乱れます。水分が十分あると勘違いするために生成が抑制され、自力でうるおいを保てなくなるのです。

結果的に、肌表面の本来のバリア機能が弱まることで、深層の水分や油分が流出し、キメも荒れて艶を失います。毛穴や小じわ、ニキビなど、さまざまな不調が起こりやすくなってしまうのです。

肌の常在菌こそ天然のクリーム

こうして、わたしたちの肌の調子や美しさは、角質層の状態に大きく左右されるわけですが、角質層の表面はもともと、肌がつくる天然のクリームともいえる皮脂で保護されています。

常在菌である表皮ブドウ球菌は、保湿力のあるグリセリンに似た成分をつくることで肌の水分をしっかり守ると同時に、抗菌ペプチドをつくって悪玉菌の増加も防いでいます。このような作用のおかげで、肌は日々のトラブルをまぬがれて、健康を維持できているわけです。

ただ、やはり洗顔すると皮脂は汚れとともに落ちてしまうため、一時的に乾燥しやすい状態になります。そこで補っておくべきは、化粧水ではないことはもうおわかりですよね。皮脂に近い成分を補って、一枚保護膜を作ってあげるほうが自然です。

また、そもそも角質の細胞間隙は、セラミド、コレステロール、脂肪酸という脂溶性物質から構成されています。ですから水溶性のものよりも、脂溶性のもののほうが浸透しやすいのです。化粧水よりも油分が入ったクリームや美容液、オイルのほうが肌に馴染むのはそのためです。

わたしたちはもともと、からだを正常な状態に保つための調整力を持っています。けれども洗えば洗うほど、肌は保湿しようと多くの皮脂を分泌しますし、逆に外から保湿しすぎれば、肌は怠けて皮脂を分泌しなくなるため、つねに外からの保湿が必要になるという悪循環を引き起こします。

角質層の保護や修復を最優先にするなら、化粧水は必要ありません。肌が本来あるべき状態にしてあげるだけで、肌は負担なく健康な状態を維持することができるようになるのです。

ところで、肌本来の機能を保ちながら美しく歳を重ねていくために、どうしてもみなさんにやっていただきたいことがあります。

それは“毎日かならず日焼け止めを塗ること”。 肌を老化させる最たる要因は、「紫外線」です。その紫外線を防御することが、長い目で見ると肌の機能にもっとも大きな効果を発揮します。なんともシンプルな方法ですが、肌の老化をできるかぎり抑えるためには、とにかく毎日欠かさずに、日焼け止めを塗ってください。

肌老化の原因の約8割が紫外線だといわれます。UVAは皮膚の奥に届いてシワやたるみの原因となりますし、UVBは色素沈着を引き起こしますから、シミや黒ずみの原因となります。

「日焼け止めを塗る」アンチエイジング

こうした紫外線の影響による肌の老化のことを「光老化」と呼びますが、紫外線を長期にわたって浴びつづけると、美容の問題だけでなく、皮膚がんのリスクにもつながりますから、そうした意味でも予防は大切です。

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そして数々ある化粧品のうちでも、この光老化に十分な効果を期待できるのは、じつは紫外線対策のみだといえます。「日焼け止めを塗る」というシンプルなケアが、光老化を予防するために自分でできる唯一にして、最大のアンチエイジング法なのです。

どんなに「若返り」や「アンチエイジング」をうたった化粧品を使っても、化粧品によって肌が若返ることは、残念ながらありません。

化粧品の目的は「肌を健やかに保つ」ことでしかないからです。でも、紫外線対策は誰にでもいますぐできて、かならず効果を発揮します。日焼け止めだけは1年を通して使用することをお勧めします。

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化粧水が「肌の奥まで浸透できない」納得の理由

日本女性は、なぜ異常に外見にこだわるのか

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提供元:化粧水が美容の「マストアイテム」という大誤解|東洋経済オンライン

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