2020.12.08
「糖質オフ」挫折する人が知らない10の工夫|柔らかいパンよりフランスパン、レシピも紹介
無理なくダイエットをするためのコツを紹介します(写真:andresr/iStock)
ダイエットや健康のために糖質オフの食生活を実践している方も増えているようですが、やはり最初は「白米やパンを食べたい!」という気持ちを抑えるのが大変。ガマンできずに糖質オフ生活を断念してしまう人もいるのでは? そうならないために、少しのガス抜きは大切です。
そこで、Instagramで33万人以上のフォロワーを集める人気の料理家で糖質オフレシピ本の監修も務める三好さやかさんに、炭水化物やデザートとの上手な付き合い方を聞きました。
工夫すれば炭水化物もデザートもOK
コメ、パン、麺類など俗に「炭水化物」と呼ばれている主食や、小麦粉や砂糖などが多く含まれるデザート。これらは糖質オフの敵とされていますから、食べたくてもガマンしている人も多いことでしょう。
ですが、この食生活を長く続けるためにはガマンしすぎるのもよくありませんから、これらの糖質の多いけれど魅力的な食べ物とも上手に付き合っていきたいものです。そこで、炭水化物が少なくても満足できるコツや、糖の吸収を抑える工夫をいくつかお伝えしましょう。
(1)おかずの味を薄めにする
おかずの味は薄めに味付けしましょう。おかずが濃い味だと、それを薄めようと白米やパンなど主食が進んでしまうからです。
(2)白米ではなくチャーハンにしてみる
チャーハンのような炒めたコメなら、油、さらには卵でコーティングされているので、コメに含まれる糖の吸収が緩やかになります。
(3)フランスパンなどかみ応えのあるものに
柔らかいパンは口にどんどん入ってしまうため、知らないうちにたくさん食べてしまいがち。かみ応えのあるパンならそしゃくに時間がかかり、その間に満腹感も得られるから、食べすぎ防止に。また、何もつけないのではなく、バターやオリーブオイルを塗って食べたほうが、血糖値の急上昇が防げます。
パンや麺類は、全粒粉使用のものを。よくある小麦粉は白いもので「精麦」と呼ばれ、小麦の胚乳だけを挽いてできています。それに対し「全粒粉」は、小麦を表皮も含めてすべて挽いたもの。
全粒粉はたんぱく質、ビタミン、ミネラルが多く、血糖値の上昇が精麦よりも抑えられるため、糖質オフを含めて健康上は、精麦よりも軍配が上がります。ですからパンやパスタを選ぶ際には、全粒粉使用のものを積極的に選びたいです。
(4)パスタやカレーは、具だくさんにする
トッピングの種類と量を多めにして、にぎやかにしましょう。きのこ、卵、ほうれん草などを入れて、食物繊維やたんぱく質も豊富に摂れるようにすれば、血糖値上昇が緩やかになります。
それと、パスタやカレーやラーメンは単品で済ましがちですが、サラダやスープも添えるようにするといいです。
(5)朝に食べる
たんぱく質、糖質、脂質といった三大栄養素の中で、ご飯やパンに多く含まれる糖質は、朝に消費されやすいことがわかっています。
また、朝にたんぱく質を摂ると筋肉が大きくなりやすいという研究があります。筋肉が増えれば基礎代謝が上がり、ダイエットにもつながります。
以上から、主食も、たんぱく質が豊富な肉や魚を使った料理も、朝に食べるようにするといいのです。
(6)回数を制限する
コメやパンや麺類を夜に摂取する場合も、回数を制限するだけで糖質オフが進みます。ただしあまりストイックにしても限界が来やすいので、「夜は週に2回まで」など自分が長く付き合っていけるルールを決めるのが、長続きさせるためのコツです。
糖質オフでは「小腹が減る」状態とどう付き合うかも、成功への1つの大きなカギとなります。
ダイエットには極端なカロリー制限をするものもありますが、糖質オフは糖質を控えていく程度なので、上手に選べばデザートだって食べることができます。
根菜類・チーズ・ナッツ類は体にもいい
(7)根菜類を選ぶ
かぼちゃやさつまいもがお勧め。これら根菜類には、糖質も含まれますが、食物繊維も豊富。甘いものがほしくて口寂しくなったら、ケーキやクッキーの代わりに、ふかしたかぼちゃやさつまいもなどを選びたいです。
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(8)チーズを食べる
チーズは脂肪・カロリーが高めですが、糖質は低い食材。カルシウムも豊富で栄養的にもお勧めです。おからパウダーと合わせてチーズケーキにしても、おいしくいただけます。
(9)ナッツ類を食べる
ナッツは糖質オフの強い味方。クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ブラジルナッツ、ピーカンナッツなどは糖質が低く、良質な脂質と食物繊維を含んでおり、ビタミンやミネラルが豊富です。ただしカシューナッツや、スナック菓子などに含まれるナッツは糖質が高めなので要注意。
10粒当たりの糖質量で見ると、くるみが0.42g、マカダミアナッツが0.6g、アーモンドが1.97gなのに対し、ピスタチオが11.7g、カシューナッツは27gもあります。
(10)コンビニもうまく活用
最近はコンビニでもブラン(小麦の表皮。「ふすま」とも呼ばれる)やナッツを使用したもの、大豆やプロテインのバーやクッキーなど、比較的低糖質のおやつが手に入ります。糖質カットのチョコなども種類が豊富なので試してみてください。
しょっぱいものが食べたいときには、味玉やあたりめなどもお勧めです。
主食が恋しくなったときのレシピ
今回は、炭水化物が恋しくなったときの洋風チヂミのレシピをお伝えしましょう。小麦粉と片栗粉が少し入っていますが、1人分の糖質は23.0g、カロリーは226kcalと低めです。
チヂミは韓国料理の1つですが、ベーコン、チーズといった西洋食材との相性も抜群。ベーコンとチーズの塩味が、ドライトマトの酸味ともよく合いますよ。
フライパン1つで10分以内に作れて、材料費も100円以内! ぜひ、糖質オフレシピのレパートリーに加えてみてください。
ベーコンとチーズ ドライトマトのチヂミ(筆者提供)
●ベーコンとチーズ ドライトマトのチヂミ(糖質23.0g/カロリー226kcal)
<材料(1人分)>
・ベーコン……8g
・長ねぎ……7cm(15g)
・ドライトマト……15g
・バジル……適量(1g)
・シュレッドチーズ……5g
・小麦粉……大さじ2(15g)
・片栗粉……小さじ2(5g)
・水……大さじ2(25ml)
・卵……1/2個(15g)
・オリーブ油……小さじ1(3g)
・パセリ……適量(0.1g)
・パルメザンチーズ……小さじ1/2(1g)
<作り方>
1. ベーコンは小さめのさいの目に切り、長ねぎは千切り、ドライトマトはみじん切り、バジルは千切りにし、すべてボウルに入れる。
2. ボウルにシュレッドチーズ、小麦粉、片栗粉、水、卵を入れ、よく混ぜる。
3. フライパンにオリーブ油をひき、2.を流し、弱火で両面焼く。
4. 食べやすい大きさに切り、器に盛り、パセリ、パルメザンチーズを散らす。
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提供元:「糖質オフ」挫折する人が知らない10の工夫|東洋経済オンライン