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2019.03.20

キレやすい人に教えたい「イライラ」の消し方 |「6秒」さえ我慢すれば人間関係は好転する


仕事でイヤなことがあって怒りの感情を抑えられないときの、効果的な対処法を紹介します(写真:NicolasMcComber/iStock)

仕事でイヤなことがあって怒りの感情を抑えられないときの、効果的な対処法を紹介します(写真:NicolasMcComber/iStock)

営業、交渉力などの研修講師として5000人以上を指導してきた大岩俊之氏による連載「すぐに使える営業の心理学」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

「アルファポリス」 ※外部サイトに遷移します

「怒りの感情」を表に出してはいけない

ビジネスのシーンでは、まれにお客様の言動に対して、イラッとするときがあります。また、ときには感情的になってしまい、お客様とイヤな雰囲気になってしまうこともあるかと思います。しかし、営業マンはどんなときでも、絶対に感情的になってはいけません。お客様の苦言は、逆に「自分の至らない点を教えてもらっている」くらいの気持ちでいましょう。

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アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です ※外部サイトに遷移します

今回のテーマは、「アンガーマネジメント」です。よく、人間の怒りの感情が持続するのは「6秒」と言われています。そのため、イラッとしたときは、「6秒」待つことで、怒りがかなり軽減されるようになります。

「6秒」さえ我慢できれば、たいていのことは穏便に済ますことができるようになると考えましょう。もちろん6秒でおさまらない怒りの感情もあると思いますが、営業マンたるもの、そこは6秒耐えることで乗り切るぐらいの覚悟が必要です。

営業マンは、みなさんの働く会社の窓口です。そのため、何か問題があるとお客様に呼び出されるのは営業マンで、真っ先に怒られることになります。自分がミスをしたとき以外でも、工場の生産の都合で納期が間に合わなかったり、倉庫の出荷ミスや入力ミスで商品が納品されていなかったり、商品が間違っていたなんてこともあります。

中には、商品設計での問題や製造工程のトラブルで、不具合が出てしまうこともあります。商品を仕入れて販売している場合は、メーカー側の出荷ミスや生産不良でお客様に呼び出されることになります。

私は、営業マンを15年以上もやっていたので、お客様に頭を下げてきた回数は、数百回以上です。怒られる原因の1位は、納入した商品の不具合です。2番目は、不具合を起こした後の対策が不十分であることです。3位は、注文した商品と納入した商品が違うというものです。そのたびにいつも、「私は関係ないのにー!」と心の中で叫んでいました。

お客様に怒られたり、無理難題などを言われてイラッとするのは、人間であれば仕方ありません。ですが、イラッとしたままでお客様に言葉を言い返してしまったり、腹が立ってストレートに感情をぶつけてしまうと、後で大変なことになります。イヤな気持ちを表情に出してしまい、その場の雰囲気を悪くすることもあるでしょう。

とにかく、怒りがピークのときに、感情にまかせて相手に接しないことが重要です。人間は、怒りがピークのときになかなか自分をコントロールできません。ですから、あえてこうした意識をつねに持っていることが重要になるのです。

私の場合、こんなときに自分の気持ちを抑えるためにしてきたのが、やはり「6秒待つ」ことでした。イラッとしても6秒経ってから、何らかの応対をすればいいのです。この6秒のおかげで、何度救われたかわかりません。

では、どのようにしてこのアンガーマネジメントを営業活動に取り入れていけばよいのでしょうか。

うまくやりすごす「6秒ルール」

日頃から、お客様と会社の板挟みになり、いろいろと苦労している営業マンのみなさんの気持ちはよくわかります。これから、お客様や社内関連部署と上手に付き合いながら、営業活動をうまく行うためにも、感情をコントロールする技術を身に付けなければなりません。

相手を上手にやり過ごすためのポイントは、やはり「6秒」です。

(1). 怒られたら「6秒」は言葉を返さない

カッとなって言葉を返すときは、たいてい反論か言い訳です。反論や言い訳をすると、その場の雰囲気がさらに悪くなることは確実です。ひどい場合は、相手に対して逆ギレしてしまう場合も出てきます。そのようなことを避けるために、苦言を呈された場合は、すぐに言葉を返さないことです。すぐに言葉を返さなければ、「6秒」は自然と過ぎます。

しかし、人はそう簡単に感情を抑えることはできません。感情的に言葉を返さないために、「うなずき」「あいづち」だけに徹することです。お客様に何を言われても、そのまま言葉を反復したり、「はい」「そうですね」「申し訳ありません」などと言うだけにしてください。

(2). 表情に出さないために「6秒」目線をそらす

イラッとした感情が顔に出てしまうのは、人間なので仕方ありません。ですが、なるべくイラッとした表情が相手に伝わらないように、あえて目線をそらすのです。不思議なことに、目線をそらすと相手の攻撃を避けることができるため、イライラの感情が抑えられます。その間に「6秒」が経過して、気持ちが落ち着くようになるのです。

ただし、目線をそらすのは、イライラが落ち着くまでの「6秒」から、最大でも「10秒」くらいまでにしてください。目線をそらしすぎると、逆に、「話を聞いていない!」と悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。感情を表情に出さず、怒りを抑えるための「6秒」だと思ってください。

(3). 怒られ終わったら「6秒」をあける

怒られ終わった後、ほとんどの人は、モノに当たります。モノに当たるだけで終わればいいですが、状況によっては、自分より弱い立場の人に当たることになってしまいます。自分の立場がマネジャーやリーダーであれば、部下に当たります。何年も働いている人であれば、後輩に当たるようになります。最近は少なくなりましたが、入社年数が浅い女性の事務アシスタントに怒る人もいます。こうなってしまったら、どうしようもありません。

怒りの感情のピークは過ぎていますが、怒られ続けたために、イライラがまだ残っています。怒られ終わった後にも「6秒」が必要なのです。

(4). 問題があった部署に連絡する前に「6秒」待つ

営業マンは、会社の窓口という立場なので、自分以外の部署や人のミスでも、代表してお客様に怒られなければなりません。自分のミスの場合であれば、怒られている理由はすぐわかります。ですが、商品不良、納期遅延、納入ミス、書類の不備など、ほかの部署が原因のミスは、お客様にミスが起こった理由と解決策を提示するために、関係部署に連絡して確認することになります。

その連絡をする前に、気持ちが落ち着いていないと「かなり強い口調」で相手に迫ることになってしまいます。たとえ、ミスした相手が悪かったとしても、今後の社内での人間関係に悪影響を与えるのはよくありませんから、穏便に済ませたほうが得策です。

怒られた後の対処の仕方が大切

(5). 思い出してイライラしてきたら「6秒」待つ

お客様の対応を上手に終わらせ、問題があった部署に確認をし、何とかやり過ごしたとしても、まだ安心はできません。温和な人は別として、少し短気な私にはよくあったのですが、ふと、怒られたときの状況が頭に浮かんできて、急に怒りがこみ上げてくることがあります。

こんなときも、たまたま近くに人がいたり、電話がかかってきたりすると、強い口調で会話をしてしまうことがあります。直接的ではありませんが、このような場合でも、「6秒」待ってから人とのやりとりを行うようにしましょう。

仕事でお客様に怒られることは、誰もが経験していることです。ですが、その後の対処の仕方によって、いつもと同じ関係が続くこともあれば、逆に、関係が悪化してしまうこともあります。そうした状況を防ぎ、怒りの感情やイライラを抑えるためには、やはり「6秒」待つのがいちばん効果的なのです。

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提供元:キレやすい人に教えたい「イライラ」の消し方|東洋経済オンライン

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