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2018.08.10

自分の睡眠を簡単に可視化できる3つの方法|腕につけるスマートウォッチだけではない


昼間に眠気を感じたら、ちゃんと眠れているのか確認するいい機会かもしれません(写真:PeopleImages/iStock)

昼間に眠気を感じたら、ちゃんと眠れているのか確認するいい機会かもしれません(写真:PeopleImages/iStock)

眠気が多い、集中力が続かない、ぼーっとしてしまうなど、昼間の自分のパフォーマンスに疑問を感じたら、ちゃんと眠れているのか確認するいい機会かもしれません。

病気でもないかぎり、医学的に睡眠の状態を検証するのは大変です。医学的に眠りの深さを調べようと思ったら、顔に多数のセンサーを貼り付けるなどして、「頤筋(おとがいきん)筋電図(あご付近の筋肉の電位を調べ図にしたもの)」「眼球運動」「脳波」の3つは測定しなくてはなりません。

そこで便利なのが個人でも購入できる、睡眠を記録して可視化できる製品やアプリです。眠りの深さや中途覚醒、いびきの有無、就寝時間も自動的に記録でき、専用のアプリで管理します。

医療機器ではありませんし、体の動きで判断するため精度は落ちるかもしれませんが、メーカーが販売するデバイスは、医学的な調査方法と比較しても、ある程度精度が保てると判断して発売していると考えられるため、個人で「参考にする」には問題ないでしょう。

どのようなものが活用できるか、ここでは眠りの深さまで記録できる3つのタイプをご紹介しましょう。

活動量計やスマートウォッチなどの「ウェアラブル型」

手首に巻いて使うリストバンド型の活動量計やスマートウォッチなどは、最も身近なデバイスでしょう。フィットネス専用に作られたスポーツタイプのものから、スーツに似合うアナログデザインのものまで、最近はデザインも幅広く、ファッションにも合わせやすくなっています。

おすすめの製品としては、Fitbit(フィットビット)の「Fitbit Versa」、GARMIN(ガーミン)の「vivomove HR Premium」、Withings(ウィジングズ)の「Nokia Steel HR」などがあります。

Fitbit Versa ※外部サイトに遷移します

vivomove HR Premium ※外部サイトに遷移します

Nokia Steel HR ※外部サイトに遷移します

(左)「Fitbit Versa」実勢価格税込み 2万5897円(写真:Fitbit)/(右)「Nokia Steel HR」実勢価格税込み 2万2952円(写真:Withings)

(左)「Fitbit Versa」実勢価格税込み 2万5897円(写真:Fitbit)/(右)「Nokia Steel HR」実勢価格税込み 2万2952円(写真:Withings)

腕時計感覚で身に着けられるうえ、防水性に優れた製品ならお風呂や水泳も安心。24時間身に着けられるので、睡眠だけでなく昼間の活動量も把握でき、いつでもどこでも生活習慣全般を可視化できます。

腕時計が苦手な人、夜寝るときに手首に何かついているのは苦手という方もいるかもしれません。バッテリーの充電や交換の必要もあります。バッテリー持続時間は製品ごとに異なり、心拍センサーを搭載したモデルでは5日前後が一般的ですが、最長25日程度もつものもあります。

ほとんど製品はUSB充電ですが、充電器が独自の形状をしているため、長期の旅行では予備の充電器が必要になることが多いのは注意したいポイント。

なお、最近では寝るときに指に装着する、心拍センサーも備えた指輪型のデバイス「SLEEPON」も登場しています。

「SLEEPON」実勢価格税込み 1万2880円(写真:CTJ)

「SLEEPON」実勢価格税込み 1万2880円(写真:CTJ)

就寝時だけ測定する「設置型」

体に何か着けることが苦手な人におすすめなのは、設置型のデバイス。ベッドサイド、枕もとや枕の上、マットレスの下などに置くことで、内蔵センサーが体の動きを検出して睡眠をトラッキングします。

製品によってできることは若干異なりますが、最近では就寝時刻、起床時間、眠りの深さを自動的に記録するほか、心拍数やいびきを記録できるものもあります。代表的な製品に、マットレスの下に敷くノキアの「Nokia Sleep」、枕カバーに取り付けるエムールの「Sleep Dot」などがあります。

Nokia Sleep ※外部サイトに遷移します

Sleep Dot ※外部サイトに遷移します

「Nokia Sleep」実勢価格 1万4990円(写真:Withings)

「Nokia Sleep」実勢価格 1万4990円(写真:Withings)

「Sleep Dot」実勢価格税込み6480円(写真:エムール)

「Sleep Dot」実勢価格税込み6480円(写真:エムール)

設置型のメリットは何も身に着けなくて済むうえ、横になるだけで勝手に記録してくれる点。電源ケーブルを使うものはバッテリーの充電が不要なので手間いらずです。一方で、その機器が設置されている場所でしか記録できないというデメリットがあります。

持ち運びしやすいタイプなら出張先でも使えるので、自分のライフスタイルに合わせて選ぶといいでしょう。

製品によっては就寝時間は記録しても睡眠の深さまでは記録しないもの、ボタンを押さなければ記録を開始しないものなどもあるので、選ぶ際は目的に合った結果が得られるかどうかよく確認してください。

初期コストが最もかからないのは、「Sleep Cycle」や「Sleep Meister」といったスマートフォン用のアプリを活用することです。起動させた状態で枕元に置いて寝ると、スマートフォン内蔵のセンサーを使って、就寝時間や眠りの深さが記録されます。

ほとんどの場合、利用開始時にはスタートボタンをタップし、起床時にもアラームを止める操作などは必要になります。しかし、スマートフォン1台でアラームと睡眠トラッキングを兼ねているため、目覚まし時計を操作する感覚だけで利用できます。しかも眠りが浅くなった目覚めやすいタイミングで起こしてくれるので、無理なく目覚められます。

多くの場合、入眠をサポートするサウンドも備えており、起床時にも好きなサウンドで目覚められます。機器と接続する必要がなく、アラームを止めたらそのまますぐ眠りの状況を確認できるというのも魅力です。

いきなり何かを買っても、すぐ使わなくなる心配があるという方は、スマートフォン用のアプリから始めてみましょう。

記録したデータを見るとき気をつけたいこと

最初は自分の睡眠グラフを見せられても、良いのか悪いのか、どこに問題があるのかわからないはず。

アプリの中にはさまざまな切り口で自分の眠りを評価をしてくれるもの、同年代の睡眠と比べてどのゾーンにいるのか教えてくれるものもあります。レム睡眠とは、ノンレム睡眠とはといった具合に、睡眠についての解説が読めるアプリもあるので参考にしましょう。

自分の睡眠グラフを見るときは、主に最初の深い睡眠の出現と睡眠サイクルの出方に注目してください。1週間分の就寝時間帯の変化がわかるグラフなどは、生活習慣の見直しに役立てられます。

睡眠サイクルは、ノンレム睡眠からスタートし、レム睡眠、またノンレム睡眠と繰り返されます。個人差がありますが、1回のサイクルはだいたい90分から120分程度で、それを一晩に4〜5回繰り返します(睡眠時間が短ければサイクルも減ります)。

通常は横になって10分前後くらいで眠りに入り、入眠から30分ほどで最初の深い睡眠に突入します。ここで成長ホルモンがたっぷり放出されて、脳や体のメンテナンスが行われるのです。そのため、一晩の睡眠の中でも、この最初の深い眠りが非常に大切だといわれています。

Fitbit Versaで記録した実際の筆者の睡眠例。就寝時間が遅かったが、部屋が明るくなり8時前に一度目覚めてしまう。トイレに起きてから二度寝を試みるも、さほどよく眠れなかったという朝(筆者撮影)

Fitbit Versaで記録した実際の筆者の睡眠例。就寝時間が遅かったが、部屋が明るくなり8時前に一度目覚めてしまう。トイレに起きてから二度寝を試みるも、さほどよく眠れなかったという朝(筆者撮影)

一晩で、朝まで深い眠りがひたすら出ていればいいというわけではないので、ご注意ください。睡眠の前半で深い眠りのノンレム睡眠が出現しやすく、後半には徐々に減って浅いレム睡眠が増え、起床の準備を始めるというのが一般的なパターン。ですから、後半に深い眠りが少ないからといって驚くことはありません。

逆に、深い眠りがまったく出ておらず、日中にひどい眠気に襲われる場合は、睡眠時無呼吸症候群など、なんらかの問題を抱えているかもしれませんので、専門医に相談することをおすすめします。

自分の眠りのパターンを把握する

特に問題がなく、昼間にも眠気を感じないようなら、そのまましばらく記録を続けてみてください。問題がないのになぜかと思われるかもしれませんが、記録し続けていると、自分の眠りのパターンが見えてくるはず。生活習慣が一定の方は特に、いつもの睡眠パターンと違う状態になったとき、異常に気づきやすいからです。

なお、グラフの表示方法は製品ごとに大きく異なるので、自分が見やすい、わかりやすいと感じるものを選ぶほうがストレスがないでしょう。自分に合った方法で、眠りを可視化し、明日のパフォーマンスに生かしてみてください。

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提供元:自分の睡眠を簡単に可視化できる3つの方法|東洋経済オンライン

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