2017.12.16
布団の洗濯頻度の目安は?|家庭でできる布団のケア方法
布団を清潔に保つと、寝心地がよくなり、安眠につながりやすくなります。しかし「布団を家で洗濯するのは難しい」と、感じている人もいるでしょう。正しいケアをしないままの布団を使い続けると、衛生的ではないばかりか、睡眠の質が低下してしまう可能性もあります。
それでは、どのように布団のお手入れをしたらよいのでしょうか。布団の洗濯方法やケア方法について、東京西川 スリープマスターの速水美智子さんにお話を伺いました。
目次
-布団をケアしないデメリットとメリット
-布団を家庭で洗濯する方法
-洗濯できない布団を家庭でケアする方法
布団をケアしないデメリットとメリット
誤った布団のケアをしたり、布団のケアを怠ったりすると、不衛生になり、身体に不調をきたすことがあります。ここでは布団のケアをしなかったときのデメリットと、正しい布団のケアをしたときのメリットを説明します。
布団をケアしないデメリット
雑菌やダニが繁殖する
毎日何時間も身体に触れ続けた状態の布団には、人から排出される皮脂などが原因で汚れが蓄積しています。それが雑菌やダニのエサとなることで、布団が不衛生な環境となり、アレルギーや肌荒れ、ニキビなどを引き起こす可能性があります。
布団に湿気が溜まる
眠っている間にかく汗をはじめ、梅雨のジメジメや冬場の結露など、正しいお手入れをしないと布団に湿気が溜まりがちに。布団は湿気に弱く、溜め込み続けるとカビ発生の原因になることもあります。
布団の“へたり”が出る
布団のお手入れをせず、素材を傷めてしまうと、それが布団の“へたり”につながり、寝心地が悪くなることも。それがストレスとなり、快眠を得にくくなることがあります。
布団をケアするメリット
こまめにお手入れをして、清潔な布団を使うと、アレルギーの原因となるダニ・ホコリが抑えられ、カビの原因となる湿気が除去できます。
また、洗濯や定期的なメンテナンスを行うと、布団が長持ちするだけでなく、寝心地がよくなり、熟睡しやすくなります。
布団を家庭で洗濯する方法
布団を家庭で洗濯できるかどうかは、布団の種類や素材によって変わります。素材を確認し、正しい方法で洗濯しましょう。
布団を洗濯する前に確認すること
綿素材の布団であれば、ほとんどが家庭で洗濯が可能です。羽毛やウール、シルクなどの動物性繊維を使用している布団は家庭での洗濯にあまり向いてないとされています。洗濯をする前に、布団の種類と洗濯表示の確認してください。また、敷き布団は家庭で洗濯できないものが多いですが、湿気がたまりやすいので、綿素材の敷き布団であれば天日干し、ウレタン素材などは日陰干しなどで、こまめに湿気を逃がすことが大切です。気になる場合は後述する専門業者へ依頼しましょう。
掛け布団の洗い方
ここでは、掛け布団の洗い方と洗ったあとの干し方について説明します。
洗い方
洗濯表示に従って一度に大量の水で布団全体に水を通し、汚れを洗い出します。洗濯機はドラム式よりも、縦型の7~8㎏容量の方が適しています。洗剤は、粉よりも液体タイプの方がよいでしょう。また、洗濯機に入れるのは、ひとつまでにするのがポイントです。ほかの洗濯物と一緒にしたり、複数まとめて洗おうとしたりすると、布団に通せる水の量が減るだけでなく、洗濯機内での布団の動きも小さくなってしまうので、汚れが落ちにくくなります。
羽毛布団でも、薄いダウンケットなら洗える場合があります。しかし、水を吸いにくいので、ほかの布団のようにたくさんの水を入れてしまうと、水があふれてしまう可能性があります。洗濯用ネットに入れたダウンケットを少なめの水で洗いましょう。
干し方
洗濯した後の掛け布団は、しっかり乾くまで干しましょう。せっかく洗濯をしても、中まで乾いていない状態で取り込んでしまうと、湿気が溜まり、雑菌が繁殖しやすくなります。乾くまでは4~5時間程度が目安です。
洗えるダウンケットの場合は、生乾きの段階で端を持ってはたくと、中の羽毛がほぐれて偏りが調整されます。生乾きの状態で乾燥機に入れ、乾かすことができるものもあります。洗濯表示を確認してみてください。
カバー類、タオルケットの洗い方
カバーやシーツ、綿素材のタオルケットなどは家庭での洗濯が可能です。直接肌に触れるものなので、こまめな洗濯を心がけましょう。
●洗い方
枕カバーは2日に1回、布団カバー(シーツ)は週に1回、タオルケットは2週に1回程度を目安に洗濯しましょう。
また、刺繍で装飾されたものやデリケートな素材は、洗濯用ネットに入れてから、洗濯表示に従って洗濯してください。
●干し方
カバー類、タオルケットの干し方も布団と同様に、シルクなどの動物性で傷みやすい素材は陰干し、綿などは天日干しといったように、洗濯表示に従って干し、しっかり乾かしてから取り込みましょう。
専門業者へ依頼する
家庭での洗濯が難しい布団でも、専門業者に依頼すると洗濯できることもあります。会社によってサービスは多少異なりますが、大量の水と、専用の洗剤を使ってきれいにしてくれるうえ、特に羽毛布団の場合は平に広げた状態で干す「平干し」という方法で乾燥させることができるので、布団の型が崩れにくくなります。
布団に何かこぼしたり、汚してしまったりした場合だけでなく、家庭での洗濯でダメージを与えたくない布団を使っている場合は利用をしてみるとよいでしょう。
洗濯できない布団を家庭でケアする方法
家庭で洗濯するのが難しい素材の布団を使っている場合でも、ケアをしないまま放置をしていると不潔な状態になってしまいます。洗濯ができなくてもこまめに干すなどの適切な管理が必要です。ここでは日頃から布団を清潔に保つための方法を紹介します。
こまめに干す
素材などの問題で洗濯が難しい場合は、素材に合わせた干し方で布団の湿気を取り除きましょう。羽毛布団やシルクなどの傷みやすい素材のものは陰干し、綿の敷き布団などは天日干しと、種類や素材によって干し方は変わります。洗濯表示の乾燥方法に従ってください。
1日のうち10時~14時が最も湿気が少ない時間なので、この時間帯に干すのがベストです。14時までに取り込まないと、空気中の湿気を布団が吸収してしまうので気をつけましょう。季節や天気などによって干せない日が続く場合は、布団乾燥機や、布団の下に敷く湿気を吸収するドライシートが有効です。
また、ダニや埃の対策として、布団用掃除機をかけるのも効果的です。
除菌スプレーを使う
除菌スプレーを使用するときは、かけすぎに注意してください。かけすぎると布団などがごわつく原因にもなります。
photo:Getty Images
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提供元:布団の洗濯頻度の目安は?|家庭でできる布団のケア方法│フミナーズ