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2024.07.06

東洋医学で見る、寝苦しい夜を熟睡に導く「食材」|下痢がち、雨の日がだるい人に有効な朝食とは


夜11時から深夜1時にしっかり寝ていると、翌日の目覚めも良く、頭もすっきりします。少なくともこの時間には布団に入って横になりましょう(写真:Ushico/PIXTA)

夜11時から深夜1時にしっかり寝ていると、翌日の目覚めも良く、頭もすっきりします。少なくともこの時間には布団に入って横になりましょう(写真:Ushico/PIXTA)

人生100年時代といわれる今、これからは「生活習慣」だけではなく、内臓を鍛え、巡らせる「臓活習慣」が必要です。

女優・モデル・アスリートが心底信頼している尹生花さんの知識が詰まった、初めての健康エッセイ『臓活習慣 - こころとからだを巡らせる!』から、今すぐ生活に取り入れられ、健康に生きるためのヒントをご紹介します。

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夜11時ごろには布団に入る

わたしたちのからだを構成する「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」には、それぞれの臓腑がもっとも活発に働く時間帯が存在し、その時間に合わせた生活が大事です。

なかでも、とくに意識しておきたいことの1つは、夜11時ごろの就寝。遅くとも、日付が変わるころまでには眠ることです。

夜11時から深夜1時は、「胆(たん)」の新陳代謝がもっとも盛んになる時間帯です。胆は、消化に直接かかわる胆汁(たんじゅう)を生成、貯蔵、排泄するところ。

この時間帯にしっかり寝ていると、翌日の目覚めも良く、頭もすっきりします。少なくともこの時間には布団に入って横になりましょう。

そして、血(けつ)を貯蔵する「肝(かん)」の時間である午前1時から3時のあいだには、すでに熟睡していることが大切。この時間帯には、血が貯蔵され、肝の細胞自体も修復されるので、熟睡することで肝をしっかり休ませなければなりません。

これは東洋医学的な観点だけではなく、わたしのこれまでの経験上、実際にこの時間帯にしっかり眠っている人は、肌ツヤもよく、活動的です。

一方で、覇気(はき)がなく、「胆」や「肝」が弱っている人は、せっかく寝ようと思っても、なかなか寝つけないという悪循環も。そんなときは、横になるだけでも血が肝に戻っていきますから、あせらず布団に入りましょう。

紙の本を読むのもいいですね。ただしそこで目に刺激の強いスマートフォンなどを見てしまうと、ますます眠れなくなります。

深夜の11時から3時は 「胆」や「肝」をしっかり 休めるための時間

「冷え」を感じたら放置しない

わたしは、たとえ真夏でも、氷を入れた冷たい飲み物は飲みません。

これは、朝食にスムージーなどをおすすめしない理由と同じで、内臓を冷やしてしまう恐れがあるためです。

実際に、施術においても、本人の自覚はなくとも、からだを触るとかなり冷えている、というケースは多く見られます。もちろん体質にもよりますが、かなりの確率で、ストレスや乱れた生活習慣などにより、現代人は冷えているということを、認識してほしいのです。

「冷え」は免疫を低下させ、内臓の機能を弱めてしまう、とても恐ろしい症状です。慢性的な症状だからと、見過ごすのはやめましょう。したがって、臓活において大切なのは、からだの「冷え」を感じたら、そのまま放置しない、ということ。

白湯を飲む、湯たんぽを使う、自然の太陽光を浴びてからだをあたためる、などができれば良いのですが、素早く対処するという点においては、市販のカイロを使うのも良いでしょう。

その際、腰のうしろ側、尾てい骨の上あたりにある「仙骨(せんこつ)」のあたり、あるいは、おへその真裏にある「命門(めいもん)」というツボのあたりを意識して、あたためてみてください。

また、足の裏に貼るカイロなどを使って、「湧泉(ゆうせん)」というツボのあたりをあたためるのもおすすめです。

(イラスト:『臓活習慣 - こころとからだを巡らせる!』より)

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その上で、自宅に帰ったら、入浴や足湯などで、もう一度、しっかりからだを芯からあたためるよう、心がけましょう。

冷えている自覚がない、または いつものことだと見過ごしてしまう それが「冷え」の怖いところ

夏場の睡眠の質向上に必要な「食材」

寝苦しい夏場の睡眠対策についても、お話ししておきたいと思います。

夏場におすすめなのは、夕食に、からだの熱を冷ます力のある、夏野菜を取り入れること。これは、夏場に睡眠の質が下がる大きな理由の1つに、からだや頭に熱がこもっていることが考えられるためです。

つまり、夕食時に、あらかじめからだの熱を冷ましておくことで、スムーズに就寝できる可能性があるというわけです。

具体的には、冬瓜、トマト、きゅうりなど。お豆腐などもいいですし、食後にスイカなどの果物を、少しだけ食べるのもおすすめです。

ただし、いくら暑くても、果物の食べすぎには注意しましょう。朝ごはんに「スムージーや果物だけ」といったメニューをおすすめしない理由と同じく、からだを冷やしすぎて、別の不調を呼んでしまうからです。

夏場であっても、これだけあちこちでクーラーが効いている昨今では、冷えて血流が悪くなり、逆に夏バテを起こしてしまうこともあります。

「冷やす」のではなく「冷ます」、という感覚を意識しておきましょう。

「冷やす」のではなく「冷ます」 暑い季節でも この感覚を忘れずに

湿気に弱い人は「下痢」になりやすい

からだを診る方の雰囲気、顔色、肌ツヤ、あるいは白髪の位置といった情報から、五臓の状態がわかります。臨床を重ねてきた経験から、傾向として見えてくるものもあれば、見えない「気」を感じ取ることで、伝わってくるものもあります。

たとえば、鼻筋を見ることで「肝(かん)」の弱りを感じることもあれば、小指の長さで先天的な「腎(じん)」の弱りを知ることも。あるいは、ちょっとした顔つきから、無理をしてしまう性格だなとか、雨などの湿気に弱いという傾向もわかります。

頬の肉がたるむ原因は「脾の弱り」

先日は、取材にいらした女性のお顔から、「脾(ひ)」の弱りを感じました。

「脾」は、胃と一体になって消化吸収を司る臓。「脾」が弱ると、東洋医学では昇清(しょうせい)作用といいますが、からだの気(き)や血(けつ)、水(すい)を持ち上げる力が弱くなります。

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そのため、地球の引力に負けるように頬の肉がたるんだり、「脾」は湿度に弱いので、雨の日にはずしりとからだが重くなったり、症状が重くなれば下痢を引き起こすことも。

女性に体調を尋ねてみますと、「わたし、よく下痢になりやすいんです」。雨の日など湿気の多いときは、やはり、やる気も起きないのだそうです。

「脾」のゴールデンタイムは、朝の9時から11時。朝ごはんで摂った栄養が全身に運ばれる時間帯です。ところが朝ごはんを食べない人にその理由を聞くと、「朝食を食べると眠くなるから」とおっしゃる人が多いのです。

そういう人ほど脾が弱いので、最初はおかゆからはじめるなど、より朝ごはんを大切にしてほしいと思います。

下痢をしやすく、 雨の日がだるい人は 朝食から見直す

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提供元:東洋医学で見る、寝苦しい夜を熟睡に導く「食材」|東洋経済オンライン

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