2023.12.07
「87歳現役医師」が健康のため毎日必ず食べる3品|「30年間風邪知らず」「大病経験なし」驚く食生活
87歳になる今日も現役で臨床の場に立つ帯津医師が、毎日必ず食べるものとは(写真:Mills/PIXTA)
「生涯現役で働きたい」「ボケたくない」「寝たきりにならず、最期まで自分の足で歩きたい」と考える人は多いだろう。
日本における代替医療の第一人者である帯津良一医師は、87歳になる今日も現役で臨床の場に立つ。
多忙な日々を送りながらも、87歳まで大病の経験なし、30年間風邪知らずで、最近『1日1分からはじめる65歳からのらくらく呼吸法&気功』を上梓した帯津医師が、「元気と健康の秘訣」を明かす。
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「87歳現役」を支える食生活
前回の記事「『87歳現役医師』が健康のため毎日やる3つのこと」が大きな反響を呼んだと聞き、大変うれしく思っています。
「『87歳現役医師』が健康のため毎日やる3つのこと」 ※外部サイトに遷移します
私は現在87歳ですが、この年齢になってもまったく衰えを感じることなく、むしろ70代より元気になっている気さえしています。
先日、ちょっと走ってみようと思ってジョギングをしてみたのですが、70代のときより長い距離を走れました。
かつては雑誌やネットの取材というと「代替医療」についてや「がん治療」といったものが多かったのですが、最近は私自身の健康法や生活ぶりについて聞かれることが増えました。
中でもよく聞かれるのは「帯津先生は毎日どんなものを食べているのですか?」という質問です。
特に変わったものを食べているわけではないのですが、やはり食事は大事だと思っています。今回は私の普段の食生活についてお話ししたいと思います。
まず、私の1日の食生活からお話ししましょう。
【毎日欠かさない3つのもの(1)】だし汁たっぷりの湯豆腐
朝はほとんど食べません。ココアと昆布茶を1杯ずつ飲む程度。お昼は病院にいるときは、患者さんと同じものを食べます。病院食ですから栄養のバランスはしっかり取れています。
自分の好きなもの、食べたいものをいただくのは夜です。
前回記事に述べた通り、私の夕食は必ず晩酌とともにあります。晩酌のために1日頑張っているようなものです(笑)。
前回記事 ※外部サイトに遷移します
だから夕食は当然ながら、お酒に合うもの、お酒のおつまみとなります。6時に病院の食堂の私専用の席に行くと、食事を作ってくれるスタッフが私の好物をビールとともに並べてくれています。
まず毎日欠かさないのが「豆腐」です。豆腐は私の大好物ですが、冬でも夏でも湯豆腐でいただきます。
このときに使う「昆布で取っただし汁」が私の健康に大いに寄与してくれているのです。
「骨の健康」を意識する
この年齢になると「骨の健康」が大事です。
骨といえばカルシウムですが、カルシウムだけでなくリンも必要です。そしてこの2つが理想的なバランスで含まれているのが昆布だというのです。
そんな話を私の食事を作ってくれるスタッフに話したら、「それなら湯豆腐を作るときに、たっぷりだし汁を作りましょう。そのだし汁をウイスキーのチェイサーにして飲んだらどうですか?」というのです。
それはいいアイデアだと思い、以来、チェイサー代わりに「昆布だし」を飲むようになりました。これが非常にいい。ただの水を飲むよりはるかにおいしいのです。
しばらくすると、まわりのみんなに「先生、髪の毛が黒くなってきたんじゃないですか?」といわれるようになりました。
自分ではあまり気にしていなかったのですが、白髪が多かったのが黒くなってきたのです。「昆布は髪の毛にいい」というのが、少なくとも私の頭では立証できました。
【毎日欠かさない3つのもの(2)】旬の刺身
刺身もほぼ毎日いただきます。
その時々の旬の魚をいただきますが、特に好物なのがカツオです。とりわけ戻りガツオには目がありません。
ニンニクのスライスをつけてパリパリと音を立てていただくのが最高です。
おいしいお酒とともにおいしいつまみを食べるとき、命のエネルギーが大いに高まるのを感じます。
筋力低下や骨粗鬆症の対策のためには、やはりたんぱく質は大事です。
私は魚、豆腐を毎日摂るだけでなく、肉も好物ですからよく食べます。夜は魚ですが、昼、外食になるときは、すき焼き、ステーキ、かつ丼などをいつも注文します。結果的に週に何回かは肉を食べるルーティンになっています。
100歳以上の長寿者のたんぱく質の摂取量を調べると、平均的な日本人に比べ、総エネルギー量に占めるたんぱく質の割合が高く、しかも動物性のたんぱく質の割合が高いという調査結果が出ています。
「長寿者は肉好きの人が多い」と言われますが、それを裏付けるデータと言ってもいいと思います。
飲んでも最後はご飯を食べる
【毎日欠かさない3つのもの(3)】ご飯
1日の晩酌の締めには必ずご飯をいただきます。
近年は「糖質の多いご飯は避けたほうがいい」という意見もあるようですが、昔の人間だからか、飲んでも最後はやっぱりご飯を食べたいのです。
白いご飯も好きですが、晩酌の後はにんじんご飯、筍ご飯、栗ご飯と、旬の食材を使った炊き込みご飯が出てきます。
これもスタッフが作ってくれるのですが、この人の炊く炊き込みご飯が絶品で、晩酌の締めにこれを軽く1杯いただくのが何よりの楽しみです。
私の食生活を紹介しましたが「好きなものを好きなように食べているだけではないか」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
まさにその通りです。「好きなものを少量食べる」、これぞ私の食養生の基本なのです。
逆に言えば、どんなに健康によくても、嫌いなもの、苦手なものを無理して食べる必要はないと思っています。それが体にいい作用を及ぼすとは思えないからです。
食で一番大事なのは「おいしい」という心のときめき
私の苦手といえば生野菜です。私自身は、生野菜はキリギリスの食べ物だと思っているくらいです(笑)。
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初めてハワイに行ったとき、食事に生の葉っぱが山盛りになった大皿が出てきて、あれでハワイの印象がグッと悪くなったほど、苦手です。
食で一番大事なことは「おいしい」という心のときめきだと思います。
このときめきこそが生命のエネルギーを煮えたぎらせ、明日に向かう力を生み出すのだと私は信じています。
みなさんもどうか楽しく、ときめきを持って日々の食生活を送っていただきたいと思います。
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提供元:「87歳現役医師」が健康のため毎日必ず食べる3品|東洋経済オンライン