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2023.11.01

風邪?「秋の花粉症」を疑うべき5つのポイント|ブタクサ、カビ、ダニ…秋はアレルギーの季節


季節の変わり目の咳や鼻水。風邪かな?と思いがちですが、実は秋はアレルギーシーズンだといいます(写真:C-geo/PIXTA )

季節の変わり目の咳や鼻水。風邪かな?と思いがちですが、実は秋はアレルギーシーズンだといいます(写真:C-geo/PIXTA )

鼻水、くしゃみが出て、ノドはちょっと痛いけど、熱はない。これって花粉症? 風邪?とお困りの方が多いのではないだろうか。

実は、秋はアレルギーシーズンなのだが、気づいていない人が多い。今回はこの季節によくあるアレルギーシーンを2つ紹介するので、ぜひ参考にしていただきたい。

症状で見る「秋の花粉症」を疑うポイント

季節の変わり目に咳を伴って鼻水が出ると、風邪かな?と思いがちだ。鼻がつまってしまえば人は寝ている間に口で呼吸するので、ノドも痛くなる。そうなるとますます風邪を疑う人が多い。

だが、この季節にはアレルギーを発症する人も多い。だが、その時々の症状だけでは、区別をつけることが困難で、見過ごされていたりする。とくに「花粉症」といえば、圧倒的に「スギ」のイメージが強いので、この季節に花粉症とは思いもよらないようだ。

風邪のような症状であっても秋の花粉症のこともある。5つのポイントを確認してみていただきたい。

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とくにこの時期、公園や河川敷でレジャーを楽しんでいたら咳がでる、といった症状は、秋の花粉症を疑うべき典型例だ。

春の花粉症はスギやヒノキなど「樹木」が主だが、秋の花粉症は、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど「草」の花粉が問題になる。

ブタクサとヨモギはキク科、カナムグラはアサ科の植物で、河川敷や公園などはもちろん、そして住宅地やオフィス街のちょっとした植え込みなどにも生えている、要は雑草だ。

秋に多い「草」の花粉症、なぜ増えている?

これら草の花粉は、春のスギやヒノキなど樹木の花粉と異なり、遠くまで飛ぶことはないのが特徴だ。花粉の飛距離は数メートルほどに限られる。だから外に出ただけではなんともないのだが、身近なところに生えているし、とくに意識もしないような雑草なので、知らぬ間に近づいて花粉を浴びてしまう。

ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ花粉の飛散時期は8〜10月、飛散のピークは9月だ。ブタクサはいまや沖縄を含む日本全国に分布しているが、もともとは北アメリカから侵入した外来種だ。だから、アメリカでは花粉症といえばブタクサ、というイメージらしい。繁殖力が旺盛なので、公園や道路脇、河川敷など土のあるところならば育ち、花粉をさかんに飛ばす。

日本全国に分布している ※外部サイトに遷移します

しかも、アメリカでは気候変動のせいで、1995年から2015年の約20年間にブタクサの生育に適した期間が2週間から1カ月程度長くなった、とされている。7〜10月とされてきた開花期間が長くなっているのだ。

気候変動により気温の高い時期が長くなり、かつ二酸化炭素濃度が上昇するほど、ブタクサの繁殖には好都合というわけである。

ブタクサ花粉症では、目のかゆみやくしゃみ、鼻水、鼻づまりといった基本症状に加え、咳が出やすい。

ブタクサの花粉は、スギ花粉に比べて半分ほどとサイズが小さいせいだ。スギ花粉が鼻毛などにキャッチされて主に鼻の症状を呈するのに対し、ブタクサ花粉は気管支まで侵入する。そこで気管支の粘膜にアレルギー性の炎症を起こし、咳や痰などの症状を引き起こす。もともと喘息もちの方では、発作が起きたり、咳などの症状が悪化してしまう。

温暖化の進展で、日本でも今後、ブタクサを中心とした秋の花粉症が悪化してくる可能性は高い。

家にいても「衣替え」で秋に増えるアレルギー

さて、秋のアレルギーの危険は、屋外に限ったことではない。屋内でもこの時期、衣替えで冬服や布団を出していたら、咳や鼻水が止まらなくなる人は多い。

この場合、ハウスダストやカビによるアレルギーと考えられる。

カビといえば夏、と思われるかもしれない。確かに夏は高温高湿のため、カビが繁殖する。押し入れや風呂場など、とくに湿気の多いところには目に見える形でカビが生える。気候変動で夏が長くなっており、つまりカビが繁殖する期間も、カビアレルギーの症状がでる時期も長くなっている。

とくに今年はつい最近まで真夏日が続き、エアコンを使っていた期間が長かったことと思う。エアコンの内部は温度差によって結露しているため、カビにとって好環境だ。エアコンから吹き出る空気の中にはカビの胞子(アレルゲン)がたくさん含まれている。外からは見えないから気づきにくいが、内部の清掃が重要だ。

そしてこの長い夏が、秋のアレルギーをひどくさせている。

秋は室内アレルギーの季節でもある。ハウスダストがその原因だ。カビやダニ、さらにダニの死骸やホコリ、ペットの毛、人の髪の毛、フケなどが含まれる。

長い夏は、カビに加え、ダニを長期的に繁殖させる。秋になると死んでしまうが、その死骸さえもアレルゲンなのだ。小さく非常に軽いので、人の動きや空気の流れによって舞いあがり、吸入するとアレルギー症状が出る。

ダニアレルギーの場合は、鼻炎症状にとどまらず喘息に発展することもあるので、注意が必要だ。花粉症対策をしても症状が軽減しない人、外出していないのに症状がある人、むしろ家の中で症状が強くなる人は、花粉症ではなくハウスダストが原因の可能性が高い。

本格的に寒くなる前に、しっかり換気をしながら部屋の掃除を徹底的に行うなど、ハウスダスト対策を強化しておこう。

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提供元:風邪?「秋の花粉症」を疑うべき5つのポイント|東洋経済オンライン

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