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2023.02.16

「決断力が足りない人」は簡単なコツで変えられる|一度試してみたい3つの「日常習慣」


「すぐやる人」になるためのコツとは?(写真:yoshan/PIXTA)

「すぐやる人」になるためのコツとは?(写真:yoshan/PIXTA)

タイパ(タイム・パフォーマンス)という言葉が流行するなど、何をするにも「効率」が求められる昨今。そのような世相のなか、「わかっているけど、行動に移れない」「先送りグセがある」などといった悩みを抱え、息苦しさを感じている人も多いのではないでしょうか。では、どのようにすれば、すぐに動けるようになるのか? 

「すぐにやれないのは、脳の準備不足が原因です」と話すのは、医学博士で「脳の学校」代表の加藤俊徳さん。『1万人を診た脳内科医がすすめる すごい行動力』を刊行した加藤さんに、「すぐやる人」になるためのコツを聞きました。

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比較や選択をする機会を増やすだけでいい

脳には100個を超える神経細胞があり、運動に関する細胞、聴覚に関する細胞、記憶に関する細胞など、同じ働きをする細胞同士が特定の部位に集まり基地を形成しています。

その脳神経の集団がある基地のことを私は「脳番地」と読んでいます。脳全体を地図に見立てて、脳の役割ごとに番地を割り振ったということです。

細かく分類すると120以上あるのですが、大きくは8つに分類されます。

(出所:『1万人を診た脳内科医がすすめる すごい行動力』)

(出所:『1万人を診た脳内科医がすすめる すごい行動力』)

前頭葉にある思考系脳番地は「考える」こと、つまり想像する、比較する、情報を選択する、決断を下す、挑戦する意欲を高める、といった時に働く脳番地です。

8つある脳番地の中では、運動系に次いで「すぐ動ける」かどうかに関係しています。カラダを動かす際には、どう動かすか、どっちに進むかといったことをアタマの中でまず選択しなければなりません。

そのうえで「よし、動こう」と決断して、初めてカラダが動くことになります。つまり、実際に動くまでには

●選択・意思決定する

●やる気を出す

といったプロセスがあり、このプロセスに思考系脳番地が関与しているわけです。

また、一度始めたチャレンジに対して、あきらめずに最後まで続けるという持続力を持たせるのも思考系脳番地です。

この思考系脳番地の働きが弱いと、グズグズと優柔不断で決断できない、モチベーションが高まらない……結果としてアタマが真っ白になって思考停止し、動けなくなるし、動き出しても止まってしまうのです。

思考系脳番地の働きをよくするために効果的なエクササイズは、日常のさまざまな場面で、比較や選択、決断をする機会を増やすことです。

また、思考系脳番地がスムーズに動けるように、思考を邪魔するものを排除するといった工夫も有効です。

やるべきことをやった時に、自分に対してご褒美をあげるというのも、モチベーションを持続させる方法です。

では、具体的なエクササイズを説明していきましょう。

脳番地エクササイズ1:着なくなった服を捨てる

思考系脳番地が強く、「すぐ動く」ができる人は、判断力や決断力があり、それが実行力につながっています。そのため、普段の生活の中でも決断が得意です。

たとえば、「いるもの」「いらないもの」に分けるという判断を常に行っているため、モノを片づけたり捨てたりするのが上手で、家の中が整理整頓されています。

反対に、思考系脳番地が弱い人は決断ができずに、モノがどんどん増えていってしまいます。

そこで判断力や決断力を高めるために、判断・決断する機会をあえてつくってみましょう。

それが「着なくなった服をひとつだけ捨てる」というエクササイズです。

クローゼットにはたいてい、いらない服やもう着なくなった服がいくつか入ってるはずです。

優柔不断な人が、そんなクローゼットの中から捨てるものを全部選び出して、完璧に整理整頓するのはハードルが高いかもしれません。

しかし、捨てる服をひとつだけ決めるのであれば、それほど難しくないですよね。

「このシャツはボロボロだけどパジャマ代わりになる」「このスカートはもう少し痩せたらはける」などとためらってしまうかもしれませんが、そんな迷いを振り切って、決断するのがこのエクササイズの目的です。

「一番古い服」「1年以上着ていない服」などと基準をつくると選びやすくなります。とにかくひとつ選んで捨てることを実行してください。

迷いつつも捨てることで、何となく、スッキリした気持ちになるのではないでしょうか。ひとつ捨てるだけでも、判断力や決断力のエクササイズになるのです。

脳番地エクササイズ2:10秒以内に読みたいところを決める

優柔不断でなかなか決められない人が判断力を身につけるには、数多い選択肢の中からひとつのことを決める機会をたくさんつくるという訓練が有効です。

たとえば、ビジネス書や実用書、マニュアル本など、通読せずともどこから読んでも構わないタイプの本を手に取ってください。

そして目次のページを眺めて、今から読む場所を10秒以内に決めて、実際に数ページ読んでみましょう。

適当にパラパラとめくって開いたところを読むのではなく、ちゃんと目次を見て、読みたいところを自分で決めることが大切です。

どこを読んでも構わないのですから、すぐに決められそうなものですが、優柔不断な人はこれがなかなかできません。

そこは訓練と思って、がんばって10秒以内に読みたいページを決めましょう。

自分にとって興味のある項目はどこか、役に立ちそうな内容はどこに書かれているのかなど、短時間で必死に思いを巡らせることになり、それが思考系脳番地を働かせることになります。

読書以外にも、判断力を高める機会はいろいろありますね。

たとえば外食に行った時は、メニューを端から端まで見てじっくりと検討してから注文するのではなく、パッと見て瞬時に決めるというのはどうでしょうか。

また、インターネットで買い物する時も、何十分もかけていろいろなサイトの複数商品を比較検討するのではなく、5分以内に決定する。

そんなふうに制限時間を設けて決断する経験を積むことで、ダラダラと決められない時間を強制的に終わらせる力が養われます。

脳番地エクササイズ3:1週間、毎日することを決める

思考系脳番地が強い人は目標をきちんと設定し、その目標に向かって強い意志をもって行動するのが得意です。

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『1万人を診た脳内科医がすすめる すごい行動力』(朝日新聞出版) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

トップアスリートの脳は、パフォーマンスの発揮に必要な運動系脳番地や視覚系脳番地と同時に、思考系脳番地が発達している傾向にあります。努力できる脳を持っているから、成功できるということです。

反対に思考系脳番地の弱い人は、目標設定がそもそもあいまいになりがちで、強い意志をもって自分を良い方向へと導いていくことができません。

そういう人に効果的なのが、目標設定の能力を高めるためのエクササイズで、「1週間、毎日することを決める」というものです。

たとえば、

●毎日5キロメートル歩く
●毎日違うお店にランチに行く
●通勤時に毎日本を読む
●毎日1回、SNSに写真を投稿する
●ベッドでスマホを見ない
●毎晩10時に寝る

などなど、無理なく毎日続けられて達成しやすいカンタンな目標で構いません。

自分で目標を決めて、それを達成することで、達成感を味わうことができ、自信につながります。

「毎晩10時に寝たら疲れが取れてアタマがスッキリした」などの効果も得られるかもしれません。

少しずつ目標を高くしていけば、意志の力や目標達成力がどんどん高まっていくはずです。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

やる気が出ない人が疑うべき「ある病気」の正体

うつではないのに「やる気が出ない状態」の正体

40代で「うつ」にならない人のちょっとした習慣

提供元:「決断力が足りない人」は簡単なコツで変えられる|東洋経済オンライン

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