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2023.01.24

「目を洗ってはいけない」眼科医が断言する理由|涙の層を正常に保つのが角膜を守る最善の策


目の病気を予防する、今すぐできる目を守る生活の知恵を紹介します(写真:Ushico/PIXTA)

目の病気を予防する、今すぐできる目を守る生活の知恵を紹介します(写真:Ushico/PIXTA)

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人生100年時代といわれるようになり、健康に気遣って運動したり、食事に気をつけたりしている方は増えてきていると思います。ですが、意外と“目”に関して無頓着な方が多いのではないでしょうか。

眼科外科医の深作秀春氏は、「いまや100歳の長寿の時代といえども、目の寿命は60~70年とずっと短いために、私たちは目の寿命を延ばす工夫が必要です」と言います。深作氏の著書『世界一の眼科外科医がやさしく教える 視力を失わないために今すぐできること』より一部抜粋し再構成のうえ、本稿では目の病気を予防する、今すぐできる目を守る生活の知恵をご紹介します。

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根拠のない目の健康法を信じないこと

近視や疲れ目を治したい、目の不調をなんとかしたいという人が増え、目の簡単健康法が世にあふれています。しかし、医学的に考えると効果のないものばかりなのです。

かけるだけで近視や老眼がよくなるという穴あきメガネは、近視や老眼の人が目を細めると少し見えるように感じるピンホール効果と同じです。しっかりは見えませんし、かけることで近視や老眼が治ることもありません。目を細めても近視や老眼が治らないのと同じです。

特殊な模様や遠くの風景写真などを見ると目がよくなるというのもでたらめです。遠景の写真でも、実際に目との距離は40cmほど。視力調整筋はゆるみません。3Dアートを見ると目がよくなるというのもうそ。

左右の目で角度の違うものを見て、1つの画像として脳に錯覚させる「錯視」という現象で、目の神経と脳の両方がとても疲れます。立体映画を見たあとに疲れた経験はありませんか? 安易な方法に飛びつくと、目の健康を損ないます。

POINT! ピンホールメガネも目にいい絵も根拠がないだけでなく有害なことも!

目は開いているときはつねに外界と直接接触している繊細な臓器です。目を防御しているのは涙だけ。涙は油層と水層とムチン層からなり、この3層で角膜の透明性と平滑性を保っています。この3層の成分を洗い流すのは、脳から頭蓋骨などをはずしてむき出しの状況にしているのと同じです。洗眼はそのくらい危険なことなのです。

洗眼液で洗うのは百害あって一利なし!

プールの洗眼器で目を洗う習慣はもちろん、花粉症対策にカップに入れた洗眼液で目を洗う製品まで出てきて冗談かと思いました。大切な涙を洗い流し、無菌とは言えない水道水や洗眼液で洗うのは百害あって一利なし。目を洗うのは、ゴミや薬物などが入ったときだけです。

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

水泳時はゴーグルをつけ、花粉対策には防塵メガネなどを。マイボーム腺の詰まりの原因になるアイシャドーなどは控えめに。コンタクトを長くつけていると涙の酸素不足で角膜障害を起こすので装用は8時間以内に。涙の層を正常に保つのが角膜を守る最善の策です。

POINT! 涙は最も重要な目の保護層。水道水や洗眼液で貴重な涙を失わないで

目にいい食材というと、すぐにブルーベリーが思い浮かびますが、実は、有用なのはカロテノイドという色素です。

とくに先進国の失明の第1原因である加齢黄斑変性症の予防に重要なのが、ルテインやゼアキサンチンという黄色の色素。緑黄色野菜に多く含まれていて、摂取すると色素が黄斑部に集まります。この黄色の色素は抗酸化作用が強く、活性酸素をとり除くだけでなく、短波長光のブルーライトを吸収して網膜を守ってくれます。

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

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食事で目を守る策

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現代はパソコンやスマホが生活の必需品。しかし光源のLEDは短波長のブルーライトで、網膜障害を起こしやすいのです。

室内の照明や車のライトなどもLEDになりつつあり、今10代の若者が40代になるころには黄斑部の障害が進み、加齢黄斑変性症などの網膜障害の患者が増えるだろうと心配です。

ルテインやゼアキサンチンをとり、あわせてビタミンC+ビタミンEもとりましょう。ターメリックも目を守ります。食事で目を守ってください。

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

(出所)『視力を失わないために今すぐできること』

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POINT! 目にいいのは赤から黄色の色素成分。ルテインとゼアキサンチンが2トップ

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提供元:「目を洗ってはいけない」眼科医が断言する理由|東洋経済オンライン

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