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2022.11.01

初心者でも「1人ラン」満喫できる音楽選びのコツ|イヤホンを使うときは安全なコースを選ぼう


音楽を聴きながら走る人、意外と多いです。“聴きラン”のメリットと注意点を紹介します(写真:topic_kong/PIXTA)

音楽を聴きながら走る人、意外と多いです。“聴きラン”のメリットと注意点を紹介します(写真:topic_kong/PIXTA)

秋のマラソンシーズン真っ只中、コロナ禍が落ち着き、2019年以来3年ぶりにレースを再開する地域も増えてきました。流行りのグリーンやオレンジなどおしゃれなTシャツを着て、最新の厚底ランニングシューズで颯爽と走る。久しぶりのレースを控え、モチベーションアップした市民ランナーをいたるところで見かけるようになりました。

たいていは1人でラン

ところで、街で見かけるジョガー(ランナー)のほとんどは1人で走っています。たまに、夫婦やカップルと思われる男女が楽しそうに会話しながら走る(ランニングデートと呼びます)光景も見かけますが、老若男女を問わずたいていは「おひとりさまラン」です。

なぜでしょうか?

そもそも、いつでも、どこでも、1人でもできる手軽な有酸素運動がランニングです。

たとえば、テニスのような球技だと(壁打ちテニスは別にして)施設を予約し、テニスコートまで出かける必要があります。そして、パートナーと予約した時間を合わせてプレイしなければテニスが成り立ちません。その点、ランニングは違います。思い立ったとき、ちょっとした合間に、ウェアとシューズさえ準備できれば「おひとりさま」で走ることができます。

1人で走っていても、スマートフォンやランニングウォッチなどのランニング系ガジェット(電子機器小物)があれば困ることはありません。近年、ランニングガジェットの進化は著しく、屋外であればどこを走っても走った距離やペース(キロ何分)がGPSによって正確に計測できます。また、電子マネーの機能を備えていれば財布もいりません。喉が乾いたらコンビニに立ち寄って電子マネーで簡単に飲み物をゲットできるのです。

そんな気楽で楽しい「おひとりさまラン」ですが、誰もが感じている問題が1点あります。のんびり走っていると走ることに飽きてしまうのです。

走る目的がストレス解消であれば、行為そのものが気持ちいいので飽きないでしょう。また、頭の中を整理するために走っている場合も、ずっと何かを考えながら走っているので飽きないと思います。しかし、それ以外の場合は飽きることがよくあります。

特に、公園の周回コースなど変わらない景色の中をただのんびり走るときは、ある程度の時間で確実に「飽き」の時間がやってきます。

飽きたときにもランニングガジェットは役に立ちます。スマホは手のひらに収まるパソコン。ニュースも映画もテレビもメールもSNSもなんでも可能です。暇つぶしにスマホをいじるのは電車の中でよくみる光景ですよね。ところが、走りながらスマホの画面をみることは難しいですし、そもそも危険です。

ランニングと相性がいいのは音楽

ランニング中に得ることが可能なのは耳からの情報のみです。たとえば、ラジオを聞く、ポッドキャストを聞くなどで暇つぶしができます。流行りのオーディオブックもベストセラー作品のラインアップが増え、サブスクリプション(定額購読)契約できるのでランニングのお供にいいかもしれません。

でも、ランニングと一番相性がいいのはやはり音楽だと思います。

読者のみなさんはどんな時に音楽を聞きますか?

ちなみに、筆者のお気に入りは、朝食後にリビングルームでほっと一息をついているときに、リクライニングソファでコーヒーを飲みながら聞くクラシック音楽。そして、入浴後に同じソファでお酒を飲みながら聞くジャズやボサノヴァです。

お気に入りのジャンルや音楽は世代によっても違いますが、自分だけの大切な時間にリラックスしたりノスタルジーに浸りたいときなどのBGMは欠かせないアイテムだと思います。

もちろん、1人でゆっくり走るときはほぼ音楽を聞いています。ランニングのとき、クラッシックやジャズやボサノヴァを選ぶことはあまりありません。どちらかといえば、スローテンポなものよりハイテンポで元気が出る音楽が聞きたくなります。

そして筆者が走るときの音楽選びで大切にしているのは「リズム」です。

音楽はメロディ、リズム、ハーモニーという3つの要素で構成されています。さらに歌詞が入ると世界観や情景などのストーリーが膨らみます。

メロディとハーモニーは音楽の雰囲気を作るので、走るモチベーションをあげる要素になると思います。また、走っているときの気分と歌詞がマッチすれば思わず感情が高ぶって頑張れることもあります。

そして、リズムは、ランニング中に聞く音楽のリズムによって「走りやすい」、または「走りにくい」というランニングのパフォーマンスを左右します。もう少し詳しく説明します。

人間が走っているスピード(ペース)はストライド(歩幅)とピッチ(1分間あたりの歩数)という2つの要素で成り立っています。つまり、ストライドが大きくピッチが速いほうがより速く走れます。そして、どちらの要素も変化が激しいより安定しているほうが楽に走ることができます。

ストライドは1メートル未満から身長以上までかなりの幅がありますが、ピッチにはある程度の法則があります(囲みを参照)。音楽のリズムにはBPM(beats per minute:1分間のビート)という単位がありますので、走るときのピッチもBPM(1分間の歩数)として説明します。

ごくゆっくり走っているとき 160~170BPM

安定したジョギングのとき  175BPM前後

少し頑張って走るとき    180~190BPM

ハイピッチで走るとき    190BPM~

この範囲の安定したピッチで走っているときはランニングフォームに無駄がなくなり、より楽に走ることができるのです。逆にピッチが速くなったり遅くなったりすると、その都度走りにブレーキがかかったり急加速になってしまい筋肉に余計な負担がかかります。

ランニング上級者は長年のトレーニングにより、安定したピッチで走り続ける能力を身につけています。一方の初心者は安定したリズムで走ることが苦手なランナーが多いと思います。初心者ランナーでも音楽のリズムに助けてもらうと走りやすくなるのです。

175BPM前後の音楽がおすすめ

リズムを基準に音楽を選ぶことができたら、175BPM前後の楽曲を選んで聞きながらジョギングしてみてください。音楽としてはかなりハイテンポなので探すことが難しければ、半分に割った87~88BPMのものでも同じように楽に走れます。このときは、片足が着地したときにリズムが合うようになります。

アップルミュージックやスポティファイなどの定額ストリーミングサービスでは、ランニングに特化したプレイリストもありますのでお勧めです。

走るリズムが安定したら、呼吸のリズムも気をつけてみてください。

吸う回数と吐く回数は自分が楽だと思う方法で構いませんので、着地をするタイミングと吐く呼吸がピッタリ合うようになるとさらに楽に走れるようになります。たとえば、“素早く吸う→素早く吸う→しっかり吐く”を、「スッ、スッ、ハー」のような感じで繰り返します。

音楽を聴きながら走るときのイヤホンには注意してください。

なかでも、周囲の音が聞こえなくなるノイズキャンセル型のイヤホンを使って公道を走る場合、車やバイクが近づいてくる音が聞こえないので事故に巻き込まれる危険があります。

音楽を聴きながら走るのは公園内のランニングコースだけにするなど、確実に安全な場所を選ぶことをお勧めします。

ところで、日常のトレーニングではなくマラソンのレース中に音楽を聞きながら走っているランナーもたくさん見かけます。フルマラソンでは5時間以上も走り続けますが、沿道の応援もエイドステーションもお祭り的な要素もあるので「飽きる」という点においては日常とは違うと思います。

以前、市民ランナーにレース中に聞く音楽についてインタビューしたことがあります。

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この連載の一覧はこちら ※外部サイトに遷移します

「レース前の緊張をとるためにリラックスする音楽を聞いている」「前半はいつも力みがちなので自分の走りに集中できる音楽を聞いている」「30キロを過ぎて脚がつらくなったときに元気をもらうパワーソングを聞いている」

という回答でした。ちなみに、パワーソングで一番人気だったのは、ZARD「負けないで」でした。サビのフレーズはまさに最後の力を振り絞って走るランナーに向けた歌詞そのものですね。読者の皆さんもそれぞれのパワーソングを見つけて走ってみてはいかがでしょうか。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

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提供元:初心者でも「1人ラン」満喫できる音楽選びのコツ|東洋経済オンライン

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