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2022.09.02

人生うまくいく人は「やる気」を絶妙に操っている|目標達成までのモチベ維持に必要な4つの視点


「やる気」を使いこなし、3日坊主のサイクルから抜け出すヒントを解説します(写真:JADE/PIXTA)

「やる気」を使いこなし、3日坊主のサイクルから抜け出すヒントを解説します(写真:JADE/PIXTA)

ダイエット、仕事の資格取得、健康のための運動。何をするにしても、必ず立ちはだかるのが、やる気である。「やる気が自然と起きてくれないかな」と思っているうちは、結局は3日坊主のサイクルから抜け出すことはできない。

「重要なのは、やる気の正体を知り、そして科学的な研究に基づいてやる気を使いこなすこと」。そう語るベストセラー作家の星渉氏が著書『神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り』から、3日坊主のサイクルから抜け出すヒントを解説する。

前回記事:日本人に「やる気を失わせた」コロナ禍2年の大罪

『神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り』 クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

日本人に「やる気を失わせた」コロナ禍2年の大罪 ※外部サイトに遷移します

「誠実な人」が人生成功する科学的な裏づけ

早速ですが、1つ問題を出したいと思います。

私たちが人生で欲しい結果を得るために「最も必要な要素」とはなんだと思いますか?

この問いに対しての答えを2016年の計量経済学の研究が明らかにしてくれています。

イギリスと、アメリカで数万人の子どもにIQテストを行い、さらに数十年後に全員に収入状況と健康状態のチェックを行いました。

そして、そこから、人生の成功に最も必要なことは「頭のよさ」ではなく、「誠実性」であることがわかったのです。

ここで言う誠実性とは、目先の欲望に負けず大事なことに「コツコツと取り組める能力」のことを指しています。

夏に向けてのダイエットも、仕事で必要な資格試験の勉強も、はたまたそれ以外の私たちの人生に関わるどんな出来事もコツコツとやり続けられるかどうかが最も結果に影響を与える、ということが科学的な調査で明らかになっているのです。

では、あなたは「コツコツ」と続けることは得意でしょうか? いつも3日坊主になってしまう方も多いのではないでしょうか?

なぜ、私たちは3日坊主にいつもなってしまうのか? どうしたら、そこから抜け出せるのか?を説明しましょう。

なぜ、人は3日坊主から抜け出せないのか?

私たちが3日坊主から抜け出せないのは、さまざまな要因がありますが、その中でも大きく分けて2つあると私は考えています。

(1) WHY思考の欠如

1つ目が、なぜそれを続けたいのか?という理由の欠如です。

なんとなく夏だからやせたい。なんとなく資格を取りたい。と思って、ダイエットや資格取得のための勉強に臨む人と、今年ウェディングドレスを着るから、やせたい。資格を取らないと昇格が1年遅れるから、絶対に資格を取らなければならない、という人。

どちらのほうが「継続的に努力ができるか?」は、明らかでしょう。

3日坊主で終わってしまう人の多くが、この「なぜ、自分はこれをやり始めるのか?」という部分が曖昧なまま始めてしまっているのです。

努力を継続して、自分が望む結果を得たいのなら、始める前の0日目が肝心です。その地点で一度立ち止まり、自分はなぜダイエットをしたいのか? なぜ、資格勉強をするのか?という理由を明確にすることから始めるのです。そうするだけで、継続性はだいぶ変わってくるはずです。

目標の難易度でやる気を保つ

(2) 難易度ミスマッチ

継続できない、3日坊主になってしまう2つ目の理由が、難易度が適切ではない、ということです。

難易度が適切ではないというのは、自分にとって、これからチャレンジすること(ダイエットや資格試験の勉強)が、簡単すぎたり、難しすぎるということです。

2016年のコロンビア大学の研究が、被験者本人が「なんとかできそうだ」(目標達成できそうだ)と感じる難易度の目標を設定すると、最もやる気が出るということを明らかにしています。

夏に向けてのダイエットに置き換えるなら、プールに行くまでの1カ月で10キロやせよう!だと、難易度が高すぎて早々に諦めてしまう。反対に、100gだけやせよう!だと、簡単すぎてやる気が出ない、ということになります。

この研究では、適切な目標の難易度として、どんなに難しくでも成功確率が50%程度がいいとしています。逆に、自分の感覚として、目標達成できるのが五分五分よりも難しく感じる場合は、目標設定の難易度が適切ではない合図だと思って、目標を見直すと3日坊主を回避できる確率が高まるはずです。

なぜ、自分がこれをしたいのか?という理由を明確にし、適切な目標の難易度に調整する。これだけでも、あなたの継続力=誠実性は大幅に改善されるでしょう。

対応策と新習慣で3日坊主を抜け出す

そのうえで、最後に2つだけ、あなたが2022年の下半期に確実に3日坊主を抜け出して、思いどおりに生活するための方法をお伝えしたいと思います。

(1) 誘惑プランニング

最初にお伝えするのが「誘惑プランニング」です。この方法は、前述した「WHY思考の欠如」を補う役目をしてくれます。

誘惑プランニングとは、何かを始める前に、継続して行動をするのを妨げる要因を予測して、あらかじめ対応策を決めておく、という方法です。

なぜ、私たちが継続できないのか? それは、継続するのをやめたくなったときに、どう対応するのかを決めていない、もしくは、「もうやめようかな」と心が弱っているときに対応策を考えてしまうからです。

心が誘惑に惑わされているときに、その誘惑に対抗できる手段を考えられるわけがありません。仮に思いついたとしても、実行に移せるだけの気力は残っていないでしょう。

だからこそ、「先に」どんな誘惑があるのか?を想定して、「先に」対応策を決めておくのです。

あとは、その誘惑がやってきたときは、誘惑に対抗するのではなく、決めた対応策を実行するだけです。

赤信号になったから止まる、のように、○○という誘惑がきたから、■■する、というようにです。

これで誘惑に負けることも、“無策”で臨んでいるときよりは減り、あなたの継続力はより強いものになるでしょう。

(2) 自分を疑うことを新習慣にする

何かの目標を達成するには、目標を宣言したほうがいい、と聞いたことがある人も多いかもしれません。しかし、実はそれは逆効果である可能性があるので、今日からその考えは捨ててください。

宣言するのではなく、自分を疑う問いかけをしたほうが、目標達成率が高くなることが科学的な研究でわかっています。

イリノイ大学の研究で、自分の考え(目標)に対して、ポジティブな思考で語りかけるよりも、疑問形をぶつけたほうが、事前の準備、段取りがうまく行くことがわかりました。

何かを始めるのに、事前の準備と段取りがうまく行くなら、当然継続する確率も高くなります。

なぜなら、例えば、夏に向けてダイエットするぞ!と宣言するのではなく、「夏までにダイエットすることができるだろうか?」とすることで、現実的な解決策を考えるようになるからです。

目標を宣言するのではなく、疑問形にすることによって現実的な道筋を考え(難易度の適切化)、事前の準備と段取りがうまくなる(誘惑プランニング)のですから、今回お伝えした要素をすべて実行できるようになると言えます。

目標は宣言するのではなく、自分に疑問形にして目標を投げかけてみる。これを新習慣にすることをオススメします。

頼るのは「やる気」ではなく「メカニズム」である

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『神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り』(SBクリエイティブ) クリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

多くの人が何か行動を起こすのに、必要なのは「やる気」だと勘違いをしています。しかし、重要なのは「やる気そのもの」ではなく、やる気が起こるメカニズムを導入することです。

やる気が起きるメカニズムを理解し、実践すれば、いつ起きるかわからないやる気に頼ることもなくなり、思いどおりに自分を動かしやすくなります。2022年下半期は3日坊主を卒業したあなたになれるよう応援しています。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

成功する人は「自己否定する力」が凡人と違う

「すぐやる!」が習慣化する5つのアプローチ

「何をやっても続かない人」が言いがちな言葉4つ

提供元:人生うまくいく人は「やる気」を絶妙に操っている|東洋経済オンライン

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