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2022.08.08

更年期は高血圧になりやすい?〜原因・症状・対策をカンタン解説〜


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「更年期になると高血圧になりやすいと聞いたのですが本当ですか?」

本記事では、更年期の高血圧について、原因・症状・対策をシンプルに解説していきます。

最後まで読んでいただければ、更年期の高血圧について知ることができますので、ぜひお付き合いください。

編集&執筆者情報:こちらをご覧ください ※外部サイトに遷移します

そもそも更年期とは

更年期は、閉経の5年前から5年後までの10年間の期間のことです。

そして閉経は、月経が永久に停止した状態です。月経が来ない状態が12ヶ月以上続いた時に、1年前を振り返って閉経と判断します。

日本人の平均閉経年齢は約50歳と言われています。ただし早い人では40代前半、遅い人は50代後半と個人差が大きいです。

参考記事:血圧の平均を知ろう〜年代別にまとめました〜 ※外部サイトに遷移します

更年期に起こりやすい症状

更年期に起こりやすい症状の中でも、症状が重く日常生活に支障が出る状態を更年期障害と言います。

では、更年期障害の代表的な症状をいくつか挙げておきますね。

[身体的な症状]

ほてり、のぼせ、発汗、めまい、動悸、頭痛、肩こり、冷え、痺れ、疲れやすい、など

[精神的な症状]

気分が落ち込む、イライラする、眠れない、意欲が低下する、など

更年期障害は症状がたくさんあることが特徴です。

他の病気による症状ではない、ということを確認することが必要なので、症状が出たかもしれないと思った時は病院を受診することも大切です。

更年期と血圧の関係

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なぜ血圧が上がるのか

閉経が起きて更年期になると、エストロゲン(※)というホルモンが減少します。

※エストロゲンは女性らしい体つくりをサポートするホルモンのこと

そしてエストロゲンが減少することによって、血圧が上がる要因となる『肥満』『食塩摂取の増加』『血管を拡張させる力の減少』が起こるのです。

(1)肥満

エストロゲンが減少することで、自律神経(交感神経と副交感神経のバランス)に乱れが生じます。

交感神経は脂肪細胞と深い関わりを持っていて、交感神経のバランスが崩れることで肥満に繋がる可能性があると言われているのです。

(2)食塩摂取の増加

エストロゲンは食欲を抑えてくれる働きがあります。

そのため更年期になりエストロゲンが減少すると、食欲が増加し食事の量も増えることがあります。食事の量が増えると、食塩の摂取量も増加してしまうのです。

(3)血管を拡張させる力の減少

エストロゲンは血管を拡張する働きを持っています。

エストロゲンが減少することによって血管の拡張が抑えられて、血液が血管を流れるときに普段より圧がかかり、血圧が上がってしまうのです。

更年期高血圧の数値や診断基準を紹介

一般的な高血圧の診断基準は、収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上の場合です。

更年期における高血圧でも、基本的にはこの値を目安に考えてもらって大丈夫です。

ただし、更年期高血圧はホルモンバランスや更年期障害の症状によっても左右され、血圧の数値は不安定になります。

『更年期になって血圧が上がった』『最近血圧の数値が上がったり下がったりするのが気になる』というあなたは、一度医療機関を受診してみることをオススメします。

更年期高血圧の症状について

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更年期高血圧は、めまいや動悸などの更年期障害の症状と一緒に起こることが多いと言われています。

更年期を過ぎたら治る?

更年期が過ぎて自律神経の乱れが改善されると、血圧の変動も落ち着いてくると考えられます。

ただし更年期血圧になったときに放置せず、きちんとした対応をしておくことが大切です。

更年期高血圧の治療や対策

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更年期高血圧に対する治療の基本は生活習慣の見直しです。

これは、更年期の高血圧に限らず一般的な高血圧と同じになります。

バランスの取れた塩分控えめの食事、適度な運動、肥満の予防、禁煙や過度の飲酒を控えることが大切になります。

生活習慣を改善しても血圧が高い場合は降圧剤を内服することもあるので、かかりつけ医などに相談しましょう。

病院では何科に行けばいい?

更年期障害については婦人科で診てもらえることが多いです。病院によっては更年期外来があるところもあります。

更年期障害を伴う高血圧が心配なあなたは、婦人科を受診してみると良いかもしれません。

また、血圧に関していえば内科で診察してもらうこともあります。

「私はどこで診てもらうべきなの?」と思ったあなたは、一度かかりつけ医やお近くのクリニックを受診して、より適切な医療機関を紹介してもらうというのも方法の一つです。

漢方薬やサプリは良いのか

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血圧を下げたり更年期障害を抑えたりするために医療機関でも漢方が処方されることもありますので、状態によっては漢方薬が効果的である場合もあります。

ドラッグストアやインターネット通販でも、血圧を下げる漢方薬やサプリを見かけることがあります。

これらも効果はあるかもしれませんが、自己判断で色々内服する前に、一度医師に飲んでも良いかを相談してみると良いでしょう。

参考記事:女性は40代から糖尿病になりやすい?〜原因や初期症状など分かりやすく紹介〜 ※外部サイトに遷移します

まとめ

それでは本日のまとめです。

〇更年期は閉経の5年前から5年後までの10年間の期間

〇エストロゲンが減少することが更年期高血圧の要因となる

〇更年期高血圧は更年期障害と一緒に現れることが多い

〇血圧を下げるためには、生活習慣の見直しが大切

以上です。

女性は誰しもが通る更年期。あなたが感じている更年期の不安が、本記事で少しでも軽減できると嬉しいです。

■参考文献

公益社団法人日本産科婦人科学会(2018):更年期障害(2021.6.21参照) ※外部サイトに遷移します

中村敏子(2018):女性の高血圧管理(妊娠、更年期の管理を含む),日本臨床,76(8),1340-1346
鈴木洋通(2020):女性の高血圧治療,診断と治療,108(4),507-512

執筆者:副編集長 白石香代子

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山口県立大学家政学部栄養学科卒業後、人材業界を中心にセールスやコンサルタントとして交渉力・語彙力など幅広いコミュニケーションスキルを培う。その後、中国大連にて日系企業のフードアドバイザー、日本人学校の食育セミナー講師として活動。現在、H2株式会社とクリニックでの栄養士業務、特定保健指導を兼任。その他、中国高齢者施設の栄養監修なども手掛けている。管理栄養士、東京糖尿病療養指導士の資格を保有。

記事提供:H2株式会社

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提供元:更年期は高血圧になりやすい?〜原因・症状・対策をカンタン解説〜|【シンクヘルスブログ|H2株式会社】

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