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2022.07.22

紫外線による身体への「深刻な影響とその予防法」|正しいケアを身につけて「日焼けとシミ」を防ぐ


紫外線がもたらす悪影響は、肌のシミだけではないようです(写真:SAMURAI/PIXTA)

紫外線がもたらす悪影響は、肌のシミだけではないようです(写真:SAMURAI/PIXTA)

異例の早さで梅雨明けとなった今年のこの時期は、すでに夏本番の気候であり紫外線の量もピークを迎えつつあります。太陽の光は紫外線、可視光線、赤外線の3つで構成されており、さらに紫外線(UV)は波長が長い順にUVA、UVB、UVCに分けられます。

波長とは、光を波の形として表したときの波ひとつぶんの長さのことであり、これが長いほど細胞障害などの身体への影響は少なくなりますが、皮膚の深いところまで届いてしまう性質を持ちます。反対に、波長が短いほど細胞傷害など身体への影響が強くなりますが、その作用は皮膚の浅いところに留まります。現在私達に届く紫外線はUVAとUVBが主となっており、波長が短いが影響力の強いUVBがシミや皮膚癌に主に関わっています。

今回は、紫外線による身体への影響とその予防法についてお伝えしたいと思います。

日焼けとそれに伴うシミ

紫外線によるトラブルの代表は、やはり日焼けとそれに伴うシミがまず挙げられます。よく晴れた夏の日に外出すると日焼けをすることは広く知られていますが、皮膚が赤くなりやすい方や、真っ黒になる方など、日焼けの様子は人によってさまざまです。この違いは、日焼けに2つの種類があることが深く関わっており、紫外線を浴びた後に皮膚が赤くなることを「サンバーン」と呼び、その後黒くなることを「サンタン」と呼びます。

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サンバーンは紫外線による皮膚の火傷であり、熱湯等による火傷と同様に肌が赤くなります。ヒリヒリとした痛みを伴い、皮膚が剥けることもあります。よく「日焼けをすると肌が赤くなりやすいです」という方がいらっしゃいますが、これはサンバーンの症状が強く出ていると言えます。こうした日焼けは、色白の方、すなわち後述するメラニン色素という紫外線を吸収する黒い色素が皮膚に少ない方によくみられます。

サンタンは、紫外線を浴びてから数日で、皮膚にあるメラノサイトと呼ばれる細胞から黒いメラニン色素がつくられ、これが表皮に溜まることで肌の色が黒く見える日焼けのことです。

メラニン色素は紫外線をよく吸収するため、次なる紫外線に備えた身体の防御機構とも言えます。通常は数週間から数カ月かけて肌の表面に垢の一部として排出されて元の肌色に戻りますが、紫外線を長期間浴びることで過剰にメラニン色素が作られ続けたり、加齢等で皮膚のターンオーバー(代謝)が落ちてしまうことで排出ができなくなったりすると、黒いメラニン色素が皮膚にどんどん蓄積してしまいます。その結果がいわゆる「シミ」と呼ばれるものです。

シミは皮膚科でのレーザー治療を行うことや、生活習慣を整えて皮膚の代謝を促進しゆっくりと薄くすることも可能ですが、どちらも手間と時間がかかるためシミを作らないように紫外線を避けることが大切です。

「SPF」と「PA」の違い

UVカットの帽子や日傘、スカーフやアームカバーを使うほか、日焼け止め(サンスクリーン剤)を肌の露出があるところにしっかり塗りましょう。日焼け止めにはよく「SPF50 PA+++」というような表記がされており、SPFはUVBに、PAはUVAに対する防御効果を表しています。どちらも値が大きいほうが防御効果も高いですが、その分肌へのダメージが大きいため、1日中炎天下で外出する際は数値の高いもの、洗濯物を干すだけであれば数値を抑えたものを使うといったような、日焼け止めの使い分けが大切です。塗るタイミングは外出前のほか、汗をかいたらこまめに塗り直しましょう。近年は化粧品の成分にもUVカット効果のあるものが多く販売されていますが、化粧下地と日焼け止めの重ね塗りも効果的です。一緒に塗る場合はメイクの前に日焼け止めを薄く塗りましょう。

それでも日焼けをした場合は、いわゆる火傷と同様に日焼けした部分を冷やすことが効果的です。皮膚の炎症を速やかに鎮めることで、メラニン色素の生成を抑えることができます。

なお、日焼け止めは夏の晴れた日に塗るイメージがありますが冬でもUVAは夏の半分程度の紫外線量があり、また春先から紫外線量は一気に増加します。したがって可能であれば1年を通して日焼け対策を行いましょう。スキンケアを毎朝されている方は、そこに日焼け止めを塗るステップをひとつ、追加できれば習慣になりやすいです。

ほかにも、紫外線の影響としてよく心配されるものに皮膚癌があります。特にUVBは身体への影響が強く、細胞のDNAに傷をつけてしまう場合があります。細胞は自身の傷を修復する機能がありますが、何度も修復を繰り返すと傷の治し間違い(突然変異)が起こり得ます。その結果、癌の発生に関わる部分が刺激されてしまうとその細胞を元にして皮膚癌が生じてしまうのです。

皮膚の中に留まっている段階で治療すれば手術で綺麗に取り去ることができるため、何よりも患者さんの早期発見が大切です。一見ほくろやシミのように見えても、サイズが大きくなる、表面がザラザラ・ゴツゴツする、色がまだらなど、今あるほくろやシミと違う、気になる症状があれば早めに皮膚科を受診しましょう。

白内障のリスクも

さらに、紫外線を眼に浴び続けると水晶体にダメージが蓄積することで、白内障のリスクも高まります。皮膚癌も白内障も、シミ予防と同様に紫外線を避けることが基本的な予防策となります。特に晴れた日はもちろん、眩しくない曇りの日でも紫外線は地上に届くため、帽子やサングラス等で眼の保護をしましょう。

このように、美容や健康のために悪いものとされがちな紫外線ですが、実は身体にとって良い面もあります。体内に必要な栄養素であるビタミンDは紫外線によって作られるほか、アトピー性皮膚炎や乾癬といった皮膚科疾患の一部は紫外線を当てることが治療となっています。

紫外線とは1年を通して付き合っていく必要がありますが、まずは夏真っ盛りのこの時期を、正しいケアを身につけることで健康に乗り切っていきましょう。

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提供元:紫外線による身体への「深刻な影響とその予防法」|東洋経済オンライン

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