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2022.05.17

高齢者の免許更新に運転技能検査が義務付け、対象となるのは?


【画像出典元】「shutterstock.com/Syda Productions」

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目次

・対象者は誰?
・運転技能検査はどんな内容?
・安全運転サポート車(サポカー)限定免許も同時に開始予定

高齢者による運転事故が多発する中、2022年5月13日より、高齢者に関連する道路交通法の一部が改正されます。

違反歴のある75歳以上の高齢者が免許更新をする場合、「運転技能検査」を受ける必要があり、半年の期間中に合格しないと免許失効されます。

高齢者やその家族の方は知っておきたい、免許更新事情について解説します。

対象者は誰?

【画像出典元】「 buritora- stock.adobe.com」

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2022年5月13日より、免許更新時のルールが変更され、違反歴のある75歳以上の高齢者には「運転技能検査」が免許更新時に必要となります。違反歴がなければ75歳以上であってもこの検査を受検する必要はありません。警察庁の推計では受検対象は年間約15万人になるとのこと。

具体的には、過去3年間に以下のような違反を犯した75歳以上の人が対象となります。​※

※「過去3年間」とは、特定誕生日(免許証の有効期間満了日の直前の誕生日)の160日前の日の前3年間

・信号無視
・通行区分違反
・車両通行帯違反等
・速度超過
・横断等禁止違反(法定横断等禁止違反、指定横断等禁止違反)
・踏切不停止等
・遮断踏切立入り
・交差点右左折方法違反等(交差点右左折方法違反、環状交差点左折等方法違反)
・交差点安全進行義務違反等(交差点優先車妨害、優先道路通行車妨害等、交差点安全進行義務違反、環状交差点通行車妨害等、環状交差点安全進行義務違反)
・横断歩行者等妨害等
・安全運転義務違反
・携帯電話使用等

運転技能検査はどんな内容?

続いて、運転技能検査で行う試験内容について解説します。

コースを走り、試験をする

【画像出典元】「あんみつ姫- stock.adobe.com」

【画像出典元】「あんみつ姫- stock.adobe.com」

運転技能検査では、免許センターや教習所のテストコースを走行し、助手席に同乗した試験官が運転を採点します。

ちなみに、70歳以上の人が運転免許更新時に行う高齢者講習でもテストコース走行がありますが、これは試験ではありません。一方、今回の運転技能検査は試験となりますので採点が行われます。イメージとしては自動車教習所の卒業検定や仮免検定に近いものとなります。

採点のしくみ

【画像出典元】「 Andrey Popov- stock.adobe.com」

【画像出典元】「 Andrey Popov- stock.adobe.com」

運転技能検査の採点は減点方式で行われます。100点満点でスタートし、速度超過-10点、一時不停止-10~20点、信号無視-40点のように、ミスがあると減点されます。合格ラインは、普通免許は70点以上、2種免許は80点以上となります。つまり信号無視のようなマイナス点の大きいミスをすれば一発で不合格となります。

不合格になったらどうなるの?

運転技能検査に合格しないと違反者は免許更新ができません。そのまま合格せずにいると免許が失効され、車を運転できる資格を失います。今後も車を運転したい場合、何としても合格しなければなりません。

何度も受験可能?

運転技能検査は、免許更新日の6カ月前から受験可能です。この6カ月の間は何度でも繰り返し受験することができます。一回の検査手数料は3550円です。6カ月のうちに合格できないと、免許更新をしないものとして扱われ、免許が失効されます。

安全運転サポート車(サポカー)限定免許も同時に開始予定

2022年5月13日より、運転技能検査に加えて、「安全運転サポート車(サポカー)限定免許」という新たな免許制度もスタートします。

安全運転サポート車(サポカー)限定免許とは?

【画像出典元】「shutterstock.com/ambrozinio」

【画像出典元】「shutterstock.com/ambrozinio」

安全運転サポート車(サポカー)限定免許は、高度な安全運転サポート装置を備えた車両のみを運転できる免許です。免許証には「普通車はサポートカーに限る」と記載されます。

運転できる車両は、以下2つの条件のいずれかに該当する車両です。

・2020年度以降に製造され、自動ブレーキとペダル踏み間違い時の加速抑制装置の両方の性能認定を国土交通省から受けている車(後付けした車両は対象外)
・「時速40km/hで走行時、前方に止まっている車に追突しない」など、新たな保安基準を満たす自動ブレーキを搭載した車

現状、この条件に該当するサポカーは、国内8メーカー、合計約300型式であり、現在普及しているサポカーのごく一部にとどまっています。サポカー補助金などの対象となっている車両であっても、そのすべてが該当するわけではありません。

対象者は?

安全運転サポート車(サポカー)限定免許は、既に運転免許を所持している人が対象です。高齢になり運転技能に不安があるが、日常的に車を使用しているため、免許の返納はできるだけしたくない人などを利用者として想定しているようです。

どうやって取得する?

免許センターなどで、本人の申請により、限定免許に移行できます。

サポカー以外を運転したらどうなる?

安全運転サポート車(サポカー)限定免許に移行した後、対象となっているサポカー以外の車両は運転できなくなります。運転した場合は、交通違反に該当し、違反点数は2点、懲役3カ月以下などの罰則も規定されています。

このように2022年5月より、高齢者をとりまく免許事情が大きく変わります。違反した高齢者は運転技能検査に合格しないと運転免許が失効しますので、期間中に合格しなければなりません。労力や費用も発生しますので、そうならないためにも普段から違反をしないことがこれまで以上に大切になります。

記事提供:ウェブマガジン「mymo」

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