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2022.03.31

「高血圧に気づいていない人」が知らない真実|「生活習慣の改善」とは何をすればいいのか


ご自身の血圧を、いま一度見直す方法をお伝えしていきます(写真:stpure/PIXTA)

ご自身の血圧を、いま一度見直す方法をお伝えしていきます(写真:stpure/PIXTA)

高血圧は、命に関わる疾患である脳心血管病(くも膜下出血や心筋梗塞など)の最大の危険因子です。現在日本では3人に1人が高血圧といわれていますが、適切に血圧コントロールされている人は多くありません。原因としては、そもそも自分が高血圧かどうか知らないことや、診断されても生活習慣を改善したり処方薬を自己中断したりといったことが挙げられます。今回は、ご自身の血圧をいま一度見直す方法をお伝えしたいと思います。

高血圧の定義は血圧測定の値が140/90mmHg以上と言われています。ちなみに左の数字は収縮期血圧、右の数字は拡張期血圧とよばれるものです。血圧が120/80mmHgを超えて高くなるほど脳心血管病のリスクが高くなると言われており、これ以下の数値であることが望ましいとされます。

「白衣高血圧」や「仮面高血圧」という現象

ただし、血圧の評価は1日のうちいつ測るか、どこで測るかによって違います。家庭ではリラックスしているため血圧が低いが病院では周囲の患者や医療者がいるため緊張してしまい血圧が高くなる「白衣高血圧」や、反対に家庭では血圧高めだが診察室では低くなる、まるで仮面を被っているような「仮面高血圧」という現象が知られています。仮面高血圧の原因は、家庭では血圧上昇の原因のひとつとなる喫煙を頻繁にしていることや、朝に降圧薬を飲むことで家では血圧が低いが昼過ぎに病院で測ると効果が切れていて血圧が高く出てしまう、といったことが挙げられます。

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このように、家庭と診察室の血圧は大きく異なる場合があるため、医療機関での測定や健康診断での一時的な血圧のみで安心することなく、普段から自宅でも習慣的に血圧測定を行うことが大切といえます。

測り方は静かな室内で、イスに座るなど少し安静にしてから血圧計を使います。またタバコやアルコール、カフェインは血圧上昇の効果があるため測定前は摂取を控えましょう。測定の回数は朝晩2回測ればじゅうぶんですが、医師の指示(入浴前など)があった場合はそれに従いましょう。さらに、頭痛やめまいなど気になる自覚症状があった場合も血圧を測り、どのようなときにその症状が出たのかをメモしておくと診察に役立ちます。

では、実際に高血圧と診断されたとき、血圧のコントロールとして生活習慣の改善が効果的であるとよく言われますが、具体的にはどのようにすればよいのでしょうか?

日本人の高血圧の特徴は食塩摂取量の多さであるため、まずは減塩が有効な対策です。現代日本人は1日約10gの塩分を食べていると言われていますが、これは食塩制限の目標である1日6g未満と比較してはるかに大きい値です。普段から味の濃い食事を摂っていると舌が塩味を感じにくくなり、より濃い味付けの料理を食べるようになった結果、知らず知らずのうちに食塩摂取量が多くなってしまいます。しかし、逆に塩分制限によって味覚が改善するという報告もあるため、今からでも減塩を意識した食事に切り替えましょう。

方法としては、料理中に食塩を入れるのではなく、食卓で塩を振ることで少ない塩分でも塩味を感じやすくなります。また、わさびやにんにくなどの香辛料・香味野菜、ごま油やオリーブオイル、酸味のある調味料、香ばしく焼いた食材といった塩味以外の味覚を料理に取り入れることで、塩分控えめでもおいしく食事を食べることができます。野菜や果物に含まれるカリウムは血圧上昇を抑える効果があるため、積極的に食べることも推奨されています。ただし、腎臓に問題があると医師から言われている方はカリウムの摂取を控える必要があるため注意しましょう。

寒い環境では血圧が高くなる

また、食事以外にも日常生活で行える高血圧対策はいくつもあります。運動では、ランニングなどの有酸素運動に降圧効果が期待できます。運動の程度は、自身が「ややきつい」と感じる程度の負荷で30分程度は行いましょう。

さらに寒い環境では血管が収縮して血圧が高くなるため、洗面所やトイレ、脱衣所に暖房設備をそろえておくことで家庭での血圧管理ができます。心理的・身体的ストレスも高血圧の原因になるため、職場や家庭のストレス軽減、じゅうぶんな睡眠の確保、頑固な便秘の解消(いきみによるストレス)といった対策も有効です。

ここまで血圧を下げる観点からお話をしてきましたが、実は血圧の下げすぎも健康によくないことが報告されています。これは血圧が高すぎても低すぎても疾患リスクが上がることから、横軸に血圧、縦軸に疾患リスクとしてグラフを書くとあたかもアルファベットのJの字のようになるため「Jカーブ現象」と呼ばれています。これは、血圧が低すぎると心臓の筋肉に十分な血流が行き渡らなくなり、結果として心疾患が増えることが原因とされています。また急激に血圧が上がる、または下がることも脳心血管病のリスクを高めるとも言われています。したがって血圧コントロールは緩やかに、かつほどよく行うことが重要といえます。

高血圧は、なかなか自覚症状として現れないため、無意識のうちに脳心血管病のリスクが高まっている場合があります。気になる方は日々の血圧を記録し、一度医療機関で目標血圧を相談することをおすすめします。先に述べたような生活習慣の改善は高血圧の治療だけでなく予防としても有効ですので、ぜひ実践してみてください。

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提供元:「高血圧に気づいていない人」が知らない真実|東洋経済オンライン

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