2022.03.23
「目標を言葉で書く」こそが成功を引き寄せる理由|成功したリーダーや大金持ちの共通点とは?
成功したリーダーや大金持ちは共通して目標を自分の言葉で書くことをやっています(写真:metamorworks / PIXTA)
「目標」は人生の道しるべ。資産10億ドルを超える「ビリオネア」であるアンドレス・ピラ氏は、成功したリーダーや大金持ちは、共通して「自分の目標を立てている」と言います。
それも、あいまいな目標ではなく、鮮明に色づけして視覚化することが重要だそう。氏の著書『ホームレスから大富豪になった人がお金を無限に増やした方法』より、理想の未来を実現するための「目標設定のエクササイズ」を公開します。
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成功したリーダーや大金持ちの共通点
ジャック・キャンフィールド、ドクター・ジョー・ヴィターレ、ブライアン・トレーシー、ナポレオン・ヒルといった巨匠たちのような成功したリーダーや大金持ちの間には、ある共通点がある。
それは、自分の目標を言葉にして書くことだ。目標を書くことの効果は、研究でも証明され、巨匠たちも推奨し、さらに私自身も実際に経験している。成功したいなら、これは絶対に外せない条件だ。私自身も毎年、その年のうちに達成したい目標を101個書き出している。効果は絶大だ。
親しい友人でもあるW・クレメント・ストーン(シカゴ出身の実業家)が、かつてこんなことを言っていた。
「目標の明確さは、あらゆる達成の出発点である」
まさに彼の言う通りだ。人は目標がなければ道に迷ってしまう、さまよえる存在だ。自分がどこに向かっているのかもわからない。
高名な著述家でラジオ司会者のアール・ナイチンゲールは、目的地と、そこにいたるまでの航路をはっきり知っている人間が舵を握っているのなら、その船は99パーセントの確率で目的地にたどり着くだろうと言っている。逆に、水先案内人もいなければ、舵を握る人間もいないような船は、おそらく港を出ることもできない。
しかし、たいていの人は、自分の目標について尋ねられると、よくわからないと答えたり、ぼんやりとした目標はあっても、言葉ではっきりと説明できなかったりする。
私がビジネスで成功できたのは、目標設定のエクササイズを通して、夢を見る方法と自分の目標を見つける方法を、従業員たちに教えてきたおかげもあるだろう。エクササイズの中身を紹介しよう。
<目標設定のエクササイズ>
1.人生で望まないものをすべて書く
2.もう何も思い浮かばなくなったら、最後の項目の下に線を引く
3.新しい紙を用意し、今度は正反対のリストをつくる
たとえば、望まないもののリストに「貧乏になりたくない」と書いたのであれば、新しいリストには「金持ちになりたい」と書く。「孤独になりたくない」と書いたのであれば、「パートナーがほしい」と書く。「病気になりたくない」に対しては「健康になりたい」「一生ここにいたくない」に対しては「旅をして新しい物事を見たい」というように、前のリストとは正反対のことを書いていく。
4.正反対のリストができたら、また新しいリストをつくる
今度は「今日、始められることは何だろう?」と考え、思いついたことを書いていく。このリストをつくることで、人生で望むことに、より具体性を持たせることができる。
たとえば「自分が楽しめて、お金持ちになれるような行動で、今日始められるものは何だろう?」と考えたり、あるいは「もし孤独になりたくないなら、いい出会いがありそうな活動、仕事、趣味のうち、今日できるものは何だろう?」「もし健康になりたいなら、健康を増進してくれ、自分も楽しめるスポーツや運動は何だろう」と考えたりする。
目標設定がもたらす大きな効果
5.目標達成に向けた現実的な行動計画を立てる
「今日できること」のリストが完成したら、その中から一番やりたいことを5つ選び、目標達成に向けての現実的な行動計画を立てる。それが終わったら、次にやりたいことを5つ選び、ここでも行動計画を立てる。それを最後までくり返し、すべての項目で目標達成の期限を決める。
6.進捗状況に合わせて内容や期限に修正を加える
最終リストを見やすい場所に保管して、行動を起こしてから進捗状況に合わせて内容や期限に修正を加えていく。
7.具体的な行動計画を伴う目標設定を行う
人生で望まないものと、それを望むものに変える方法を考えると、現実的で、具体的な行動計画を伴う目標設定を行うことができる。さらに、前向きに生きる姿勢を養うこともできるだろう。これは単なるポジティブシンキングではない。目標設定の効果は科学的にも証明されている。
従業員と個別に面談を行い、目標設定について話をすると、従業員の士気が上がり、さらにパフォーマンスも向上する。
私の会社のあるトップクラスの社員は、6年前に入社したとき、仕事の目標も、人生でやりたいことも特にないという状態だった。しかし勉強熱心ではあったので、私の教えを貪欲に吸収し、最終的に92個の目標を決めて実際に行動を起こした。そして6年以内に、92個のうち83個をすでに達成している。
目標はあいまいではいけない。理想の現実を創造するには、理想の未来を鮮明に色づけして、視覚化する必要がある。
「お金持ちになりたい」や「健康になりたい」だけでは不十分だ。どちらも単なる出だしの一文でしかなく、そこから目標の詳細な描写につなげていかなければならない。新しい目標を決めるときは、必ず次の3つの質問に答えるようにしよう。
目標設定に必須な3つの質問
1.そのモノ、あるいは経験は、実際に受け取ったら具体的にどんなふうに見えるだろう?
2.それを達成するまでにどれくらいの時間がかかるのか?
3.それを達成したときに自分はどう感じ、どう行動するか?
答えの例をあげよう。
私はお金持ちになりたい。まず今年の年収を5万ドル増やすことを目標にし、どんなに遅くても今から4カ月以内に達成する。その5万ドルが手に入ったら、私は安心、幸せ、喜びを感じるだろう。家族を養い、借金を返すことができる。
目標を決め、目標を達成した自分を鮮明に思い描けば、人生のチャンスを増やすことにつながる。目標を達成する「方法」を理解しておく必要はない。
ただ、自分がほしいものと、それを手に入れたときの自分の気持ちを、明確にイメージしておけばいいだけだ。
私は、理解のない人に自分の夢の話はしない。私は”大きく考える”おかげで、ほとんどの人が不可能だと考えるようなものを手に入れてきた。
相手を選ばず自分の夢を打ち明けていたら、たいていの人から「そんなことは不可能だ」と言われていただろう。「あなたにそんなことはできない」「そんなものは手に入らない」「そんな人にはなれない」と。こういう種類のネガティブさは、私の人生に必要ない。
これまでの経験からいえば、目標を話していいのは、目標達成を助けてくれるような人たちだけだ。そのため、家族に目標を話さなかったことも何度もある。
もちろん家族のことは愛しているし、私が何に挑戦しようと彼らがサポートしてくれることはわかっている。だが、たとえ一瞬でも私を疑うような状況に彼らを追い込みたくはない。そのため、目標は自分の胸の中にしまっておく。
やりたいと思ったことは何でも達成できる
たいていの人は挑戦に否定的だ。だが、やりたいと思ったことは何でも達成できる。
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それを疑う人を見返してやろうという気持ちは、私にとってつねに大きなモチベーションになっている。あなたにも同じことができる。私はそれを願っているのではない。ただ事実として知っているだけだ。
達成したいことの細部まで鮮やかに思い描き、行動を起こせば、あなたを疑う人たちが間違っていたことを証明できるだろう。
私と一緒に彼らを見返してやろう。これ以上、胸のすくことは他にない。ネガティブな感情を向けられたら、それを自分に火をつける燃料にしよう。情熱は成功への推進力だ。
あなたにはできる。目標がどんなに大きくても、どんなに難しくても、他の人に何と言われようと関係ない。心の奥底で、自分は成功できると信じよう。
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提供元:「目標を言葉で書く」こそが成功を引き寄せる理由|東洋経済オンライン