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2022.02.03

仕事が進まない!「電話とメール」即対応は不要だ|電話はオワコン?時間泥棒からいかに逃げるか


仕事中の電話やメール、即対応しなくていいと言います。その理由は?(写真:AndreyPopov/iStock)

仕事中の電話やメール、即対応しなくていいと言います。その理由は?(写真:AndreyPopov/iStock)

「すぐ行動に移せない」「人に時間を奪われる」……多くの人が時間を無駄にしたことへの悩みを抱きがちだ。そんな人たちに向けて、30年間、起きている時間すべてを時間割に落とし込み、労働時間は半分・収入を数倍にした経営コンサルタントの藤井孝一氏が、カンタンかつ画期的な時間管理術を提案。今回は仕事中の電話やメールとのほどよい距離感について、藤井氏の著書『すぐ動けない人のための時間割仕事術』から一部を抜粋・再構成してお届けする。

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電話は昭和のメディア

人の都合でふり回されるものの中でも、電話は最たるものの一つです。こちらの都合に関係なく、いきなりかかってきて先方の用件を告げられるのですから、これほど暴力的なものはありません。電話が迷惑なのは、一つには集中力が途切れることです。くだらない用事だと、「時間を返してくれ」と叫びたくなります。

さらに電話が行ったり来たりして、効率が悪いことこの上ありません。電話がかかってきたとき、自分はいなかったのでかけ直したら、今度は相手がいなかった。そのくり返しはとても非効率的で、うんざりします。

〝時間泥棒〞だと私は思います。

ただし、電話に出るかどうかは「自分で管理できるもの」の中に入ります。会社にかかってきた電話にまったく出ないというのは無理だとしても、極力出ないでいることはできるからです。

私の会社では、仕事が忙しかったら、固定電話には出なくていいルールになっています。家にある固定電話も、ほとんどがセールスか特殊詐欺まがいのものが多いので、とうとうはずしてしまいました。今は携帯電話だけで用事がすんでいます。

今でも、打ち合わせの最中に、いきなり部下に電話をかけて、「あの件だけど」などとしゃべり出し、あれこれと指示を出して、電話を終えると「もう解決したから」と、得意そうにアピールする人がいます。電話で即解決するのが格好いいというイメージがあるのでしょうか。バブルのころならいざ知らず、今はそんな時代ではありません。

電話は〝昭和のメディア〞と言えそうです。今や電話でビジネスをすることは時代遅れになりつつあるのかも知れません。

記録が残らないことも問題です。効率的に仕事をすることを考えたら、電話は撲滅の対象とさえいえます。

携帯電話にかかってきた電話はどうしたらいいのでしょうか。固定電話と同じです。基本的には出ません。用件があれば留守番電話に入っていますから、時間のあるときに対応します。どうしても緊急のときは、相手のほうがなんとかするものですし、チャットですます場合もあります。

それでもなりふりかまわずかけてくるセールスの電話などは着信拒否します。そうやって「電話に出ない人」というイメージを固定化するのです。そうすれば、よほどのことがない限り、電話は鳴りません。

緊急の連絡だったらどうする?

「緊急対応を要する電話だったらどうするのか」というご意見もあるかと思います。でも、そもそもすべての電話に出ることは可能でしょうか? 接客中、移動中、会議中、打ち合わせ中など、勤務中であってもどうしても電話に出られないことはあるはずです。

そのときは、留守番に用件を入れてもらって、後で折り返し電話をするしかありません。これで問題が発生することはほとんどないと思います。あとは、折り返し電話をするまでの許容時間の問題です。

午前のものは午前中に、午後のものは17時までに折り返しすることが必要と考えるなら、1日に2回、時間を決めて留守番電話を確認して、折り返しかければ十分です。1時間以内に折り返しが必要なら(こういう人はめったにいないと思いますが)1時間に一度留守番電話を確認して対応すればいいでしょう。

また、緊急電話をかけてくる相手は、たいてい決まっています。例えば、直属の上司や、大事な取引先、家族です。そういう人とは緊急時の連絡手段をあらかじめ共有しておくといいでしょう。それで連絡がきた場合は、よほどの緊急だとして出ればいいと思います。

もちろん、大事なプロジェクトの契約日や、大規模なイベントの日、子どもが熱を出しているときなど、1分1秒を争う対応が必要な電話がかかってくる可能性が高いことがあらかじめわかっているときは、この限りではありません。臨戦態勢で携帯電話に対応できるように臨みましょう。

いずれにしろ大事なことは、いつ何時かかってくるかわからない電話に、かかってくるたびにいちいち対応することを避けることです。いったん留守番電話に残してもらい、こちらのペースで折り返ししましょう。これが、時間泥棒から、自分のペースを守る方法です。

メールも四六時中チェックする人がいます。まるで暇さえあれば冷蔵庫をのぞく人のように、暇さえあればメールを見る人です。受信したら、すぐにわかるように、ポップアップなどを設定にしている人もいます。見れば、返信したくなるものです。

しかし、いちいちメールチェックと返信をくり返していると、そのたびに集中力が途切れます。その結果、作業効率が落ちて肝心の仕事が進まなくなります。まさに他人に振り回されている状態です。

ですからメールも見る時間を決めて、まとめて処理しましょう。私の場合は、朝9時、12時半、17時と1日3回しかメールを見ないことにしています。そして、見たらその場ですぐに返信してしまいます。あとで返信しようとためてしまうと、忘れる場合もあるし、「あのメール、どこだっけ?」と探す手間も出てくるからです。

だからメールは見たら、即、その場で返す。その習慣をつけておくといいでしょう。チェックと返信の一連の作業に割く時間はそれぞれ30分と決め、それを一日の時間割に組み、その時間内に終わるように心がけています(もちろん、例外はあります)。

「1時間以内に返信」は都市伝説

一方で、メールは受け取ったら1時間以内に返信するのがビジネスマナーだという人がいます。しかし、私はほとんど〝都市伝説〞だと思っています。そんなに常時メールをチェックし、返信していたら、仕事に集中できません。

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文章もなるべく短くすることを心がけましょう。長く書いても読んでもらえません。そっけない感じにならないかと心配する人もいますが、仕事ですからベタベタする必要はないでしょう。どうしても気になる人は、カスタマイズしたひと言、例えば「今日は雨ですね」とか「朝から寒いですね」など「今日」だとわかる言葉をつければ十分だと思います。

最近はみなさんツイッターやLINEやメッセンジャーなどでコミュニケーションを取る機会が増えているので、あまり長いメールも時代遅れです。

先ほど電話は〝昭和のメディア〞と言いましたが、メールは〝平成のメディア〞です。そう考えると、LINEやツイッター、メッセンジャーなどのSNSは、いまのところ〝令和のメディア〞といえるかもしれません。時代に応じたメディアを効率的に使いこなし、非効率な古いメディアの比重を下げていくようにしましょう。

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提供元:仕事が進まない!「電話とメール」即対応は不要だ|東洋経済オンライン

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