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2021.11.26

地味につらい「カラダの冷え」に有効な4つの対策|冷えた手足には「お腹や背中の温め」が効果的


身体の冷えの原因はさまざまありますが、大きく4つに分けられます(写真:zon/PIXTA)

身体の冷えの原因はさまざまありますが、大きく4つに分けられます(写真:zon/PIXTA)

今年は11月でも暖かい日が多い印象ですが、少しずつ冬の足音が近づいています。

寒い時期の健康問題として相談が多いものはやはり、身体の冷えです。冷えの原因はさまざまあり、大きく(1)下半身型(2)四肢末端型(3)内臓型(4)全身型の4つに分けられます。

今回は、それぞれの特徴と対応策についてお伝えします。

セルライトで身体が冷える

(1)足先~脚全体やお尻が冷える「下半身型」

この冷えは血流の低下が主な原因であり、加齢によって血管が細くなること、運動不足で血行が悪くなること、デスクワーク中や就寝時に長時間同じ姿勢が続くことによって起こります。

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太腿やお尻はもともと脂肪が多く、冷えやすい場所ですが、ここに運動不足や血行不良によって老廃物や余分な水分が蓄積すると「セルライト」という物質が作られます。このセルライトが毛細血管やリンパ管を圧迫することで、血流やリンパ液の循環が妨げられ、さらに身体が冷えるという悪循環につながります。

下半身型の冷えの対策は、運動不足と血行不良の解消です。特にふくらはぎの筋肉は「第2の心臓」とも呼ばれており、意識的に鍛えたり、マッサージをしたりすることで血行を良くすることができます。階段の昇降やスクワットに加え、下半身の筋肉を中心としたマッサージを心がけるほか、デスクワークで長時間同じ体勢が続く場合は、時々立ち上がって歩くことで、血液が滞らないように注意しましょう。

(2)手足の冷えがメインの「四肢末端型」

秋冬の寒い環境下では身体はまず、内臓を温めようとします。このとき、身体の中心で産生される熱量が運動不足や食事量不足で少ないと、交感神経がはたらき、手足の血管を収縮させて血流を優先的に内臓のほうに回そうとします。その結果、身体の末端に十分な血液が行き渡らず、手足が冷えてしまうのです。

冷えた手足を手袋やカイロ等で一時的に温めても良いのですが、根本的な対策は内臓を温めることですから、腹巻やカイロ、入浴によってお腹や背中をしっかり温めることが効果的です。また、筋肉が多いほどより多くの熱を産生することができるため、運動によって筋肉量を増やしましょう。

なお、ダイエットでの過剰な食事制限にも注意が必要です。食事の消化吸収で生じる熱が少なくなるほか、基礎代謝が下がることによる身体の冷え((4)全身型)にもつながるからです。

(3)手足など身体の表面に冷えが現れない「内臓型」

胃腸症状などが出ることではじめて冷えがわかることから、隠れ冷え性とも呼ばれています。原因は自律神経(交感神経)の乱れといわれています。交感神経がうまくはたらかないと、②の四肢末端型とは逆に、末端の血管が収縮せず、内臓がうまく温められなくなり、体内の冷えにつながります。この冷えの対策は冷たい食べ物や飲み物を控え、温かい食事を意識して摂ることです。生姜や唐辛子、根菜類など身体を温める食材を取り入れるとさらに効果的でしょう。またストレスの少ない生活や、規則正しい生活を心がけることで自律神経のはたらきを整えることも重要です。

(4)文字通り、身体全体が冷える「全身型」

基礎代謝が低下する高齢者の方々で多くみられます。対策は基礎代謝の改善であり、バランスのよい食事や、適度な運動習慣が効果的です。運動はラジオ体操のような、全身を動かすような運動がよいでしょう。その他、甲状腺の機能低下によって代謝が低下している場合もあるため、生活習慣を変えても冷えが続く場合は内分泌科への受診をおすすめします。

女性の生理とも密接な関係がある

ここまで一般的な身体の冷えについてお話ししてきましたが、冷えは女性の生理(月経)とも密接な関係があります。月経では、プロスタグランジンというホルモンの作用によって子宮が収縮し、経血が体外に排出されます。この子宮収縮がいわゆる生理痛とよばれるものです。このとき、子宮やその周囲が冷えていて血流が悪くなっていると、子宮の動きも鈍くなり、身体はより多くのプロスタグランジンを分泌することによって子宮収縮を促そうとします。これによって子宮収縮がより強くなり、生理痛もよりひどくなるのです。また、月経では基礎体温が女性ホルモンの働きによって低くなっていることも生理痛に拍車をかけています。

したがって、生理痛の対策はまず普段から身体を温めることが重要となります。タイプとしては②四肢末端型の冷え対策を参考にしていただければと思います。女性は男性に比べて筋肉量が少ない傾向にあるため、通勤時に階段を使う、室内でスクワット等のエクササイズをするなど運動習慣をつけましょう。なるべく冷たい飲食物の摂取を避けることも大切です。これらは普段から続けることが難しくても、生理前に行うだけでも効果があります。

それでも生理痛がひどい場合は、まず内臓である子宮を温めるために下腹部にカイロや腹巻きをあてましょう。下腹部以外にも、腰の下のほうにカイロをあてることで効果が出る方もいます。腰とお尻の間には仙骨という骨盤を形作る骨があり、この部分を温めると骨盤内の臓器、すなわち子宮も温めることができます。なお、上記はあくまで生理痛を一時的に軽減する方法であり、つらい生理痛は我慢せず、婦人科を受診しましょう。

よくある身近な悩みでありながら、なかなか治らない身体の冷え。ご自身の冷えのタイプはどれにあてはまるかこの機会にチェックし、ぜひタイプ別の対策を行ってこの寒い時期を乗り切っていきましょう。

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提供元:地味につらい「カラダの冷え」に有効な4つの対策|東洋経済オンライン

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