2021.09.30
40代おとな女子の分かれ道!老け顔防止のため食事でできることとは?
「なんだか最近急に老けてきた…?」
40代は、美しく年を重ねるか老け込んでしまうかを左右するとても大切な時期。
イライラ憂鬱な気分が続きどんよりした表情で、実年齢より老けて見られてしまうなんてことは、なるべく避けたいですよね。女性の老けの原因の一つとして、加齢とともに女性ホルモンの分泌が低下していくことが挙げられます。では、女性ホルモンの健全な分泌を保つために食事でできることはあるのでしょうか。
今回は、女性ホルモンに注目した毎日の食事でできるエイジングケアについて、管理栄養士が解説します!
そもそも女性ホルモンって何者?
女性ホルモンとは主に“エストロゲン”と“プロゲステロン”の二つのホルモンのことを指します。これらのホルモンは月経・妊娠出産などに大きく関わり、生涯を通して女性の心と体に影響します。お肌のハリつやを保つ、気持ちを安定さる、女性らしい体を作る、などの美に関わるのは主にエストロゲンです。一方プロゲステロンは“お母さんホルモン”とも呼ばれるように、乳腺の発達や子宮の調整など、妊娠出産に欠かせない働きをしています。
そんな女性ホルモンですが、40代半ば~50代に大きな転機がやってきます。卵巣の寿命すなわち更年期に入ると、エストロゲンの急激な減少が起こるのです。更年期は、女性にとって月経が停止して妊娠能力を失うばかりでなく、ホルモンバランスの変化により、「疲れやすい」「肩こり・腰痛・手足の痛みがある」「冷えやすい」「怒りやすく、すぐイライラする」「寝付きが悪い、眠りが浅い」など心身にさまざまな影響を及ぼします。個人差はあるものの、これらは体だけではなくメンタルヘルスにも大きく関わるので、体の老化に留まらず表情や行動にも影響を及ぼし、内面からもエイジングを加速させてしまう可能性があります[1-3]。
女性ホルモンをコントロールするには
では、女性ホルモンの分泌量を増やせば良いのでは?と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、結論からいうと生涯を通した女性ホルモンの分泌量を増やすのは不可能です。なぜなら、女性が一生のうちに分泌する女性ホルモンの量は限られているからです。老け顔を予防して、生き生きと年を重ねるためには女性ホルモンの増加を目指すのではなく、減少に対しての対策を予防的にしていくことが大切です。女性ホルモンのコントロールは環境や生活習慣などさまざまな要因に影響を受けると言われています。そのなかでも、私たちが普段の生活で手軽にできること、その大きな柱となるのが食事です[1-3]。
女性ホルモン分泌をサポートする食べ方
女性ホルモンのための特別な食事は存在しません。しかし健全な分泌をサポートする食べ方をすることはできます。そのためには次の二つのことを意識しましょう。
バランスの良い食事
バランスの悪い食生活は女性ホルモンに良くないとされています。1日3食決まった時間に主食、主菜、副菜を揃えて食べると、自然に栄養バランスが整いやすくなります。その中で三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)をバランスよくとることや、野菜・海藻・キノコ類をたっぷりとることを心がけましょう。乳製品や果物も毎日取り入れられると良いですね。何をどれだけ食べれば良いかの簡単な目安は、食事バランスガイドで確認することができるので活用するのもおすすめです[4]。
女性ホルモンに似た働きをする成分の摂取
豆腐や納豆、味噌、醤油などの食品で日本人に馴染みの深い大豆には、大豆イソフラボンという成分が含まれます。この大豆イソフラボンは女性ホルモンと構造が似ているため、エストロゲンが減少してきたときに、その代わりとなり同じような働きをすることで女性の美と健康をサポートします。低脂質で、たんぱく質やカルシウムなど体に必要な栄養素も大豆からとれるので、日々の献立に取り入れるのがおすすめです。
※ただし大豆イソフラボンは毎日過剰にとりすぎると健康へ悪影響を及ぼす可能性が示唆されています。大豆製品ばかりを摂りすぎないよう心がけましょう[5]。
食事を味方に、素敵な未来へ繋がる40代を
いかがでしたでしょうか。食事のほかにも、質の良い睡眠や適度な運動も女性ホルモンの健全な分泌を促すとされているので、合わせて見直せると良いですね。いつまでも若々しく笑顔で年を重ねるために、今からできることを続けていきましょう。
【参考文献】(全て2021年7月15日閲覧)
[1]厚生労働省「e-ヘルスネット|更年期障害」 ※外部サイトに遷移します
[2]厚生労働省「働く女性の健康応援サイト|女性ホルモンとライフステージ」 ※外部サイトに遷移します
[3]厚生労働省「女性の健康推進室ヘルスケアラボ|女性のライフステージと健康の特徴」 ※外部サイトに遷移します
[4]厚生労働省「食事バランスガイドについて」 ※外部サイトに遷移します
[5]農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」 ※外部サイトに遷移します
[6]内閣府食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」 ※外部サイトに遷移します
【プロフィール】管理栄養士 甲斐かなみ
こころの悩みをお持ちの方に向け、食事とマインドのサポートにより、安定したメンタルで自分らしく生きやすくなるパーソナル栄養カウンセリング講座『しあわせメンタル食講座』を主宰。自身の精神科病院での勤務経験や、女性ならではのライフステージの変化で感じたメンタル不調の経験から、 薬や病院に頼らずメンタルを安定させたい方へサポートを行う。栄養カウンセリング、コラム執筆、監修、セミナー講師等、幅広く活動中。
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