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2021.09.27

パンダは暑がり「産室22度」で過ごす双子の成長記|生後3カ月で5kg超、歯も生え寝返りも上手に


生後3カ月になった双子パンダの様子をお届けします。写真はサークル内で過ごす雄(手前)と雌の赤ちゃん。9月6日。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

生後3カ月になった双子パンダの様子をお届けします。写真はサークル内で過ごす雄(手前)と雌の赤ちゃん。9月6日。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

上野動物園で双子のジャイアントパンダが生まれて、9月23日で3カ月を迎えました。体重はどちらも5kgを超え、歯も生えてきています。寝返りも上手にできるようになりました。

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雄と雌の双子の赤ちゃんパンダはすくすく育っている。体重は、9月21日(90日齢)に雄が5000g、雌が5200gとなった。生まれた頃は、雄が0日齢で124g、雌が1日齢で146gだったので、それぞれ約40倍、約35倍に増えている。

上野動物園 双子パンダの体長・体重

Source: 上野動物園が発表した数値を基に筆者作成 • (注)9月21日測定分から体重計を変更したため、50g刻みでの表記となっている

Source: 上野動物園が発表した数値を基に筆者作成 • (注)9月21日測定分から体重計を変更したため、50g刻みでの表記となっている

A Flourish chart ※外部サイトに遷移します

体重測定の際は、桶に赤ちゃんを入れていたが、大きくなったので、9月21日はバケツに入れて量った。

バケツに雄の赤ちゃんを入れて体重測定。9月20日(89日齢)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

バケツに雄の赤ちゃんを入れて体重測定。9月20日(89日齢)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

歯が生えていることも9月20日に初めて確認した。オス、メスともに左下の犬歯が生えている。メスは左上の臼歯も確認できた。

雄の赤ちゃんの口腔内をチェック。左下の犬歯が生えている。9月20日(写真:公益財団法人東京動物園協会提供)

雄の赤ちゃんの口腔内をチェック。左下の犬歯が生えている。9月20日(写真:公益財団法人東京動物園協会提供)

赤ちゃんがいる場所は静かだ。一般公開にスムーズに移行できるよう、今のうちに人の声や物音に慣れさせる目的で、9月16日から日中のみラジオを流している。

体重や体長のほか、生理的な状況(心拍数・呼吸数・腹部体表温・経皮的動脈血酸素飽和度:SpO2)も問題ないと上野動物園の職員は見ている。同園が8月16日に撮影した動画には、赤ちゃんパンダの体に聴診器をあてる様子や、小さなしっぽから心拍数などをはかる様子が映っている。

この時の心拍数は152~153。人間の新型コロナウイルス対策でも参考にされているSpO2は98%だった。SpO2は、血液内の酸素が十分に多ければ100%に近い数値を示す。これらの数値は、双子が10日齢の時からはかっている。

ちなみに海外の動物園では、出産前の雌のパンダに超音波検査をして、妊娠しているか事前に判明させることがあるが、上野動物園は実施していない。なるべく母体に負担を与えないようにするためだ。

体長測定される雌の赤ちゃん(左)とそばで動く雄の赤ちゃん。9月13日(82日齢)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

体長測定される雌の赤ちゃん(左)とそばで動く雄の赤ちゃん。9月13日(82日齢)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

10~15日で双子を入れ替え

『「すり替え作戦で育児」双子パンダ誕生の舞台裏』で紹介したとおり、双子には「入れ替え保育」を採用している。パンダの母親は通常、1頭しか育てない。そこで、母親が産室で1頭を育てている間に、もう1頭を職員が保育器などで育て(人工保育)、適切な時期に赤ちゃんを入れ替えることにより、2頭とも母親に育てさせる方法だ。

上野動物園の双子を入れ替える間隔は徐々に延びている。当初は毎日入れ替えていたが、その後は約1日おきに。7月中旬以降は約5日にした。これには理由がある。

双子が母親のシンシン(真真)と一緒にいる時は乳房から母乳を飲むが、人工保育の時は母乳に人工乳を加えたミルクを7月1日から飲んでいる。飲む量が増えて、母乳だけでは足りなくなったためだ。双子が人工乳に慣れないうちに母乳100%に戻るよりも、ある程度慣れてからのほうが良いと職員は判断。入れ替える間隔を約5日に延ばした。

『「すり替え作戦で育児」双子パンダ誕生の舞台裏』 ※外部サイトに遷移します

保育器内で哺乳瓶からミルクを飲む雄、9月6日(75日齢)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

保育器内で哺乳瓶からミルクを飲む雄、9月6日(75日齢)。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

人工保育時に母乳に加える人工乳の割合は、少しずつ増やしていった。そして雌は7月22日から、雄は7月27日から、全量が人工乳になった。1頭が1日に飲む人工乳の総量は、8月中旬時点で、多いと300ml以上に達した。飲む時は哺乳瓶を使う。

誕生直後はシリンジ(針のない注射器)で飲ませていたが、少量ずつしか飲めないため、早い段階で哺乳瓶に変えた。いずれは、職員の手を借りずに、お皿から飲めるようになるだろう。

双子がシンシンと一緒にいる時は、引き続き乳房から母乳を飲んでいる。

双子を入れ替える間隔は8月下旬以降、さらに延びた。飼育員が母子の状態を観察しながら、10~15日間ほどを目安に入れ替えている。

排泄の際は、シンシンが舐めて排泄を促してあげている。人工保育の時は、職員がお湯であたためた脱脂綿で肛門の周りをやさしく刺激して、糞を出している。双子が自力で排泄できるかどうかは、現時点で明確になっていない。

双子の成長に伴い、人工保育の場所が変わった。双子はシンシンと一緒にいない時、当初は保育室にある保育器で過ごしていた。だが体が大きくなったので、8月27日に保育器から外に出して、同じ保育室内に設置した「サークル」の中に移した。

サークルは1.5×1.5mの広さ。脱出できないように囲いがある。ペット用ではなく、人間の赤ちゃん用として販売されているものだ。サークル内には、園内で販売している、シャンシャンがモデルのぬいぐるみを置いている。まだ目が見えていない可能性もあり、「何かに抱きつきたがるようです」(上野動物園の大橋直哉教育普及課長)

サークル内で過ごす雄(手前)と雌の赤ちゃん。シャンシャンがモデルのぬいぐるみもある。9月6日。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

サークル内で過ごす雄(手前)と雌の赤ちゃん。シャンシャンがモデルのぬいぐるみもある。9月6日。画像は動画からの切り出し(画像:公益財団法人東京動物園協会提供)

サークルがある保育室の温度は現在、20度ほどに設定している。産室の設定温度も22度で涼しい。パンダは暑さが苦手なためだ。

ただ、生まれて間もないパンダの赤ちゃんは違う。毛が生えておらず、自分で体温を調節できないので、母親に抱いて温めてもらう必要がある。シンシンもずっと赤ちゃんを抱いていた。

人工保育の時は、シンシンに温めてもらえない。そこで双子の誕生直後は、保育器内の温度をなんと35度に設定していた。

ひっくり返り、鳴き叫んで助けを求める

双子は着実に成長している。寝相は、誕生直後は伏せ寝で、生後2週間ごろから仰向けで寝ることもできるようになった。

寝返りはだんだん上手になっている。当初は、自力でひっくり返ったのに自力で元に戻れず、鳴き叫んで助けを求めることが多かった。しかし9月20日の動画では、雌がサークル内でクルリと鮮やかな寝返りを披露している。

2頭とも1日の大半を寝て過ごしているが、起きている間は動きが活発になってきた。8月中旬には、前足に力を入れて、上体をぐっと持ち上げることができるように。9月中旬には、這って移動できる範囲が広がった。触れられるとビクッと驚くなど、触感にも敏感になっている。

パンダの赤ちゃんは目も耳も開いていない状態で生まれる。上野動物園の双子も同様だった。8月末には2頭とも目が開いたものの、物を識別するほど見えているかどうかは、現時点ではっきりしない。

耳はというと、9月上旬には、話し声や物音に反応して吠えたり、頭をあげたりするようになったため、音は認識していると職員は考えている。この時、歯はまだ生えていない。

外見は、生まれた時は全身ピンク色だったが、次第に目の周り、耳、肩から前足、後ろ足などに黒い毛が生え始めた。白い毛も一段と伸びて、すっかりパンダらしくなった。長いまつ毛と、しっかりした肉球もある。

こうしたことから、上野動物園は、双子の発育は良好だと判断。中国の専門家も「順調である」との見解を示したそうだ。それでも安心はできない。双子の50日齢を目前にした8月11日、上野動物園は双子について、獣医師の記録を伝えるとともに、「まだまだ小さいことには変わりなく、油断はできません。24時間体制を継続し、中国側とも緊密に情報交換をしながら、注意深く飼育管理をしていきます」と文書で述べた。

シンシンの様子はどうだろう。双子の入れ替わりに気づいているのかいないのか、シンシンは落ち着いて2頭とも育てている。

出産直後は、付きっきりで赤ちゃんをお世話していたシンシンだが、次第に赤ちゃんから離れて食事や排泄をする時間が増えている。赤ちゃんは、お腹がすいたり、何か不愉快なことがあったりすると鳴く。

産室だけでは狭くなってきた

シンシンが離れた当初は、置いてけぼりにされたと思ったかのように鳴いたが、その後、鳴いてシンシンを呼ぶことは減った。「シンシンが離れても危険ではないと認識したのかもしれません」(大橋課長)。

雄の赤ちゃんに授乳するシンシン。9月20日(写真:公益財団法人東京動物園協会提供)

雄の赤ちゃんに授乳するシンシン。9月20日(写真:公益財団法人東京動物園協会提供)

それでも赤ちゃんが鳴くと、シンシンは赤ちゃんのそばに寄って、体を舐めたり授乳したりしている。シンシンは、出産直後は何も食べなかったものの、その後、竹を食べる量が順調に増え、産室だけでは狭くなった。そのため8月12日からは日中、8月18日からは夜間も、産室の隣の非公開室を使えるようにしている。

シャンシャンは2017年9月20日に100日齢を迎えた頃、後ろ足の力が強くなり、体を支えて数歩前進することができるようになった。10月20日の130日齢の頃は、歩き方がしっかりして、産室内を歩きまわるようになった。双子も今後、このようになり、動ける範囲も広がっていくだろう。引き続き、成長を見守りたい。

記事画像

【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

上野動物園も!プロ溺愛「すごい長靴」の世界

「すり替え作戦で育児」双子パンダ誕生の舞台裏

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提供元:パンダは暑がり「産室22度」で過ごす双子の成長記|東洋経済オンライン

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