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2021.06.02

「話題豊富な人」が日々実践するネタ発掘の超技術|やりがちな話題のストック、共通点探しはNG


雑談が苦手な人、3つの切り口で考えてみるとよいかもしれません(Fast&Slow /PIXTA)

雑談が苦手な人、3つの切り口で考えてみるとよいかもしれません(Fast&Slow /PIXTA)

雑談の話題になりそうなネタをストックしたことはないだろうか。しかし、実際に相手を前にすると頭が真っ白になる……。そんな雑談ベタな人は、「木を見て森を見ず」の状態になっていると、『ストレス0の雑談』を上梓した精神科医・産業医の井上智介氏は言う。

雑談における土台は、人の心理である。自分と相手、お互いにリラックスした状態でなければ、雑談を楽しむことはできない。精神科医の知見をベースに、「ストレス0の雑談」の方法を、同氏に聞いた。

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「雑談が苦手」と思っている人は、「話題が出てこない……」と悩んだことがあるのではないでしょうか。もしかすると、「盛り上がる話題50選」などを調べた経験がある人もいるかもしれませんね。

結果はどうでしたか? おそらく、たくさんインプットしたはずなのに、いざ実践となると頭が真っ白になって、覚えたはずの話題が頭に浮かばなかったのではないかと思います。

たしかに雑談では、どんな話題を出すかというポイントも大切です。しかし、話題をストックしても、そのキーワードが適する場面に遭遇しない限り、その効力は発揮できません。

今までたくさんのテクニックを学んでも悩みが解消されなかったのは、「木を見て森を見ず」の状態になっていたからなのです。そこで、どのような相手でも、どのような場面でも使える、話題のポイントをご紹介します。

初対面では「所有・所属」を話題にする

雑談でストレスを感じる場面は、初対面の人やあまり接点のない人が相手のときが多いと思います。

相手が興味を持ちそうな、馴染みのある話題が適していることはわかるでしょう。ただ、そう言われても、初対面の人の「馴染みのある話題」なんてわからないと思う人もいるのではないでしょうか。

実は、ここでのポイントはたった1つ。「相手が所有・所属しているものを話題にする」ことです。

まだ相手のことをよく知らない関係性だと、馴染みのある話題を探すのに時間がかかります。しかし、「相手が所有・所属しているもの」は、すでに手に入れている情報であることが多いのです。

とくにおすすめなのが、「(1)名前」「(2)会社・学校」「(3)今いる場所」の3つです。

(1)まず、名前を話題にすることについてですが、難しい切り口は必要ありません。あなたの素直な気持ちや感じたことを、相手に伝えるだけです。たとえば、相手の苗字に対して「珍しい苗字だなぁ」と思ったら、

「珍しい苗字だと思ったのですが、言われませんか?」

と聞いたらいいのです。

ほとんどの人は、名前について質問されて不愉快に感じないはずです。あなたが疑問に思ったことを素直に口に出すことが、雑談を成立させる基本姿勢になります。

名刺には雑談のネタが詰まっている

(2)所属している会社・学校も、相手に馴染みがあるので話が広がりやすい話題です。

もし事前に相手の会社・学校がわかっているならば、会う前にホームページなどで所在地、社長の名前や創業年、企業理念などを調べて準備しておくことも、有効な時間の使い方です。5分程度調べるだけで、あなたの雑談への緊張やストレスが軽減されると思えば、効率的な努力とも言えます。

また、仕事上の話だと、名刺には雑談の話題がたくさん詰まっています。たとえば部署を見て、「主にどんなお仕事を担当されているのですか?」と聞くのもいいですし、「ずっとこの業界におられるのですか?」と幅を広げた質問をするのもいいですね。

ぜひ今後は、渡された名刺から1つ話題を見つけるように、意識してみてください。

(3)今一緒にいる場所も、相手と自分の共通する所属している空間になります。たとえば、

「この場所には、どのように来られたのですか?」

「この近くに新しいパン屋さんができたみたいで、帰りに買っていこうかと思ってるんです」

このように話題を振ることができます。また、今の場所に来るまでのエピソードも話題になります。

「ここに来る電車で、イヤホンからガンガンに音漏れしてる人がいたんですけど、やっぱり怖くて注意できなかったんですよ」

これらは一例ではありますが、「相手の所有・所属しているもの」に注目するだけで、初対面で話題に困る可能性が一気に低くなります。

顔見知りの相手には「相違点」を見つける

先ほどの「所有・所属」から見つける話題は、初対面の相手に効果的です。ただ、雑談の場面は初対面ばかりではありません。職場にも、顔見知りだけどちゃんと話したことがない人もいるはずです。

そのような相手に対して、あなたは相手との共通点を探したことはないでしょうか?これは、雑談が苦手な人がやってしまいやすい間違いなのです。

たしかに、出身地や年齢、趣味、共通の知り合いなどの共通点があれば、話は盛り上がるでしょう。しかし、実際にたまたま共通点がある可能性はかなり低いはずです。その偶然に期待して、たくさんの質問を投げかけていると、もはや尋問のようになってしまいます。相手と打ち解けるどころか、威圧感を与えかねません。

「雑談では共通点を話題にする」という前提でいると、雑談のストレスを助長しかねないのです。

ではどうすればいいのでしょうか。それは、「相違点」を話題にすることです。

あなたと相手は、もちろんですが価値観が違います。そのため、共通点とは違い、相違点は無限とも言えるほどたくさんあるはずなのです。

たとえば、所有しているスマホについて、次のように雑談をすることができます。

A「私は周りがiPhone利用者ばかりだったので、流されてiPhoneにしたのですが、Androidにした決め手って何かありますか?」
B「カメラの画質にこだわったので、iPhoneよりカメラの性能がいいものにしました」
A「そうなんですね。ちなみに不便なところとかありますか?」
B「iPhoneでしか使えないアプリが意外と多くて、流行りに乗れないこともあるんですよ」

この話であれば、その後「どんな写真を撮るのですか?」「お気に入りの写真見せてください」など、自然と話を広げていくことができそうです。

もしどこかでキーワードがなくなったら、また相手をよく観察して、あなたとの相違点を探してみましょう。そして、「何でだろう」と疑問に思ったことを、素直に質問してみてください。どのような場面でも、話題に困ることがなくなります。

「人間観察」で相違点に敏感な目を養う

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話題を見つけるときは、「共通点」ではなく「相違点」から見つけることが、ストレス0の雑談には重要なポイントになるとお話ししました。ただ、この相違点にすぐ注目できるようになるためには、少しトレーニングが必要です。そこでぜひ、次の「人間観察トレーニング」を日々行ってみてください。

「街で見かける知らない人をランダムで選び、あなたとの相違点を3つ挙げる」

通勤中や休日のお出かけのときに、ゲーム感覚で気軽に行うことができます。最初のうちは、服装や髪型、持ち物など、目に見える特徴で十分です。そのうち慣れてきたら、その人の雰囲気なども言語化できるようになります。

たとえば「月曜日の朝からとても元気そう」「歩くペースがゆっくりで落ち着いていそう」などです。

ここまでイメージできると、実際の雑談で「朝に強くなる秘訣とかあるんですか?」と、相手が興味を持てる話題を出すことができます。

雑談のトレーニングは、実践の場以外でも鍛えられます。ぜひ、毎日周りの人を観察して、相違点に敏感な目を養ってください。

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【あわせて読みたい】※外部サイトに遷移します

嫌われる人の「初対面の質問」、5大NGは?

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堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」

提供元:「話題豊富な人」が日々実践するネタ発掘の超技術|東洋経済オンライン

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