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2021.04.26

意外に簡単「ハーバード流雑談術」使える4秘訣|効果抜群!「オンライン会話」でも役に立つ!


今回は、「意外に簡単な『ハーバード流雑談術』の誰でも使える4秘訣」について解説します(写真:EKAKI/PIXTA)

今回は、「意外に簡単な『ハーバード流雑談術』の誰でも使える4秘訣」について解説します(写真:EKAKI/PIXTA)

日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方 1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、たちまち12万部を突破するベストセラーになっている。
コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「意外に簡単な『ハーバード流雑談術』」について解説する。

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コロナ禍で激減している「雑談の機会」

本来なら出会いの多いこの時期ですが、今年はコロナ禍で制限も多く、対面でじっくりと話しながら、関係性を深めていくということも難しそうです。

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コロナでリモートワークが広がるにつれ、「雑談の機会」も激減しています。日本語では「雑」談という名のとおり、とりとめのない無駄話ととらえられることもありますが、「ちょっとした雑談」は人間関係の「潤滑油」。

そこから、アイデアが生まれたり、関係性が深まったりしていくわけで、決して「雑に」考えていいものではありません。

英語で、「雑談」は「small talk」と言いますが、その効果は決して小さくはありません。「個人の幸福度」に影響するだけではなく、「組織としての結束力&生産性」も左右します。

今回は、実際に話す機会も減り、「なんとなくしゃべりにくくなっている」という方や、「オンラインでの会話」にも役に立つ、ハーバードの研究に基づくハーバード流「最強の雑談術」のコツを紹介しましょう。

サイボウズの調査では、リモートワークにおいて、職場内での「業務以外」のコミュニケーションが1日当たり「0分」という人が4割にも上りました。雑談が「ある人」と「ない人」とではストレスレベルが異なることもわかっています。

リクルートキャリアの調べによると、「ストレスが解消できていない」という人は「雑談がある人」は63.2%であるのに対し、「雑談がない人」は77.3%と約14ポイントも差がありました。仕事中の「『雑談』がリモートのストレス解消に効果を発揮する」というわけです。

とくに、50~60代は「雑談」する人が最も少なく、同時に「最もストレスが解消できていない」という結果でした。

確かに、これまで「エグゼクティブの家庭教師」として、多くの社長や役員にコミュニケーションのコーチングをしてきましたが、彼らの多くも、「雑談が苦手」とおっしゃいます。「仕事についての話はできるが、それ以外はどうも……」というのです。

では、どうすれば「雑談の達人」になれるのか。世界のトップエリートだけが通う「ハーバードビジネススクール」で教えられる「超一流の雑談力の方程式」をお教えしましょう。

サイボウズの調査 ※外部サイトに遷移します

リクルートキャリアの調べ ※外部サイトに遷移します

「何を話そうか」より「何を聞こうか」

「『世界最高の雑談力』大人が極めたい6つの質問」の中で、「雑談力とは質問力」ということを紹介しました。

よく「天気だ」「趣味だ」などといったネタで話をしよう、などといった解説がありますが、「何を話そうか」と考えるより、「何を問い、何を聞くか」に主眼を置いたほうが、よほどスムーズにいくものです。

誰もが「つまらない話」を延々聞かされるより、「自分が主役」になり、話を聞いてもらうほうが、よほど気持ちいいものですよね。

「質問力」は「コミュ力の神髄」といってもいいのですが、その威力は過少評価されがちです。「質問の驚異的パワー」について徹底的に研究しているハーバードビジネススクールのブルックス准教授らの論文によれば、「5つの理由」があるそうです。

「『世界最高の雑談力』大人が極めたい6つの質問」 ※外部サイトに遷移します

その理由は、次の5つです。

(1)人は自己中心的で、自分の話をしたがる。
(2)そもそも、他人の話に興味・関心がない。
(3)自分の知識などに自信があり、もう答えはわかっていると思い込む。
(4)変な質問をして、嫌がられないか、ばかだと思われないかと考え込んでしまう。
(5)ほとんどの人が「質問をすることのメリット」を理解していない。

この研究でも「ほとんどの人は、質問を十分にできていない」と分析しています。

さまざまな会話を研究視点でよく観察する私も、質問がまったく出ない人があまりに多いことを実感しています。「問いを立てる」ことは、みなさんが思う以上の効果を発揮します。

「質問」をすることで「共感力」が上がる

グーグルの元CEOエリック・シュミット氏は「われわれは『答え』ではなく、『問い』に基づいて会社を経営するのだ」と言いましたが、世紀の発見は「なぜ、リンゴは木から落ちるのだ?」「なぜガラパゴス諸島にはほかにはいない種の生物が生息するのか?」といった「問い」から生まれています。

「質問のメリット」は、学びを深め、関係性を深化させるだけではありません。「アイデアやイノベーションを創発する」「パフォーマンスを上げる」「チーム間の強化や信頼を上げる」「落とし穴や危険性を予知し、リスクを軽減する」など、多岐にわたります。

質問をすることで、「共感力」が上り、さらに「いい質問」ができるようになるといった「ポジティブな循環の輪」ができるようになりますし、質問を多くした人のほうが「好感度」が高く、相手のことをよく知ることができます。

デートでも、質問をする人のほうが「二度目のデート」にこぎつける確率が高かったという結果でした。

とはいえ、質問にも「テクニック」が必要です。前述の記事では、「6W1H(What、Who、When、Where、Why、Which、How)」の質問をしていけば、自分が無理やり話そうとしなくても、自然と話は弾むと紹介しました。

「どれ」「どちら」「どう」「どこ」「どうして」など、これらの質問はすべて、「ど」で始まりますから、「『ど』力を極める」ことで、雑談力は爆上がりというわけです。

しかし、いくつか注意が必要です。

【よくあるNG1】「長々しい質問」をする

ひとつは「長々しい質問」をすることです。よく首相の会見などで、やたらと回りくどい質問をする記者がいます。「質問という名の下で、自分の意見を開陳しているのではないか」と思うことも。「質問は一文で完結に」が基本です。

【よくあるNG2】「直球質問」ばかりをする

もうひとつよくあるNG、延々と、「ど」真ん中の「直球質問」を投げてばかりいることです。それでは、話が「一方的」になってしまいますし、相手に圧迫感も与えてしまいます。

コツは、「球種を変えながら、上手に質問の球を投げ、キャッチボールをしていくこと」。「質問の名人」ほど、「変化球」も織り交ぜながら流れるように話を進めていくものです。

「4つの質問」を組み合わせることがコツ

ハーバードビジネススクールのブルックス准教授の研究では、質問は「次の4つ」に分けられるそうです。

(1)「元気ですか?」「どちらの出身?」などという「導入質問」
(2)聞かれた質問と同じ内容を聞く「聞き返し質問」
(3)相手が言ったことに関する「フォローアップ質問」
(4)トピックを変える「ギアチェンジ質問」

では、例をあげてみましょう。

あなた「どこの出身ですか?(←導入質問)」
相手 「山形です」
あなた「山形ですか。(←聞き返し質問)いいところですねえ。どの温泉がおすすめですか?(←フォローアップ質問)」
相手 「銀山温泉がいいですよ。街並みがとても風情があります」
あなた「山形の食では、どんなものがおいしいですか?(←ギアチェンジ質問)」
相手 「山形といえば芋煮が有名ですが、実は冷やしラーメンというのが僕は好きで」
あなた「へえ。食べてみたい! ラーメンといえば、実は私もこの前、おいしいお店を見つけたんですよ(←自分の話)」

このように4つの質問を組み合わせていくとうまく話が流れていきますが、ハーバードの研究によれば、この中でとくに円滑な会話の流れに効果的なのが、「フォローアップ質問」です。

このように質問の「球種」を少しずつ変えながら、

「質問」→「聞く」→「質問」→「聞く」→「時々自分の話をする」

このサイクルを回す。それだけで、みなさんもあっという間に「雑談マスター」です。

どうですか? ポイントは「無理に何を話そうか」などと考える必要は一切ないということです。まさに「雑談力の革命的手法」だと思いませんか?

「何気ない雑談」でも「大きな心の癒やし」になる

「質問ばかりされるのはいやだ」という人は、逆に質問を返せば、「マイク」は向こうに渡ります。

他方、一方的に話す人に対しては、「自分が聞きたい話にまつわる質問」をすれば、話をシフトさせることもできます。

「質問の驚異のパワー」を学べば、今日からあなたも「雑談王」になれます。まだまだ、出口の見えない不安の時代ですが、「ちょっとした何気ない雑談」が「心の癒やし」になることもあるはず。

「世界最高の雑談力」を身に付け、気負わず、よりよい人間関係の「第一歩」を踏み出してみてくださいね。

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提供元:意外に簡単「ハーバード流雑談術」使える4秘訣|東洋経済オンライン

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